データーチェック | |||||
1番人気は大不振 | *外国馬の条件 | *日本馬の条件 | |||
軸は2.3番人気 | 2000m以下の国際G1で連対 | 勝ち馬候補は前走が京王杯SC・読売マイラーズC以外のレースから | |||
穴を開けるのは前走上がり2位以内の馬 | 前走が香港・チャンピオンマイルで3着以内 | 前走から距離短縮組と前走が東京芝1600mのG1だった馬 *更に2走前は芝1600m以上 |
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非サンデー系の馬やスタミナ血統の馬が良く来る | 6歳以上 | ||||
香港馬は人気薄に注意、ヒモ候補ぐらいが妥当 | 率では牝馬 |
2020年6月7日(日曜) 3回東京2日 第70回 安田記念 | |
《レース結果》 1 枠7橙 11 グランアレグリア 牝4 56.0 池添 謙一 1:31.6 2 枠4青 5 アーモンドアイ 牝5 56.0 C.ルメール 1:32.0 2 1/2 3 枠4青 6 インディチャンプ 牡5 58.0 福永 祐一 1:32.1 1/2 4 枠3赤 3 ノームコア 牝5 56.0 横山 典弘 1:32.1 クビ 5 枠5黄 8 ケイアイノーテック 牡5 58.0 津村 明秀 1:32.3 1 1/4 《レース内容》3番人気のグランアレグリアが直線で抜け出してGI2勝目をマーク。 池添騎手は、レース中の負傷で右目を腫らしながらも笑顔で喜びを爆発させた。 史上初の芝GI8勝目が懸かっていた断然人気のアーモンドアイは猛追したが 2馬身半差の2着。連覇を狙った2番人気のインディチャンプは3着だった。 血染めでつかんだ勲章だ。昨年の桜花賞馬グランアレグリアが、 圧倒的人気を集めたアーモンドアイに2馬身半差をつけてGI2勝目。 池添騎手は「やったー」と叫びながら、馬上で何度もガッツポーズ。引き揚げてきて ゴーグルを外すと、腫れあがった右目から鮮血がしたたり落ちた。 「こんな醜い顔で恥ずかしいんですけど、自分の仕事はしっかりできたと思います。 うれしさの方が勝っているので、目はもう痛くないです」 気丈に振舞ったが、試合後のボクサーのような顔が、ダメージの大きさを物語っていた。 アクシデントが起きたのは3コーナー過ぎ。時速70キロものスピードで疾走するなか、 前の馬が跳ね上げた巨大な芝の塊が顔面を直撃。脳しんとうを起こしかけるほどの衝撃だった。 何とか意識を保つと、直線入り口で一気にスパート。馬場の真ん中から 早めに先頭に立たせ、懸命にステッキをふるって後続との差を広げた。 「外から1頭来ていたので、蓋をされるより気分のいいときに行った方がいいと思って。 (自分の)目はふさがりかけていましたが、必死すぎて忘れていました。逆に(衝撃で) 力が抜けたのが良かったのかもしれませんね」。インタビュー中には、ルメール騎手から アイシングの氷を差し入れられ、「ハードワーク!」と声をかけられる一幕も。 敗者も称賛を惜しまない、ガッツあふれる騎乗だった。 「手応えが良かったので、4コーナーを回るときは安心して見ていられました。 強い相手に強い競馬で勝ってくれました」と笑顔の藤沢和調教師。もしアーモンドが勝っていれば、 自身が調教助手時代に手がけたシンボリルドルフなどの“芝GI最多7勝”の記録が塗り替えられていた。 それだけに「(負けたら)野平のじいちゃん(ルドルフを 管理した故・野平祐二元調教師)に怒られるからね」と、ホッとした表情を見せた。 今後は休養し、秋も短距離路線を歩む予定だ。 「すごいメンバーに勝てて、価値が上がったと思います。チャンスがあるならずっと乗っていたいですね」と 池添騎手。次はファンの戻った競馬場で、大歓声(スペイン語で“グランアレグリア”)を呼び起こす。 |
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2019年6月2日(日曜) 3回東京2日第69回 安田記念 | |
《レース結果》 1 枠3赤 5 インディチャンプ 牡4 58.0 福永 祐一 1:30.9 2 枠1白 2 アエロリット 牝5 56.0 戸崎 圭太 1:30.9 クビ 3 枠7橙 14 アーモンドアイ 牝4 56.0 C.ルメール 1:30.9 ハナ 4 枠3赤 6 グァンチャーレ 牡7 58.0 松岡 正海 1:31.1 1 1/2 5 枠2黒 4 サングレーザー 牡5 58.0 岩田 康誠 1:31.1 ハナ 《レース内容》 福永騎乗で4番人気のインディチャンプが4、5番手から直線で伸び、 逃げたアエロリットをクビ差とらえてGI初制覇を飾った。1分30秒9はレースレコード。 1番人気のアーモンドアイはスタート直後の不利が響いて3着、 2番人気のダノンプレミアムも前半のロスでリズムを崩して最下位の16着に敗れた。 同じ水色、赤玉ちらしの勝負服でも、先頭でゴールに飛び込んだのはアーモンドアイではなかった。 レースレコードの激戦を制したのは、GI初挑戦の4番人気インディチャンプ。 殊勲の福永騎手は何度もガッツポーズを作り、歓声に応えた。 「完璧に乗らないと太刀打ちできない相手だと思っていたけど、スタートから何から イメージ通り。自分でも驚くほど冷静に乗れました。 日本で一番強い馬を負かしたのは、偶然ではできないことだと思います」 レース前夜に作戦を練り、パドックで陣営から了承を取りつけた。 「3列目のインにつけて直線で(前を行く馬の)間を割りたい」。その言葉どおり、 課題のスタートをきっちりと決めて4、5番手を追走。直線では馬場の 真ん中を割って出て、逃げ粘るアエロリットを捕らえ、外から迫る女傑の強襲をしのぎ切った。 昨年6月の小豆島特別(2着)から手綱を取り続け、自慢の瞬発力に磨きをかけてきた。 「ずっとコンビを組ませてもらったのは大きい。圧倒的に厳しい相手にどうやって勝てるか考え、 出した答えを実行できたのは自分にとっても大きい」。 24個目のGIタイトルはユーイチにとっても格別の味だ。 節目のGI10勝目を飾った音無調教師は「めちゃくちゃうれしいです」と破顔一笑。 調整が軽かった前走時の反省を踏まえ、追い切りを強化したことも劇的な勝利につながった。 指揮官は「今後もマイルにこだわりたい」と断言。レース後、福島県のノーザンファーム天栄へ 放牧に出されたが、秋のマイルCSだけでなく、優先出走権を獲得した BCマイルやジャックルマロワ賞、そして暮れの香港マイルなど選択肢は世界にも広がる。 鞍上は「明らかに左回りの方がいい。右回りだと内にモタれる」と明かした上で、 「弱点を克服できればさらに上を目指せる。アーモンドアイを負かした馬として大変な立場になるけど、 一緒に大きな壁を打ち破っていけたら」と決意を口にした。 固い信頼で結ばれた新時代のマイル王が、令和の覇道を突き進む。 |
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2018年6月3日(日曜) 3回東京2日11R 第68回 安田記念 | |
《レース結果》 1 枠5黄 10 モズアスコット 牡4 58.0 C.ルメール 1:31.3 2 枠2黒 4 アエロリット 牝4 56.0 戸崎 圭太 1:31.3 クビ 3 枠1白 1 スワーヴリチャード 牡4 58.0 M.デムーロ 1:31.4 3/4 4 枠1白 2 サトノアレス 牡4 58.0 蛯名 正義 1:31.5 1/2 5 枠8桃 15 サングレーザー 牡4 58.0 福永 祐一 1:31.5 クビ 《レース内容》 C.ルメール騎手騎乗の9番人気・モズアスコット(牡4、栗東・矢作厩舎)が優勝。 勝ちタイムは1:31.3(良)。 2着にはクビ差で5番人気・アエロリット(牝4、美浦・菊沢厩舎)、 3着には3/4馬身差で1番人気・スワーヴリチャード(牡4、栗東・庄野厩舎)が続いて入線した。 レーヌミノルが好スタートを決めたが、それを制して大外からウインガニオンがハナを主張して 淀みない流れを作る。初めてのマイル戦で注目されたスワーヴリチャードも無難にスタートを決めて 好位を追走。先団は大きな塊となり、ペルシアンナイト、サングレーザー、モズアスコットはその集団の中。 リスグラシュー、サトノアレス、レッドファルクスら後方から終い勝負にかける。 ウインガニオンが後続に2馬身ほど差をつけて直線へ。アエロリット、スワーヴリチャード、 外からサングレーザー、サトノアレスらが脚を伸ばして横に大きく広がっての攻防。 先に抜け出したアエロリットにスワーヴリチャードが並びかけようとしたところ、 馬群を縫って伸びてきたモズアスコットが急追。 前の2頭をまとめて捕らえたモズアスコットが春のナンバーワンマイラーの座についた。 勝ったモズアスコットは、G1初挑戦で重賞初勝利がG1のビッグタイトル。 賞金上積みを狙って出走した先週の都大路Sで2着に敗れ、 先週の時点では出走順で次点となっていたが、回避馬が出て無事に出走。 レースでは先週の悔しさを晴らして余りある豪脚で他馬を一蹴した。 勝ちタイムは2012年ストロングリターンと並ぶレコードタイ。 矢作芳人厩舎はスーパーホーネット、グランプリボス(2回)で3度の2着があったが、 嬉しい安田記念初勝利となった。また、連闘での安田記念勝利は 1989年にバンブーメモリーが記録しており、平成の安田記念は最初と最後が連闘馬の勝利となった。 |
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2017年6月4日(日) 3回東京2日11R 第67回 安田記念(GI) | |
《レース結果》 1 7 14 サトノアラジン 牡6 58.0 川田将雅 1:31.5 33.5 528 +4 池江泰寿 7 2 8 16 ロゴタイプ 牡7 58.0 田辺裕信 1:31.5 クビ 34.4 494 -4 田中剛 8 3 3 6 レッドファルクス 牡6 58.0 M.デムーロ 1:31.6 クビ 33.7 474 0 尾関知人 3 4 4 7 グレーターロンドン 牡5 58.0 福永祐一 1:31.6 クビ 33.9 474 +2 大竹正博 6 5 4 8 エアスピネル 牡4 58.0 武豊 1:31.7 クビ 33.6 476 -8 笹田和秀 2 《レース内容》 川田将雅騎手騎乗の7番人気・サトノアラジン(牡6、栗東・池江寿厩舎)が優勝。 勝ちタイムは1:31.5(良)。2着にはクビ差で8番人気・ロゴタイプ(牡7、美浦・田中剛厩舎)、 3着にはクビ差で3番人気・レッドファルクス(牡6、美浦・尾関厩舎)が続いて入線した。 1番人気に支持されたイスラボニータ(牡6、美浦・栗田博厩舎)は8着に敗れた。 注目された先行争いは連覇を狙うロゴタイプが敢然とハナへ。 サンライズメジャー、ブラックスピネルが続き、人気のイスラボニータは 先頭からはそう差がない7〜8番手。レッドファルクス、サトノアラジンは 並ぶように後方4〜5番手を進み、その後ろにエアスピネル、 アンビシャスらがジックリと追撃態勢を整える。 4コーナーを迎えると馬群はほぼひと塊。逃げるロゴタイプが直線で 二の脚を使って後続との差を広げにかかる。残り200mを迎えてもリードはまだ3馬身。 「昨年の再現か」と思われたところで外からサトノアラジン、レッドファルクスが猛追。 手に汗握る攻防はサトノアラジンが懸命に逃げるロゴタイプをクビ差捕らえたところが栄光のゴールとなった。 勝ったサトノアラジンは、重賞3勝目で、G1は6回目の挑戦にして悲願の初制覇。 1つ上の姉にエリザベス女王杯を勝ったラキシスがいる良血で、 セレクトセールでの取引価格(1億3650万円)からも、 デビュー時から大きな期待を寄せられていたが、 6歳春、東京のマイルで自慢の末脚が爆発。遂に大輪の花を咲かせた。 |
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2016年6月5日(日) 3回東京2日11R 第66回 安田記念(GI) | |
《レース結果》 1 5 6 ロゴタイプ 牡6 58.0 田辺裕信 1:33.0 33.9 496 -2 田中剛 8 2 6 8 モーリス 牡5 58.0 T.ベリー 1:33.2 1 1/4 34.0 514 -4 堀宣行 1 3 7 10 フィエロ 牡7 58.0 内田博幸 1:33.2 ハナ 33.5 500 -8 藤原英昭 6 4 6 7 サトノアラジン 牡5 58.0 川田将雅 1:33.2 クビ 33.6 526 0 池江泰寿 3 5 7 9 イスラボニータ 牡5 58.0 蛯名正義 1:33.3 1/2 33.9 476 0 栗田博憲 4 《レース内容》 まずはロゴタイプ田辺騎手の好騎乗を褒めたい。 あれだけ楽に行ければ仕方ない。ちゅうちょなくハナを切ったし、 インぴったりの経済コースを見事に走り切った。雨の影響もあってそれまではインは良くなかったけど、 その判断は見事。それに3角でペースを落とし、4角では逆にピッチを上げて 後続を突き放したのもファインプレーでした。もともと皐月賞をレコードVがあって スピードは持ってる馬だけど今日は鞍上の騎乗がはまった印象です。 2着死守で底力を見せたけど絶対王者の走りではなかった。 折り合いを欠いている時間が長かった、そのあたりは乗り替わりの影響も 少なからずあったのかも。いくらスローでもスムーズに流れに乗れればもっと違ったはずです。 それに今回は海外遠征帰りの検疫明け。東京競馬場での単独調整の難しさもあったし、 いろいろ擁護できる材料があります。上位陣で力を出し切れたのは3着フィエロくらい。 4着サトノアラジンは抜群のデキに映ったし時計的にははまりそうな展開でした。 ついていく形が良くなかったのか、いずれにしてもモーリス同様に変な流れに惑わされた印象です。 そういう意味ではリアルスティールも前に壁を作れずにリズムに乗れなかった。 パドックからイレ込み気味でした。普通の46秒くらいの流れならまだしも、 ドゥラメンテを負かした共同通信杯時とはレース運びもまったく違ったし、 マイルに慣れていない面も出たでしょう。5着イスボラニータは どれくらい伸びるかという手応えなのに、やっぱり最後はだらしない。 ワンパンチ足りないこの馬のキャラなのだろう。 |
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2015年6月7日(日) 3回東京2日11R 第65回 安田記念(GI) | |
《レース結果》 1 3 6 モーリス 牡4 58.0 川田将雅 1:32.0 34.5 510 +2 堀宣行 1 2 7 13 ヴァンセンヌ 牡6 58.0 福永祐一 1:32.0 クビ 33.7 502 -6 松永幹夫 3 3 6 12 クラレント 牡6 58.0 田辺裕信 1:32.2 1 1/4 34.5 496 -2 橋口弘次郎 12 4 5 10 フィエロ 牡6 58.0 戸崎圭太 1:32.4 1 1/2 34.6 506 +4 藤原英昭 2 5 8 15 ケイアイエレガント 牝6 56.0 吉田豊 1:32.5 3/4 35.2 530 0 尾形充弘 11 《レース内容》 出遅れるクセのあるモーリスは、堀調教師の対策が功を奏し、 9割方出負けして後方からになるのではないかと思っていた川田将雅騎手の予想に反し、 好スタートを切ると最初から好位追走になった。ただ、もともと行きたがる気性に加え、 今回は気負うくらいの気合を前面に出していたため、前半はかかり気味。 レースのあと上がってきたモーリスの口元は、舌を縛っていたうえにかなりかかったせいか、 赤く血がにじんでいたように映った。 猛烈な爆発力で追い込んだダービー卿CTとは一転、 初のG1を先行して抜け出したモーリスの能力は、 1分32秒0自身の上がり34秒5が示す以上に高いレベルを示している。 初のG1、負担重量は初の58キロ。それを前半は行きたがるのをなだめながら押し切るなど、 東京の安田記念ではありえない勝ち方である。 2着ヴァンセンヌは、前回の1400mで上がり32秒7を記録していたから、 スピード決着自体に不安はなかったが、 それでもここまでマイル戦を6回も経験しながら最高時計が1分35秒3。 少なからぬ死角があったが、持ちタイムを2秒3も短縮してモーリスとクビ差の1分32秒0。 道中、巧みにコースロスを避けてインにもぐり込み、スルスルと進出してきた。 直線の坂上、前がカベになるシーンがあり待って立て直したから、負けたとはいえ、 その中身は勝ち馬とほとんど互角だろう。 3着クラレントは、グランプリボス、アサクサデンエンなど安田記念の伏兵の典型。 58キロの4歳馬が経験不足で苦戦が定説の1つならば、 逆に渋いベテランの古馬が怖いのもこのG1に良くあるパターン。 ほぼ同じ観点で、苦しい流れを5着に粘った6歳牝馬ケイアイエレガントの快走も素晴らしかった。 やっぱり東京のマイル戦に実績のある古馬は侮れない。 フィエロは、絶好位追走となり直線の中ほどまでは勝ち負けに加わってきそうだったが、 最後の伸び脚が不発。京都コースの方がいいのかもしれない藤原英昭調教師)のコメントがあったが、 たしかに東京のマイル戦はちょっと距離が長いのかもしれない。 |
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2014年6月8日(日) 3回東京2日11R 第64回 安田記念(GI) | |
《レース結果》 1 17 ショウワモダン 牡6 58.0 後藤浩輝 1:31.7 34.6 516 0 杉浦宏昭 8 2 9 スーパーホーネット 牡7 58.0 藤岡佑介 1:31.8 1/2 34.2 474 0 矢作芳人 6 3 2 スマイルジャック 牡5 58.0 三浦皇成 1:31.8 アタマ 34.3 488 -4 小桧山悟 5 4 15 トライアンフマーチ 牡4 58.0 内田博幸 1:31.9 1/2 35.3 476 -2 角居勝彦 2 5 5 サイトウィナー せん7 58.0 C.ウィリアムズ 1:31.9 アタマ 34.8 480 -6 J.サイズ 15 《レース内容》 良馬場とは違う5秒くらい違う勝ち時計1分36秒8が物語るように馬場が大きく明暗を分けたのは 言うまでもない。本来はスピードと斬れを武器とするマイラーが集まったので、 かわいそうの一言に尽きます。その悪条件でも最後の最後にグイッと伸びて 勝ち切ったジャスタウェイはさすが。着差的には辛勝でもドバイでの強さ、 パワーの違いを見せつけた印象だ。コース選択も何とも言い難い馬場でしたがエライです。 言えるのは1400m通過1分23秒0までがこの馬場では速くて、ラスト1ハロンが13秒8. 力の勝負になったことが救われました。やはりベストは1800mから2000mだと思います。 今後の展望だけど予定していた宝塚記念をパスして凱旋門賞に挑戦? この馬場で厳しい競馬をしているのでひと息入れるのは正解かも知れません。 しっかりと体調を整えて世界の舞台に立ってもらいたいと思います。 2着グランプリボスは陣営がうまく仕上げたのもありますが、手応えひと息の割りに ラップ急落のラスト1ハロンでグイッと伸びました。この馬場が味方になったのは間違いないでしょう。 ジャスタウェイがいなかったら完勝ですから驚きですけど、この馬もエライ。 内から3着に突っ込んで来たショウナンマイティは恵まれでしょう。 ただ、状態は戻りつつある感じで、これがきっかけになればいいですね。 ほかは道悪でほとんど力を発揮できなかった。新興勢力として注目を集めたフィエロは その最たる存在、復活組のワールドエース、グランデッツァもしかり。 3歳で挑戦したミッキーアイルも・・・。世界の脚を見られたのは良かったけど メンバーがいいだけに良馬場での戦いを見たかったです。 負けた組の評価は改めてということでしょう。個人的に負け組の中では エキストラエンドの次走に注目してみたい。 すごく雰囲気が良かったので、次は好走してくれる気がします。 |
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2013年6月2日(日) 3回東京2日11R 第63回 安田記念(GI) |
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《レース結果》 1 17 ショウワモダン 牡6 58.0 後藤浩輝 1:31.7 34.6 516 0 杉浦宏昭 8 2 9 スーパーホーネット 牡7 58.0 藤岡佑介 1:31.8 1/2 34.2 474 0 矢作芳人 6 3 2 スマイルジャック 牡5 58.0 三浦皇成 1:31.8 アタマ 34.3 488 -4 小桧山悟 5 4 15 トライアンフマーチ 牡4 58.0 内田博幸 1:31.9 1/2 35.3 476 -2 角居勝彦 2 5 5 サイトウィナー せん7 58.0 C.ウィリアムズ 1:31.9 アタマ 34.8 480 -6 J.サイズ 15 《レース内容》 現役最強馬スプリンターに名の称号が加わった。ロードカナロアが歴史的に 名馬に名を連ねる第一歩となる安田記念と言っていいだろう。 8ハロンの経験は3歳時のジュニアカップ2着だけ、ギリギリこなせる程度と思っていましたが、 楽々と乗り切ってしまいました。考えてみれば1200mと勝ちっぷりも快速系ではなく 総合力で押し切るタイプ。完成の域に入ったこともあるでしょうが、 見た目にもプリプリ感が目立つヘラクレス体型ではありませんから、 1400mの阪急杯も余力を感じる勝ち方でした。自身33秒3の上がりを駆使して レコードに0秒2差の時計も文句がつけられない。 目下の充実ぶりから秋も主役の座は揺るがないだろう。 2000m前後がベストの2着ショウナンマイティはマイルは初めて。 くしくもロードカナロアと同じく母の父がストームキャットです。 推定ですが自身の後半5ハロンは56秒を切っていることからも 確かなスピードを内在しています。多数頭で厳しいシーンもありましたが、 自分の力は出し切ったとおもいます。直線でロードカナロアに振られた ダノンシャ−クのあおりを食ったのが痛かったが上がり33秒を切ったのはこの馬だけ。 自分でレースをつくれない弱みで負けたものの内容は勝ちに等しい。 きつい競馬になったので心配は次に反動が出ないかどうかでしょう。 最後100mで力尽きた3着ダノンシャークもよく頑張っています。 4着マイネイサベルも牡馬相手に大奮闘だ。一方、期待を裏切ってしまったグランプリボス 道中はずっと岩田にフタをされる形。直線も前が壁になってしまった。 前半で多少行きたがった面はあるにせよ消化不良のレースになりました。 ショウナン同様に中距離路線から参戦したダークシャドウは正攻法から6着止まり。 結果論になりますが控える競馬なら結果は違ったかも知れません。 不可解なのはカレンブラックヒル 厳しい流れだったにせよ同じような位置取りのヴェルシーナは8着に粘っている。 14着は負け過ぎた。完勝の毎日王冠の強さを思い起こすと、もっと走っていいはずですが スランプとしか言いようがありません。 |
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2012年6月3日(日) 3回東京2日 11R 第62回 安田記念(GI) | |
《レース結果》 1 4 ストロングリターン 牡6 58.0 福永祐一 1:31.3 レコード 33.8 516 -2 堀宣行 2 2 3 グランプリボス 牡4 58.0 内田博幸 1:31.3 クビ 33.9 496 0 矢作芳人 13 3 8 コスモセンサー 牡5 58.0 松岡正海 1:31.6 2 34.8 510 0 西園正都 15 4 1 ダノンヨーヨー 牡6 58.0 北村友一 1:31.7 1/2 33.9 518 +2 音無秀孝 17 5 2 ガルボ 牡5 58.0 石橋脩 1:31.8 クビ 34.6 472 -2 清水英克 5 《レース回顧》 ストロングリターンが1分31秒3のレコードで優勝、見事に昨年の屈辱を果した。 それにしても、こんなに厳しい流れになるとは思わなかった。 おかげでオークス・ダービーそして安田記念と見応えのあるG1後半3連戦になった。 去年も逃げたシルポートが今年も先手を取りました。 ここまでは予想通りでしたが昨年の前4ハロン通過45秒4に対して今年は44秒9 楽に行けると思っていたのに、逆に昨年以上のハイペースになりました。 援護射撃というわけでもないだろうが、ストロングと同じ堀厩舎のリアルインパクトが 積極的に行った。もちろん高速馬場ということもあるんだろうが 結果的にレコード決着の迫力あるレースになりました。 ストロングは昨年に続く好走ですから立派、戦前は大混戦と言われましたが 終わってみれば、この馬が一枚抜けていた。 残り1ハロンで先行勢を捕らえにかかる脚はすごかった。 いくら後方にいたとはいえ、この流れを上がり3ハロン33秒台で差し切るのだから大したもの。 鞍上の福永も1番人気に支持されたダービーでは結果を出せなかったが この勝利で少しはうっぷんが晴れたのではないでしょうか。 2着グランプリボスも同タイムですから褒められても良いでしょう。 4歳馬は58キロを背負い慣れていないので、なおさらこの2着は価値があると思います。 近走がひと息で人気の盲点になっていた。 NHKマイルC・朝日杯Sの勝ちっぷりから、変わっても不思議はなかったです。 コスモセンサーもよく頑張りました。前2頭とは少し離されましたが きついラップを先行しながらも3着に持ちこたえました。 シルポートのお陰ですっかり先行差しのスタイルをマスターしましたね。 1番人気サダムパテックは勝ち馬の2〜3馬身前にいましたが 伸び切れなかった。31秒台の決着もキツかったかな。 香港勢はラッキーナインが11着、グロリアスデイズが14着と見せ場がありませんでした。 日本のマイル戦同様、あちらも一時期ほどのレベルにはないようです。 ヴィクトリアマイル経由の牝馬勢も揃って沈黙、これだけ底力が問われるレースになると 牡馬相手では苦しい。ウオッカ級でないと通用しないのだろう。 アパパネも衰えたようには見えませんでしたが、ここまで負けると潮時なのかも知れません。 |
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2011年6月5日(日) 3回東京6日 11R 第61回 安田記念(GI) | |
《レース結果》 1 14 リアルインパクト 牡3 54.0 戸崎圭太 1:32.0 34.5 494 -2 堀宣行 9 2 1 ストロングリターン 牡5 58.0 石橋脩 1:32.0 クビ 33.8 518 -2 堀宣行 5 3 3 スマイルジャック 牡6 58.0 三浦皇成 1:32.1 1/2 33.7 490 -6 小桧山悟 3 4 4 クレバートウショウ 牡5 58.0 武豊 1:32.1 クビ 34.6 504 +4 崎山博樹 8 5 16 ジョーカプチーノ 牡5 58.0 福永祐一 1:32.1 ハナ 34.9 532 +6 中竹和也 6 《レース回顧》 伏兵馬リアルインパクトが歴然のマイル巧者を相手に真っ向勝負で押し切りました。 ディープインパクト産駒の中でも最も父に似た印象がありましたが シルポートが作る淀みのない流れを自ら動いてねじ伏せましたから素直に評価すべきでしょう。 古馬を押しのけた要因に4キロ差はあることは間違いない、 時計に直せば0.2秒差、57キロでしたNHKマイルCで1.32.5秒だから 今回の1.32.0秒で走って当然の見方が成り立つ。 となるとマイルCを制したグランプリボスもかなりの器、3歳勢は今後も注意が必要でしょう。 2着は同じ堀厩舎のストロングリターン、馬群をさばいて一気に伸びてきたように 上がり馬の勢いを感じさせました。 結果的に惜敗だったが、初めてのG1挑戦で一発回答を出した。 内、内をコースロスなく回ってきたこの馬と対照的だったがスマイルジャック 脚質と言ってしまえばそれまでだが、注文がつく以上、善戦の域を脱せない 結果的には内枠が響きましたが、もう少しスムーズに外へ持ち出せば際どかったでしょう。 クレバートウショウは終始、内で苦しいシーンもありました。 それでこの着差ですから能力は引けをとりません。 とは言っても2回抜け出すチャンスがありました。 ジョーノカプチーノは5着止まりでした、昨年のNHKマイルCが1.32.4秒ですから 思った通りのレース運びで力は出し切りました。 1番人気アパパネは前走ヴィクトリアマイルより0.3秒遅いタイムで6着止まりでした。 プラス8キロの馬体重が示すように見えない疲れがあったのだろう。 東京コースは総合力が問われるタフなコース、そこで1.31秒台のパフォーマンスを 見せるには満点の仕上げが求められます。 当然ながら上積みを期待するのは酷というもの、次走は危ないパターンとして覚えておきましょう。 |
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2010年 6月6日(日) 3回東京6日 11R 第60回 農林水産省賞典安田記念(GI) |
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《レース結果》 1 17 ショウワモダン 牡6 58.0 後藤浩輝 1:31.7 34.6 516 0 杉浦宏昭 8 2 9 スーパーホーネット 牡7 58.0 藤岡佑介 1:31.8 1/2 34.2 474 0 矢作芳人 6 3 2 スマイルジャック 牡5 58.0 三浦皇成 1:31.8 アタマ 34.3 488 -4 小桧山悟 5 4 15 トライアンフマーチ 牡4 58.0 内田博幸 1:31.9 1/2 35.3 476 -2 角居勝彦 2 5 5 サイトウィナー せん7 58.0 C.ウィリアムズ 1:31.9 アタマ 34.8 480 -6 J.サイズ 15 《レース内容》 昨年までこの路線を牽引してきたウオッカ、ディープスカイ、カンパニーらはすでにターフを去った。 今年に入って古馬・芝の重賞で2勝以上をマークしているのはキンシャサノキセキとブエナビスタだけだが、 そのスプリント王と最強女王も出走していない第60回安田記念(GI)は、混戦ムードが色濃く漂う中で開幕した。 大外18番枠からダッシュよく飛び出したエーシンフォワードが敢然とハナを切り、その後ろには、 前走・読売マイラーズCで久々の勝利を挙げたリーチザクラウン、同2着のトライアンフマーチ、 同3着キャプテントゥーレといった人気上位3頭も続く。 香港から遠征してきたビューティーフラッシュ、フェローシップ、サイトウィナーは 先行勢を射程圏に入れながらの追走、 そこへ外からスーパーホーネットやショウワモダンが加わっていくという展開で、 1000m通過56秒3、速いペースで馬群は4コーナーを回り切った。 各馬が懸命に叩き合い、まさに大混戦となった直線。 粘るエーシンフォワードを交わしてトライアンフマーチがいったんは先頭に立ったものの、 すぐさま外からショウワモダンとスーパーホーネットが襲い掛かり、内からはスマイルジャックも伸びてくる。 結果、2分の1馬身抜け出したショウワモダンが1着でゴールを駆け抜けることとなった。 ショウワモダンはダービー卿チャレンジT、メイSと2連勝中。その勢いのままつかんだ栄冠といえるだろう。 父は1999年の安田記念勝ち馬エアジハード、 母の父は多くの東京巧者を生み出したトニービンという血統も、混戦の中で活きたのかも知れない。 そして「思い描いていた通りのレースで、直線での手ごたえも良かった。 ただ日本ダービー(2着)では悔しい思いをしたので、その反省を活かし、 ギリギリまで追い出しを我慢した」と振り返ったのは、ショウワモダンの鞍上・後藤浩輝騎手。 このコンビで5戦2勝・2着1回・3着2回という好相性が冷静な騎乗につながり、 それがまた勝利の大きな要因となったことは間違いない。 6歳にしてGI初挑戦初制覇を成し遂げた遅咲きのチャンピオン、ショウワモダン。 その座を守り抜き、混戦に終止符を打つための戦いが、今後に待ち受けている。 |