データーチェック
近年は1番人気は不振
前走着外からの巻き返しがある
勝ち馬選びは調子より格
好位抜け出し型が強い
関東馬は不振
6番人気以下の馬はまず馬券にならない
前走でメンバー中上位の上がりを使っている馬は崩れない


2020年3月22日(日曜) 1回阪神9日第68回 阪神大賞典
《レース結果》
1 枠8桃 10 ユーキャンスマイル 牡5 56.0 岩田 康誠 3:03.0
2 枠4青 4 トーセンカンビーナ 牡4 55.0 藤岡 康太 3:03.3 1 3/4
3 枠6緑 6 メイショウテンゲン 牡4 55.0 松山 弘平 3:03.4 1/2
4 枠3赤 3 ムイトオブリガード 牡6 57.0 藤岡 佑介 3:03.4 クビ
5 枠2黒 2 メロディーレーン 牝4 53.0 岩田 望来 3:03.4 ハナ

《レース内容》岩田康騎乗で2番人気のユーキャンスマイルが中団から差し切って重賞3勝目。
次走の天皇賞・春へ弾みをつけた。2着は5番人気のトーセンカンビーナ。
1番人気のキセキは大きな出遅れが響いて7着に敗れた。
無人のスタンドから、どよめきが起きそうな波乱のスタート。断然1番人気のキセキが大きく出遅れる中、
隣り枠のユーキャンスマイルが直線で力強く抜け出して快勝。
Vへと導いた岩田康騎手が、冷静に振り返った。
「スタートして(キセキが)横にいなくて後ろを見たら出遅れたなと。
その中でも自分のレースを心掛けました」
 1周目のスタンド前で、後ろにいたキセキが先頭集団まで位置を押し上げたが、後方でジッと待機。
「一緒に動いたらリズムが崩れてしまうので。(最後の)3コーナー過ぎに馬群が凝縮したときに、
キセキの後ろを取れたのが大きかった」とジョッキー。直線ではメンバー最速タイの
上がり3ハロン35秒8の末脚で、馬群の間を割って抜け出した。
ダイヤモンドS、新潟記念に続く重賞3勝目となったが、右回りの重賞Vは初めて。
ササる面が解消されてきたのは成長の証しだ。友道調教師は「当初は金鯱賞の予定でしたが、
1週延ばして調教もしっかりできました。体に(12キロ増の500キロ)余裕もあったし、
次は絞れてくると思う。長距離ならチャンスはあると思う」と力を込めた。
次走は、優先出走権を手にした天皇賞・春。昨年は5着に終わったが、
「この勝利で大きな目標にグッと近づいたと思います。無事にいってほしい」と
岩田康騎手は期待を寄せる。無尽蔵のスタミナで、春の盾を手に入れたい。
2019年3月17日(日曜) 1回阪神8日 第67回 阪神大賞典
《レース結果》
1 枠8桃 10 シャケトラ 牡6 57.0 戸崎 圭太 3:06.5
2 枠6緑 7 カフジプリンス 牡6 56.0 中谷 雄太 3:07.3 5
3 枠1白 1ロードヴァンドール 牡6 56.0 横山 典弘 3:07.7 2 1/2
4 枠6緑 6 ソールインパクト 牡7 56.0 福永 祐一 3:07.9 1
5 枠7橙 9 アドマイヤエイカン 牡6 56.0 岩田 康誠 3:08.1 1 1/2

《レース内容》戸崎騎乗で1番人気のシャケトラが、能力の違いを見せつけて5馬身差の圧勝。
長期休養明けから重賞連勝を飾り、次は優先出走権を得た天皇賞・春でビッグタイトルを狙う。
2着は6番人気のカフジプリンス、3着は10番人気のロードヴァンドールが入った。
距離の壁をあっさり乗り越えた。シャケトラが圧巻のパフォーマンスで重賞連勝。
曇天の空とは対照的に、戸崎騎手は晴れやかな表情で振り返った。
「強かったです!! 追い切りに乗っていい馬だと感じていたので、自信を持って乗りました。
十分に折り合いがついて、追ってからもしっかりしていました」
1000メートル通過が59秒3とよどみない流れの前半は後方待機。だが、2周目に入ってペースが落ちると、
向こう正面で一気に2番手まで進出する。楽な手応えで直線に向いて早々と先頭に立ち、
脚があがったライバルたちを尻目に5馬身差をつけてゴール板を駆け抜けた。
左第3中手骨骨折による1年1カ月の休養明けだった前走のAJCCに続いてGII戦を連勝。
これまで長距離戦は2017年の天皇賞・春で9着と実績がなかったが、
雌伏のときを経て長丁場にも対応できる力をつけていることを示した。
これがJRA通算700勝のメモリアルVとなった角居調教師は、収穫十分の好内容に目を細めた。
「距離は未知数でしたが、しっかり我慢して上手に走ってくれた。
いい形で天皇賞に向かうことを目標にここを使ったので、次はそうなると思います」と力を込めた。
2018年3月18日(日曜) 1回阪神8日11R 第66回 阪神大賞典
《レース結果》
1 枠6緑 7 レインボーライン 牡5 56.0 岩田康誠 3:03.6 35.8 454 +10 浅見秀一 3
2 枠6緑 6 サトノクロニクル 牡4 55.0 川田将雅 3:03.8 1 1/4 36.0 456 +2 池江泰寿 4
3 枠7橙 8 クリンチャー 牡4 56.0 武豊 3:04.0 1 1/2 36.6 486 0 宮本博 1
4 枠8桃 10 アルバート 牡7 57.0 福永祐一 3:04.1 クビ 35.9 482 +6 堀宣行 2
5 枠4青 4 カレンミロティック せん10 56.0 池添謙一 3:04.4 2 36.7 456 -4 平田修 6


《レース内容》
岩田康誠騎手騎乗の3番人気・レインボーライン(牡5、栗東・浅見厩舎)が優勝。
勝ちタイムは3:03.6(良)。2着には1馬身1/4差で4番人気・サトノクロニクル(牡4、栗東・池江寿厩舎)、
3着には1馬身半差で1番人気・クリンチャー(牡4、栗東・宮本厩舎)が続いて入線した。
ヤマカツライデンが積極的にレースを引っ張り、少頭数の長距離戦としては速いペースで逃げる。
人気のクリンチャーは1周目にやや行きたがるところを見せるも、
スタンド前では折り合って好位を追走。馬群は縦長となり、クリンチャーは4番手、
レインボーライン、サトノクロニクルは中団やや後方、アルバートは後方2番手から終いにかける。
逃げたヤマカツライデンにムイトオブリガードが並びかけて最後の直線へ。
内で懸命の粘りを見せるが、馬場の中央からレインボーラインが一気に突き抜けて先頭。
ジリジリとクリンチャー、サトノクロニクル、アルバートらも脚を伸ばすが、
勢いの差は歴然でゆうゆうトップでゴールへ飛び込んだ。
勝ったレインボーラインは、勝利そのものが3歳時のアーリントンC以来となる重賞2勝目。
長く勝利から見放されていたが、菊花賞2着や昨秋の天皇賞3着などG1でも度々好走。
このレースは3番人気に甘んじたが、強敵相手に揉まれてきた底力をいかんなく発揮して、
今後のG1戦線に弾みが付く大きな1勝を挙げた。
2017年3月19日(日) 1回阪神8日11R 第65回 阪神大賞典(GII)
《レース結果》
1 8 9 サトノダイヤモンド 牡4 57.0 C.ルメール 3:02.6   35.4 506 +4 池江泰寿 1
2 3 3 シュヴァルグラン 牡5 57.0 福永祐一 3:02.8 1 1/2 35.9 474 -10 友道康夫 2
3 4 4 トーセンバジル 牡5 56.0 四位洋文 3:03.2 2 1/2 35.8 482 +4 藤原英昭 5
4 7 8 タマモベストプレイ 牡7 56.0 吉田隼人 3:03.4 1 1/4 36.6 490 +4 南井克巳 6
5 1 1 スピリッツミノル 牡5 56.0 幸英明 3:03.4 ハナ 36.4 498 +2 本田優 8


《レース内容》
C.ルメール騎手騎乗の1番人気・サトノダイヤモンド(牡4、栗東・池江寿厩舎)が優勝。
勝ちタイムは3:02.6(良)。2着には1馬身半差で2番人気・シュヴァルグラン(牡5、栗東・友道厩舎)、
3着には2馬身半差で5番人気・トーセンバジル(牡5、栗東・藤原英厩舎)が続いて入線した。
スタート後、マドリードカフェが先手を取るが、1周目スタンド前でウインスペクトルが
ハナを奪ってそのままリードを広げる。シュヴァルグランは中団、
サトノダイヤモンドはそれをマークするように後方3番手でジックリと構える。
一旦は10馬身くらいのリードがあったウインスペクトルだが、
2周目3コーナーで脚が鈍ると馬群は一気に凝縮。
サトノダイヤモンドも4番手の外までポジションを上げて直線へ。
シュヴァルグランが先に仕掛けて粘り込みを図るが、
その外をサトノダイヤモンドがあっさりと交わして先頭へ。
そのままゴールへ飛び込み、危なげないレース運びで2017年の初戦を勝利で飾った。
勝ったサトノダイヤモンドは、昨年の秋初戦だった神戸新聞杯から重賞4連勝。
レース序盤はやや行きたがる場面もあったが、鞍上のルメール騎手がうまくなだめ、
2周目4コーナーでは楽な手応えで前を射程圏へ。あとは堂々と抜け出すだけで、
文句なしの快勝。このあとは天皇賞(春)に駒を進め、秋は今年の最大目標である
凱旋門賞へ向かう予定。日本競馬の悲願に向けて最高のスタートを切った。
2016年3月20日(日) 1回阪神8日11R 第64回 阪神大賞典(GII)
《レース結果》
1 8 11 シュヴァルグラン 牡4 55.0 福永祐一 3:05.8   34.9 470 -10 友道康夫 1
2 6 6 タンタアレグリア 牡4 55.0 蛯名正義 3:06.2 2 1/2 35.5 478 0 国枝栄 4
3 2 2 アドマイヤデウス 牡5 57.0 岩田康誠 3:06.7 3 36.1 490 +2 橋田満 3
4 7 9 タマモベストプレイ 牡6 56.0 D.バルジュー 3:06.8 クビ 36.5 488 0 南井克巳 9
5 5 5 マイネルメダリスト 牡8 56.0 和田竜二 3:06.8 ハナ 35.9 492 -12 田中清隆 8


《レース内容》
ゴールドシップ引退後の中距離路線がどう展開されていくか。ちょっと心配だっただけに、
勢いのある4歳馬のワンツー決着は大いに収穫ありと言っていい。
いい馬が出てきたという印象です。それにシュヴァルグランは素直に強いと感じさせる
勝ちっぷりだった。ここまで中距離でそれなりの走りを見せた馬だけど
3000メートルの長距離でさらに良さが出た。兄姉もコンスタントに活躍。
母ハルーワスウィートは種牡馬のいいところを引き出してくれる。大したものです。
2着タンタアレグリアもここにきて持ち直してきた印象だ。勝ち馬には離されましたが、
目標の天皇賞・春に向けて賞金加算できました。この世代の菊花賞は時計が遅くとも
上位馬はその後もいい競馬をしていますから。この馬も長距離で通用する資格はあるでしょう。
3着はアドマイヤデウス。直線では再三詰るシーンがあったが、まぁ、うまく乗っていても
逆転まではなかっただろう。それにしてもこの馬はいい基準になります。
トップ級と差のない競馬をしてきたアドマイヤデウスをやっつけたのだから
1.2着の4歳馬は素直に評価していいでしょう。問題は7着に敗れたトーホウジャッカル
中間のゆるめの稽古を見ても、まだ本物ではなかった、中身ができていないような
止まり方でした。一昨年の菊花賞の超高速レコード走の反動がいまだに残っているのか。
うまく立て直せないのかも知れませんね。
2015年3月22日(日) 1回阪神8日11R 第63回 阪神大賞典(GII)
《レース結果》
1 7 8 ゴールドシップ 牡6 58.0 岩田康誠 3:05.9   35.5 508 -8 須貝尚介 1
2 2 2 デニムアンドルビー 牝5 54.0 浜中俊 3:06.1 1 1/4 35.6 452 +4 角居勝彦 7
3 1 1 ラストインパクト 牡5 57.0 菱田裕二 3:06.6 3 35.8 490 +6 松田博資 2
4 6 6 カレンミロティック せん7 56.0 M.デムーロ 3:06.8 1 1/2 36.4 454 0 平田修 6
5 8 9 フーラブライド 牝6 54.0 酒井学 3:07.1 1 3/4 36.5 484 +8 木原一良 8


《レース内容》ゴールドシップが3連覇達成。これで阪神内回りは6戦5勝2着1回となった。
中山内回りでもGT2勝+有馬記念3着2回。3〜4コーナーがタイトで直線が短ければ強い。
要するにマクリ屋。東京や京都外回りは苦手だし、
中山外回りもずっと緩いカーブが続いてマクるタイミングがないAJCC7着。
ということは、今年も天皇賞(春)では期待できないが、宝塚記念では期待できる。
2着にデニムアンドルビー。一昨年ジャパンC1着ジェンティルドンナ以来の好走となったが、
今回はそのジャパンCと似ていて、勝った馬は強いが全体は凡戦。
3着ラストインパクトはどんな条件でも上位には来るという安定性が出た好走。
ラブリーデイ6着は単純に距離が長いようだ。
2014年3月23日(日) 1回阪神8日11R 第62回 阪神大賞典(GII)
《レース結果》
1 1 1 ゴールドシップ 牡5 58.0 岩田康誠 3:06.6   34.5 508 +10 須貝尚介 1
2 8 8 アドマイヤラクティ 牡6 56.0 四位洋文 3:07.2 3 1/2 34.9 484 -6 梅田智之 5
3 2 2 マル外バンデ 牡4 55.0 松田大作 3:07.2 クビ 35.6 498 -10 矢作芳人 3
4 6 6 サトノノブレス 牡4 56.0 浜中俊 3:08.2 6 35.9 512 -2 池江泰寿 2
5 8 9 ヒットザターゲット 牡6 57.0 武豊 3:08.3 クビ 35.5 518 -2 加藤敬二 4

《レース内容》
メンバーを考えると勝って当然だろうが、まずはゴ−ルドシップが好スタートを切った。
先行しましたが決して苦しい流れではありませんでした。馬が立ち直ったという点が大きかった。
有馬記念からブリンカーを着けて復調気配を見せていたけど、
一時期は?のつく稽古の動きでしたが、そのころに比べれればスムーズな走りが出来ています。
母父のメジロマックインみたいに、スランプを脱してから上昇カーブというのもあるかもしれません。
ただスタート直後は少し行きたがっていた。やはり難しさは見せていました。
以前より素直になりましたが、その点でも春の天皇賞で誰が手綱を取るかは気になるところです。
2着アドマイヤラクティはJC4着の実力から、このメンバーでは十分やれていい。
今後の可能性は3着バンデの方、最後は差し返そうとしていたし、長距離で持ち味を発揮した。
強い相手とやったのは菊花賞くらいですし、ペースとしてはこの馬の競馬。
逆に言えば伸びシロは大きいということ。4歳だから大いに成長を期待したい。
サトノノブレスはパドック後半から馬場入りまでチャカチャカしてレース前に終わった感じです。
力はあんなものではないはずです。
2013年3月17日(日) 1回阪神8日11R 第61回 阪神大賞典(GII)
《レース結果》
1 7 ゴールドシップ 牡4 57.0 内田博幸 3:05.0   36.8 502 -4 須貝尚介 1
2 6 デスペラード 牡5 56.0 武豊 3:05.3 2 36.6 490 -4 安達昭夫 3
3 3 フォゲッタブル 牡7 56.0 A.シュタルケ 3:05.5 1 37.7 492 +2 池江泰寿 5
4 8 ベールドインパクト 牡4 55.0 福永祐一 3:06.4 5 38.2 494 -4 大久保龍志 2
5 1 トウカイトリック 牡11 57.0 浜中俊 3:06.9 3 37.9 454 -10 野中賢二 4


《レース内容》
ゴールドシップが横綱らしく強い競馬で今季初戦を優勝
着差は2馬身と派手じゃなかったけど中身はそれ以上に濃かった。
道中のラップを3分割すると61.2秒ー62秒1−61秒7
中だるみのない厳しい流れでしたが、それを途中から
動いて押し切ってしまうのだから大したものです。
昨年の菊花賞の時も思いましたが本当にスタミナがありますね。
頭数が少なかったこともあり、鞍上の内田騎手もレースの流れが良く見えていた。
前にいた2番人気のベールドインパクトに全く楽をさせなかった。
今後の伸びシロも大きいでしょう。この中間の追い切りを見たときに特に感じました。
稽古駆けしないイメージの馬にしては良く動いていました。
こういうタイプって珍しいと思うのですが、若い頃ならともかく
普通は古馬になったらズルくなって動かなくなるもの、もしかしたらこれから更に強くなるかも。
2着のデスペラードはうまく展開が向いた印象、ゴールドシップが早い目に動いた分
後方で我慢していたこの馬に利があった。この2戦の内容から
力をつけていることも確かなんでしょう。
あとはフォゲッタブルやトウカイトリックといった古豪が力を見せて・・・
4着に負けたベールドインパクトは確かに展開は厳しかったが
最後は少々だらしなかった。距離が長いのでしょう。
3歳馬同士の菊花賞4着では頑張れましたけど古馬に交じって
今日のように勝ちにいってしまうと本質が出てしまう。
やはりスタミナ型ではないんだと思います。中距離ぐらいで見直したい。
2012年3月18日(日) 1回阪神8日     11R 第60回 阪神大賞典(GII)
《レース結果》
1 1 ギュスターヴクライ 牡4 55.0 福永祐一 3:11.8   37.1 498 +6 荒川義之 3
2 12 オルフェーヴル 牡4 57.0 池添謙一 3:11.9 1/2 36.7 462 0 池江泰寿 1
3 6 ナムラクレセント 牡7 57.0 和田竜二 3:12.3 2 1/2 37.8 502 -10 福島信晴 5
4 2 ヒルノダムール 牡5 58.0 藤田伸二 3:12.5 1 1/4 37.7 478 -4 昆貢 2
5 4 ジャガーメイル 牡8 57.0 四位洋文 3:12.9 2 1/2 38.2 480 -4 堀宣行 4

《レース回顧》
4冠馬オルフェーヴルの怪物ぶりがより際立った一戦だったが・・・。
鞍上・福永の好リードで重賞初制覇を決めたのはギュスターヴクライでした。

「出入りが激しかった」と多くのジョッキーが振り返ったように
長距離らしからぬ慌ただしい展開だった。
そんな中で唯一、平常心を貫いていたのが
ギュスターヴクライに初めて騎乗した福永だった。
鞍上が意図した通り、好位のインをロスなく追走
直線の坂を駆け上がってからは猛然と4冠馬が追い込んで来たが余力が違いました。

現役最強馬を破ったのは紛れもない事実、気性面でもろさを露呈した
オルフェーヴルとは対照的に、ギュスターヴクライはステイヤーとして
類まれな資質を秘めている。自在に立ち回れるのは大きな武器だ。

オルフェーヴルの異変はゴール板あたりだろうか・・・。
池添に手綱を引く素振りも見られずハナへ、3コーナーでは曲がりきれず逸走
まさか抜き去って行った9頭を抜き返すとは誰も考えつかない。

もちろんロスは大きかっただけに、最後は苦しくなって内にモタれましたが評価は下がりません。
昨年より馬体は素晴らしく映りましたし、次走の春の天皇賞も大丈夫でしょう。
あまり消耗することなく凱旋門賞へ向かって貰いたいです。
最後までレースを投げずに追ってきた池添の姿勢は評価できます。
2011年3月20日(日) 1回阪神8日   11R 第59回 阪神大賞典(GII)
《レース結果》
1 3 ナムラクレセント 牡6 57.0 和田竜二 3:04.4   35.3 500 -6 福島信晴 3
2 2 コスモメドウ 牡4 56.0 松岡正海 3:05.0 3 1/2 35.7 464 -2 畠山重則 1
3 10 モンテクリスエス 牡6 57.0 川田将雅 3:05.1 3/4 34.7 552 +10 松田国英 6
4 1 コスモラピュタ 牡4 56.0 丹内祐次 3:05.1 クビ 36.4 472 -10 高橋祥泰 7
5 5 メイショウドンタク 牡5 57.0 柴田善臣 3:05.1 ハナ 35.1 500 -6 本田優 11



《レース回顧》
前半1000mが61秒0とまずまずの流れで、3分4秒4というなかなか速い時計で決着でした。
勝ち馬ナムラクレセントはいつになく調教の内容が良く、阪神が合う点も好走の要因。
本質的には長距離に向くタイプで、菊花賞3着、阪神大賞典3着、
そして昨年の天皇賞・春4着と、3000mを超える距離では堅実。
これまでは気性的な部分に問題があったが、今回は気難しさをみせることがなかったようです。
持っている素質に気性的な部分の成長が追いついてきたことは、
当馬にとって大きいことで、天皇賞(春)でもある程度評価が必要でしょう。

1番人気のコスモメドウは今回2着にきたものの、今回は勝ち馬には完敗といった内容。
ただ、今回追い出されてからもいまひとつ反応がよくなかったが、
調教の内容をみると状態面が起因しているかもしれない。

人気を裏切ったオウケンブルースリは道悪にくわえて58キロという点などから、条件は悪かった。
後方からレースをすすめる馬には厳しいレースであるため出遅れた点、
そして外枠が響いた可能性もあるものの、まだ復調には遠いのかもしれない。




2010年3月21日(日) 1回阪神8日  11R 第58回 阪神大賞典(GII)


《レース結果》
1 13 トウカイトリック 牡8 57.0 藤田伸二 3:07.3   36.0 452 0 野中賢二 5
2 6 ジャミール 牡4 56.0 安藤勝己 3:07.3 クビ 35.7 452 0 松元茂樹 4
3 11 メイショウベルーガ 牝5 56.0 池添謙一 3:07.3 ハナ 36.4 496 0 池添兼雄 1
4 14 アサクサキングス 牡6 58.0 岩田康誠 3:07.5 1 1/4 37.3 526 +28 大久保龍志 6
5 10 ホクトスルタン 牡6 57.0 武豊 3:07.7 1 37.8 512 -8 庄野靖志 3


《レース内容》
阪神大賞典(GII)の直線では、それぞれ個性的なプロフィールを持つ馬が懸命に叩きあった。
ゆったりとしたペースから逃げ粘ろうとするのは、曽祖父、祖父、父、いずれも天皇賞馬というホクトスルタン。
これを、菊花賞勝ち馬で昨年のこのレースも制しているアサクサキングスがねじ伏せようとする。

外から追い込んできたのは、前走・日経新春杯の豪快な差し切りが評価されて
1番人気に推された紅一点メイショウベルーガ。
並んで伸びるジャミールは、未勝利から1600万下まで一歩ずつ勝ち上がってきた上り馬だ。
その4頭の間を割るように差してきたのがトウカイトリックだった。

阪神大賞典は5年連続の出走で、4年前は2着、3年前は3着、2年前は4着、昨年は5着と、
少しずつ成績を落としてきたが、ここは“5度目の正直”、長年に渡って長距離戦線を戦い抜いてきた根性が、
力強い末脚となって炸裂、ジャミールをクビ差だけ差し切って
2007年のダイヤモンドS以来となる重賞タイトルを手にしたのだった。
春の天皇賞にも過去4度挑み、最高は3着。この勝利を弾みとして、GI タイトルもつかむことができるだろうか。