データーチェック
1番人気が7年連続連対中 前走4着以内*勝ち馬10頭中8頭が前走1着
5〜7番人気に注目 暮れの重賞組優位
朝日杯組はやや不振
差し馬が優勢
良馬場なら切れる馬
前走で4コーナー3番手以内の競馬をしている馬
4番枠よりも内が圧倒的有利
穴を開けるのはダート実績を持っているかマイル実績のある馬


2020年3月8日(日曜) 2回中山4日 第57回 報知杯弥生賞ディープインパクト記念
《レース結果》
1 枠1白 1 サトノフラッグ 牡3 56.0 武 豊 2:02.9
2 枠7橙 8 ワーケア 牡3 56.0 C.ルメール 2:03.2 1 3/4
3 枠8桃 10 オーソリティ 牡3 56.0 L.ヒューイットソン 2:03.3 1/2
4 枠5黄 5 ブラックホール 牡3 56.0 石川 裕紀人 2:03.3 アタマ
5 枠4青 4 オーロアドーネ 牡3 56.0 三浦 皇成 2:03.5 1 1/4


《レース内容》2番人気のサトノフラッグが重賞初勝利を飾った。
昨夏に急逝した歴史的名馬の名称が新たについたレースを、ただ一頭の同馬産駒が制覇。
鞍上も父の主戦を務めた武豊騎手だった。2着ワーケア、
3着オーソリティまでが皐月賞の優先出走権を獲得した。
運命に導かれるように、3冠への道を切り開いた。今年から“弥生賞ディープインパクト記念”と
改称された皐月賞TRで、メンバー中、ただ一頭のディープ産駒サトノフラッグが
圧巻のレース内容で重賞初制覇を飾った。
「馬上から眺めた感じもディープに似ていて、すごくいいレースができました。
3コーナーから自分から上がっていこうとしていて、
お父さんが中山を走るときと同じ感じで、ちょっと思い出しました」
ディープインパクトの主戦だった武豊騎手も、
その走りを父に重ねた。前週に続く無観客開催で静寂のなか、
中団後方を追走し、残り800メートル過ぎに外を馬なりで進出。
2005年にここで重賞初Vを飾った父をほうふつとさせるまくりで、
4コーナーではほぼ先頭。重馬場をものともせず、直線で他馬をのみこんだ。
昨夏に急逝した名馬をたたえたレース名改称。「ここにディープ産駒で乗れるチャンスも、
もう少ない。勝ちたい思いは強かった」。決意を胸に、1987年のデビューから34年連続重賞Vを飾った。
「位置取りも完璧。メンタル、フィジカル、サイズと三拍子そろっている。注文がつかない」
人馬をたたえた国枝調教師も笑顔。まだクラシック3冠を勝っていないだけに
「喉から手が出るほどだよ」と笑わせつつ、
次走の皐月賞へ向けて「緊張しないようにいきたい」と気を引き締める。
3冠初戦の鞍上については「これから」とトレーナー。武豊騎手には京都2歳S勝ちの
マイラプソディなどのお手馬もおり、動向ははっきりとしないが、
サトノフラッグの視界には、はっきりと世代の頂点が捉えられた。 
2019年3月3日(日曜) 2回中山4日第56回 報知杯弥生賞
《レース結果》
1 枠8桃 10 メイショウテンゲン 牡3 56.0 池添 謙一 2:03.3
2 枠5黄 5 シュヴァルツリーゼ 牡3 56.0 石橋 脩 2:03.5 1 1/2
3 枠7橙 8 ブレイキングドーン 牡3 56.0 福永 祐一 2:03.7 3/4
4 枠2黒 2 ニシノデイジー 牡3 56.0 勝浦 正樹 2:03.7 アタマ
5 枠3赤 3 カントル 牡3 56.0 M.デムーロ 2:03.7 ハナ


《レース内容》
池添謙一騎手騎乗の8番人気・メイショウテンゲン(牡3、栗東・池添兼厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:03.3(重)。2着には1馬身半差で6番人気・シュヴァルツリーゼ(牡3、美浦・堀厩舎)、
3着には3/4馬身差で4番人気・ブレイキングドーン(牡3、栗東・中竹厩舎)が続いて入線した。
1〜3着馬には皐月賞(G1)の優先出走権が与えられる。
1番人気に支持されたニシノデイジー(牡3、美浦・高木登厩舎)は4着に敗れた。
なお、WIN5は「的中者なし」となり、次週3/10(日)に464,985,570円のキャリオーバーが発生した。
最内ラストドラフトがハナに立つ。ヴァンケドミンゴ、カントル、ナイママ、ニシノデイジー、
サトノラディウス、メイショウテンゲンまでが一塊の先行集団。少し離れてブレイキングドーン、
シュヴァルツリーゼ、更に離れた最後方にラバストーン。
3コーナー入り口で先行集団の外目を運んでいたナイママが前にプレッシャーを掛けに行き、
それを見ながらメイショウテンゲンもニシノデイジーを締めながら進出し始める。
直線に向くと、内からカントル、ニシノデイジー、ラストドラフト、メイショウテンゲンが
横並びの末脚勝負となり、急坂でメイショウテンゲンが抜け出す。
その外から伸びてきたブレイキングドーンとシュヴァルツリーゼが2、3着に食い込んだ。
勝ったメイショウテンゲンの母メイショウベルーガは、
池添兼厩舎厩舎の管理馬で池添騎手とのコンビで重賞2勝を挙げた

2018年3月4日(日曜) 2回中山4日11R 第55回 報知杯弥生賞
《レース結果》
1 枠8桃 9 ダノンプレミアム 牡3 56.0 川田将雅 2:01.0 34.1 498 +8 中内田充正 1
2 枠7橙 8 ワグネリアン 牡3 56.0 福永祐一 2:01.2 1 1/2 33.7 450 -4 友道康夫 2
3 枠3赤 3 マルガイジャンダルム 牡3 56.0 武豊 2:01.3 1/2 34.1 484 -10 池江泰寿 4
4 枠8桃 10 サンリヴァル 牡3 56.0 藤岡佑介 2:01.3 ハナ 34.6 500 +10 藤岡健一 5
5 枠4青 4 リビーリング 牡3 56.0 戸崎圭太 2:01.8 3 34.7 500 0 萩原清 6


《レース内容》
川田将雅騎手騎乗の1番人気・ダノンプレミアム(牡3、栗東・中内田厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:01.0(良)。2着には1馬身半差で2番人気・ワグネリアン(牡3、栗東・友道厩舎)、
3着には半馬身差で4番人気・ジャンダルム(牡3、栗東・池江寿厩舎)が続いて入線した。
一番のスタートを切ったのはダノンプレミアム。その外からサンリヴァルが
軽く仕掛けられてハナを奪う。2番手にダノンプレミアム、そしてリビーリング、ジャンダルムと続く。
中団ではワグネリアン、アサクサスポット、オブセッション、アラウンが脚を溜める。
少し離れてトラストケンシン、大きく離れてヘヴィータンク。
4コーナーでは、逃げるサンリヴァルから離れた外をダノンプレミアムが持ったまま進出し、
その間にジャンダルムが続いて直線へ。残り200m地点でダノンプレミアムが抜け出し、
逃げ粘るサンリヴァル、外からジャンダルム、ワグネリアンが追い込む。
坂を上がったところで2着以下が入れ替わり各馬が入線。
勝ったダノンプレミアムは、6月25日の新馬戦で4馬身差の圧勝デビュー、
続くサウジアラビアRC(G3)、朝日杯FS(G1)と危な気なく3連勝を決めて
JRA賞最優秀2歳牡馬の称号を掴んだ。そして今回、3歳クラシック制覇に向けての始動戦、
弥生賞(G2)も盤石のレースぶりで制して無傷の4連勝。
次走、同舞台で行われる皐月賞(G1)のタイトル奪取へ視界良好だ。
2017年3月5日(日) 2回中山4日11R 第54回 報知杯弥生賞(GII)
《レース結果》
1 8 11 カデナ 牡3 56.0 福永祐一 2:03.2   34.6 460 0 中竹和也 1
2 7 10 マイスタイル 牡3 56.0 横山典弘 2:03.3 1/2 35.1 450 -4 昆貢 8
3 4 4 ダンビュライト 牡3 56.0 C.ルメール 2:03.5 1 1/4 35.0 470 -2 音無秀孝 5
4 1 1 マル外ベストアプローチ 牡3 56.0 戸崎圭太 2:03.5 ハナ 34.8 476 +2 藤原英昭 7
5 5 5 サトノマックス 牡3 56.0 A.シュタルケ 2:03.5 クビ 34.6 486 +2 堀宣行 6


《レース内容》
福永祐一騎手騎乗の1番人気・カデナ(牡3、栗東・中竹厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:03.2(良)。2着には半馬身差で8番人気・マイスタイル(牡3、栗東・昆厩舎)、
3着には1馬身1/4差で5番人気・ダンビュライト(牡3、栗東・音無厩舎)が続いて入線した。
テンから仕掛けつつマイスタイルが逃げる展開。ダイワキャグニーが掛かり気味で
2番手に。それらを見ながらダンビュライト、グローブシアター、ベストアプローチが追走。
緩いペースを考慮したのかコマノインパルスが向正面で動き出して先行集団に取り付き、
カデナは終始後方で脚を溜めて直線勝負へ。マイスタイルは直線の坂を上がってからも先頭で
、押し切れるかにも見えたが、離れた外から伸びてきたカデナがゴール間際で差し切った。
勝ったカデナは09年京王杯SCを制したスズカコーズウェイの半弟。
昨秋の京都2歳Sで重賞初勝利を挙げ、約3ヶ月ぶりの実戦ながら危な気なく連勝を飾った。
鞍上の福永騎手は、きさらぎ賞での落馬負傷からの復帰週で重賞勝利を決めてみせた。
2016年3月6日(日) 2回中山4日11R 第53回 報知杯弥生賞(GII)
《レース結果》
1 8 11 マカヒキ 牡3 56.0 C.ルメール 1:59.9   33.6 496 0 友道康夫 2
2 7 10 リオンディーズ 牡3 56.0 M.デムーロ 1:59.9 クビ 34.4 500 +4 角居勝彦 1
3 4 4 エアスピネル 牡3 56.0 武豊 2:00.2 2 34.4 484 0 笹田和秀 3
4 3 3 タイセイサミット 牡3 56.0 内田博幸 2:01.1 5 35.2 490 -4 矢作芳人 4
5 1 1 アドマイヤエイカン 牡3 56.0 岩田康誠 2:01.2 3/4 35.0 496 -6 須貝尚介 5


《レース内容》3強が戦前の評価だったが、終わってみれば2強+1の構図が浮き彫りになったな。
単オッズもリオンディーズ1・9倍、マカヒキ2・6倍から少し離れてエアスピネルは4・2倍。
ファンの見立てがほぼ結果に反映された形です。とにかく勝ったマカヒキは舌を巻く強さだった。
新馬→若駒Sを経由して無傷の3連勝は父ディープインパクトの足跡をたどるものだが、
まさに“ディープの再来”と言っても差し支えのない大物だ。
ラスト2ハロンのラップは11秒3→11秒3。早め先頭のリオンディーズもバテてはいません。
残り1ハロンで約2馬身差…マカヒキはラストで10秒台の脚を使った計算になります。
ケチをつければリオンディーズという絶好のターゲットが前にいたのでレースはしやすかった。
それにシャララ、ケンホファヴァルトがテンにやり合ってペースが流れてくれたことも大きかった。
想定段階の5〜6頭立てだったら締まったレースになったかどうか…。
スタートはひと息でしたが、慌てなかったルメールの判断も素晴らしかった。
道中は少し押し上げただけで直線まで我慢したことが最後の伸びにつながりました。
結果はクビ差の2着だったが、リオンディーズも負けて強しと言える内容。
やはり前走でマイルの朝日杯FSを使ったのでずいぶんと行きたがったのが痛かった。
“損な相撲を取らされた”惜敗で、実質的には引き分けと見ていいでしょう。
むしろ先まで見通せばダービーの2400メートルでも全く問題ないのはリオンディーズのほうかもしれません。
エアスピネルは朝日杯FSの3/4馬身差を2馬身差に広げられてしまった。距離適性の差と見ていいだろう。
デキは良く見えましたが…。シルエットはさらにコロンとした感じに映りましたし、
「持って2000メートルまで」のタイプなのでしょう。
まだGUスプリングSに若葉Sもあるが、ほぼ皐月賞の輪郭が見えてきたかな。
ハートレーにケチがついたから今回の2頭にサトノダイヤモンドを加えた3頭が最有力だな。
その3頭が強力な“新3強”です。あとはルメールがどちらを選ぶかがポイントです。
2015年3月8日(日) 2回中山4日11R 第52回 報知杯弥生賞(GII)
《レース結果》
1 4 4 サトノクラウン 牡3 56.0 福永祐一 2:01.8   35.7 482 +8 堀宣行 2
2 5 5 ブライトエンブレム 牡3 56.0 田辺裕信 2:02.0 1 1/2 35.2 484 +2 小島茂之 4
3 2 2 タガノエスプレッソ 牡3 56.0 菱田裕二 2:02.4 2 1/2 36.1 440 -6 五十嵐忠男 10
4 6 6 グァンチャーレ 牡3 56.0 武豊 2:02.4 クビ 35.8 442 -4 北出成人 7
5 7 8 トーセンバジル 牡3 56.0 岩田康誠 2:02.5 クビ 36.2 472 +2 藤原英昭 3


《レース内容》重賞ウイナーが7頭顔を揃えた弥生賞はサトノクラウンが快勝。
無傷の3連勝で本番に挑むことになった。
好メンバーが揃って馬場は稍重。総合力が問われたレースになりました。
そんな中でサトノは2分01秒8で走破して2着以下に0秒2差。右回りや距離、
ゴール前の坂などいろいろ不安がささやかれてましたけど、この一戦ですべて払拭しました。
非常に中身の濃い勝利だと思います。東京の千八と中山の二千は連動している。
その点、サトノは新馬戦、東京スポーツ杯2歳Sと東京の千八を連勝。
距離は絶対に大丈夫と思っていたし、改めて高いポテンシャルを示した。
道中の折り合いはピッタリついて、直線はスパッと抜けてきた。これで重賞2勝目。
牝馬のココロノアイに続いてこの馬もランクアップは間違いありません。
死角もなくなって本番では本命候補の一頭でしょう。
敗れたとはいえ2着ブライトエンブレムも能力は見せた。距離が延びたのが良かったんだろうが、
それにしてもいい脚を長く使っている。4コーナーではかなり外を回らされた。
大味なレース運びでしたが、最後までしっかり伸びてきました。思っていたより強かった。
収穫があった上位2頭とは対照的にシャイニングレイは1番人気ながら7着と惨敗。
確かにスタンド前でかかるシーンはあったが、軽いスピード馬だけに渋った馬場は良くなかった。
馬場入場の際にジョッキーを振り落としました。イレ込んだというより、
急にカッとなって錯乱状態になったように見えました。前走ホープフルS1着時も前半は少しかかり気味だったので、
敗因は気性的な面が大きいんじゃないでしょうか。もともと牝系祖母オイスターチケット→母シェルズレイは
気の悪い面があります。トーセンバジルは葉牡丹賞の勝ち時計から足りてもいいんだが、
初めての重賞ではね返されてしまった感じ。正攻法でソツのないレース運びでしたが…。
ハービンジャー産駒は案外乗り難しくて、もっと強引な乗り方のほうがいいのかも。
タガノエスプレッソは直線で突っ込んできて最後の皐月賞出走権を得たが、上位2頭との差は決定的。
3着争いが精一杯だった。クラリティスカイはやっぱり距離が長かったかな。
勝ったサトノが死角を打ち消した一方で、負けたシャイニングは説明しにくい死角が表面化しました。
そういう意味では明暗が分かれたトライアルでしたね。
2014年3月9日(日) 2回中山4日11R 第51回 報知杯弥生賞(GII)
《レース結果》
1 7 10 トゥザワールド 牡3 56.0 川田将雅 2:01.4   35.7 518 -2 池江泰寿 1
2 7 11 ワンアンドオンリー 牡3 56.0 横山典弘 2:01.4 ハナ 35.5 484 +10 橋口弘次郎 4
3 3 3 アデイインザライフ 牡3 56.0 戸崎圭太 2:01.8 2 1/2 36.2 544 -2 鈴木康弘 2
4 1 1 エアアンセム 牡3 56.0 後藤浩輝 2:01.8 クビ 35.7 474 -2 伊藤正徳 8
5 5 6 キングズオブザサン 牡3 56.0 大野拓弥 2:02.1 1 3/4 36.0 470 -4 荒川義之 3


《レース内容》
人気のトゥザワールドが期待通りの走りで主役に躍り出た。この一族は少し甘くて2、3着というタイプが多い。
意地悪く言えばこの馬もまとまり過ぎています。ただ、逆に言うと完成度がかなり高い。
この時期の3歳馬としては荒削りな面がなくてセンス抜群。優等生過ぎて何かに足をすくわれる可能性は
不定できないけど、中山適性という点でもリードしていた。関東へ輸送、坂超えもクリア。TRとしては上々の
内容です。ナンバーワンとまで言わなくても当然、皐月賞では上位3頭に入ります。
この勝ち馬に肉薄したワンアンドオンリーも本番が楽しみになってきた。この馬はまだ荒削りで
今回は立ち回りの差が出たと思います。ただ、今の中山の馬場で外から伸びてきたのはこの馬ぐらい。
いい脚を使います。ラジオNIKKEI杯のレベルは半信半疑だけど、今日の走りを見ると評価しないといけない。
この馬の脚が生きる厳しい競馬になれば逆転があっても。3着アデイイザライフはいつもより積極策で行った分、
伸び切れなかった。完世手前の段階で良く走っているけど、上位2頭が上がり35秒台に対して
36秒2.現時点で少し差がある。まだ馬体も叩き込んでいない感じです。それでもいつもと違う競馬で
結果を残しました。馬っぷりはいいし、先々を含めて見ていきたいです。皐月賞に向けて1.2着馬は収穫大。
3着馬は将来性込みで期待というところでしょう。弥生賞は今年の馬場なら時計も水準。
上位馬は例年通りのレベルにあるでしょう。権利を取れなかった4着ワアアンセムは同じような競馬をした
2着馬に突き放されました。現状での壁といったところでしょうか。器用な脚を使えるので
ホープフルSのようなイン差しなら怖いですけど、逆にキングオブザサンは脚の使いどころが難しそうな印象。
馬群を捌くのに苦労していました。期待したエイシンエルヴィンはもう少し味のある
競馬が出来ると思っていたのですが・・・。もっとためる形の方が良いのかも。
ラジオN杯2着アズマシャトルは6着止まり、中団でモマれる場面があったとはいえ、
後半は物足りなかった。
2013年3月3日(日) 2回中山4日11R 第50回 報知杯弥生賞(GII)
《レース結果》
1 8 カミノタサハラ 牡3 56.0 内田博幸 2:01.0   35.0 512 -2 国枝栄 6
2 4 ミヤジタイガ 牡3 56.0 和田竜二 2:01.0 クビ 34.9 480 -2 岩元市三 10
3 3 コディーノ 牡3 56.0 横山典弘 2:01.0 ハナ 34.9 484 +8 藤沢和雄 2
4 12 エピファネイア 牡3 56.0 W.ビュイック 2:01.1 クビ 35.3 494 +8 角居勝彦 1
5 6 キズナ 牡3 56.0 武豊 2:01.1 ハナ 34.8 480 -12 佐々木晶三 3


《レース内容》
1着のカミノタサハラは正にディープインパクト産駒の走る形で、
能力はかなり高いものを持っています。
ただ、中山よりは東京の方が向いているタイプで、
その分今回は評価を下げてしまいました。レースでは鞍上が早目に追い出して、
コース適性の分を補う騎乗を見せました。
これによって皐月賞の最右翼に躍り出たわけですが、
個人的には皐月賞よりもダービーの方で期待したいと思います。
2着のミヤジタイガはグンと馬体が締まって、
筋肉の張りも良くなっていました。フロックではないでしょう。
コース適性が高いですし、本番でも警戒が必要です。
3着のコディーノは柔らかみが戻って正にバネの塊という感じの馬体でした。
弾け切れなかったのは休み明けの分もあるでしょうし、使われた次走は当然巻き返します。
4着のエピファネイアは悪いところが全部出てという感じです。
使われて煩くなる馬ではありませんし、本番では巻き返してくるでしょう。
5着のキズナはそつなく仕上がっていましたし、
馬場も合っていたのでこの着順は物足りないところです。
6着のヘミングウェイはグンと馬が良くなっていました。
ゲートで後ろ扉を蹴っている時にスタートを切られ、出遅れてしまったのがすべてでしょう。
今回はダメでしたが、一線級が相手でも戦えるくらいに成長しています。
2012年3月4日(日) 2回中山4日       11R 第49回 報知杯弥生賞(GII)
《レース結果》
1 5 コスモオオゾラ 牡3 56.0 柴田大知 2:03.9   35.0 474 0 高橋義博 9
2 2 トリップ 牡3 56.0 田辺裕信 2:04.1 1 1/4 35.3 492 -8 松田博資 3
3 4 アーデント 牡3 56.0 藤田伸二 2:04.2 クビ 35.0 462 -6 加藤征弘 5
4 9 ソルレヴァンテ 牡3 56.0 後藤浩輝 2:04.2 クビ 34.9 468 +2 池上昌弘 12
5 15 エキストラエンド 牡3 56.0 C.デムーロ 2:04.3 1/2 34.9 460 -8 角居勝彦 6


《レース回顧》
果して全力を出し切った馬は何頭いたのか?
1000m通過が63.1秒、1600m通過は1分40秒4だから実質、直線だけの競馬に・・・。
明らかにスローの流れでハナを切ったメイショウカドマツ以外はギクシャクした競馬でした。
そのうえ馬場状態は明らかに内枠有利。
インでうまく流れに乗った組と外を回って脚を使った組との差は大きかったですね。

今回、優先出走権を獲得した組は路線全体の中で関脇クラスといった位置取りでしょうか。
ただ暫定きさらぎ賞上位組とて馬場や展開でどう転ぶかはまだ分かりません。
未確定の面が多いことはファンにとっては喜ばしいことかも知れません。

勝ったコスモオオゾラは最後の脚を引き出した柴田大の好プレーでした。
ただ時計勝負の裏付けはまだ未知数、本番での勝ち負けはどうだろうか?
ロージスインメイ産駒らしい渋いタイプですからね。
明らかに東京より中山、とくに今の馬場状態は合っています。

2着トリップは大崩れのない安定感が魅力ですが・・・。
最も理想的な競馬をして差されたようにパンチ不足は否めません。
この馬は良くも悪くもクロフネ産駒、どうしても決め手不足で勝ち損ねてしまう。

3着アーデントは坂上で3〜4馬身置かれたのが痛かった。
それでも最後の追い上げは見事だったし、今後の展望は開けた。

期待を集めたアダムスピークは8着、ディープインパクト産駒らしからぬ
見栄えのする好馬体が目を引きました。しかし気になったのが歩様の硬さ
この辺りが死角だったのかもしれません。
レース内容そのものが消化不良で何より馬場が不向き。
ディープ産駒は全般的に中山より東京の方が瞬発力を生かせると見ていい。

ステイゴールド産駒のフェノーメノも素晴らしい馬体の持ち主
ただ器用な脚が使えないので東京向きですね。
今回の結果で皐月賞出走は厳しくなったが、ダービー路線で見守っていきたい好素材だ。


2011年3月6日(日) 2回中山4日  11R 第48回 報知杯弥生賞(GII)
《レース結果》
1 6 サダムパテック 牡3 56.0 岩田康誠 2:01.0   34.2 508 +10 西園正都 1
2 3 プレイ 牡3 56.0 松岡正海 2:01.1 1/2 34.6 494 0 斎藤誠 7
3 4 デボネア 牡3 56.0 佐藤哲三 2:01.1 ハナ 34.1 534 +4 中竹和也 5
4 11 ショウナンマイティ 牡3 56.0 浜中俊 2:01.1 クビ 34.0 490 -10 梅田智之 4
5 2 アッパーイースト 牡3 56.0 蛯名正義 2:01.1 ハナ 34.8 496 -2 戸田博文 10


《レース回顧》
注目していたディープ産駒2番人気のターゲットマシンがゲート入りで暴れて落ち着きがなく
外から飛ばして2コーナーまでに先頭に立つ勢い、ただ、このペースが意外にスロー、1000mが61秒7。
この超スローペースに中には力んでしまう馬も。

1番人気サダムパテックはというと、このペースで折り合いがどうかという不安もあった、
一方、3番人気に推されたオールアズワンは、掛かり気味に後方から中団まで上昇。
ペースに対応できない馬もいる中、何とか位置を確保したサダムパテックに成長力が感じられた。
サダムパテックが昨秋東京スポーツ杯2歳S(G3)で見せ付けた瞬発力が、
坂の上でキッチリと前の馬を捕まえてゴール。

道中の走り、そして最後の切れ味は順調に成長している。
着差はこういう展開だけに僅かとなったが、力の差は示した。
ただ、皐月賞に向けてどうかというとなかなか難しいところもある。

あまりにも展開が極端なレースとなってしまったため評価が難しいレース。
瞬発力という点ではやはり能力が高いが、それ以外のスタミナや、
スピードが問われるような流れとなった場合にどうか。
力の比較が困難なだけに、このレースだけでそこまで確言できない。

2着プレイは相手なりに走る、毎回人気になりきれないが、アドマイヤムーンの半弟という良血。
ロックオブジブラルタルという血統で、重厚感もありそう、とにかく、しぶとい馬。
今回は先行馬にとって恵まれたペースだったが、この馬にとってはむしろもっと厳しい流れの方が、持ち味を発揮できる。

3着デボネアは、最内を突いてよく伸びたが京成杯
(G3)に続いて最後の叩き合いで負けたという点はちょっと心配。
この馬も、2着馬同様に極端な切れ味勝負では持ち味が出ないタイプだろう。

さて、今回最も負けて強しの競馬をしたのは4着のショウナンマイティだろう。
スタートで出遅れて最後方、ある程度後ろの位置で脚をためる作戦ではあっただろうが、
例年の流れならばおそらくこの馬が逆転していたのではないか。
まだ不安定なところは否めないが、今年のメンバー構成なら本番に出られればチャンスがありそうだ。

2010年3月7日(日) 2回中山4日  11R 第47回 報知杯弥生賞(GII)


《レース結果》
1 3 トーセンクラウン 牡6 57.0 江田照男 1:51.7   37.3 474 -2 菅原泰夫 13
2 5 テイエムアンコール 牡6 57.0 浜中俊 1:52.5 5 38.1 466 -12 柴田政見 12
3 10 ショウワモダン 牡6 57.0 後藤浩輝 1:52.5 クビ 38.1 538 +8 杉浦宏昭 5
4 4 セイクリッドバレー 牡4 56.0 三浦皇成 1:52.5 ハナ 38.0 488 +8 高橋裕 8
5 9 ドリームサンデー 牡6 57.0 戸崎圭太 1:52.6 1/2 39.1 502 -4 池江泰郎 6


《レース内容》
皐月賞トライアル・弥生賞(GII)で、単勝オッズ1.7倍という断然の支持を集めたのはヴィクトワールピサ。
デビュー戦では後の2歳王者ローズキングダムに競り負けたものの、
そこからは未勝利、京都2歳S、ラジオNIKKEI杯2歳Sと3連勝を飾った世代屈指の素材だ。

1番ゼッケンを背負ったヴィクトワールピサは、ベストブルームの先導で進む馬群の中団、
終始最内で脚をためる策。各馬が仕掛け始めた4コーナーでも落ち着いてインを回り、
直線入口では早くも先行勢を射程圏に捉える。
やや窮屈なポジションに押し込められたようにも見えたが、2番人気エイシンアポロンが抜け出すと、
その後ろに生まれたスペースをヴィクトワールピサは鋭く伸びた。
一瞬の脚でエイシンアポロンを交わし、そしてゴールへ。
最後は鞍上・武豊騎手が手綱を緩める余裕まで見せての快勝だった。

これで4連勝、あらためて才能の高さを示すとともに、重馬場も難なくこなすことをアピールしたヴィクトワールピサ。
ひと足先に万全の試走をすませて、最大の敵ローズキングダムを本番で待つことになる。