データーチェック
4歳牡馬の1番人気は堅実 勝ち馬・・1800m以上の重賞で3着以内とオープン特別勝利
前走が新潟大賞典組 4歳馬・5歳馬
ロベルト系やグレイソヴリン系のスタミナの血 前走、4月以降に出走  
近走でメンバー中3位以内の末脚を使っている馬 非サンデー系
内外のどちらかが有利になりやすい


2020年6月14日(日曜) 3回東京4日第37回 エプソムカップGV
《レース結果》
1 枠3赤 6 ダイワキャグニー 牡6 56.0 内田 博幸 1:47.7
2 枠1白 1 ソーグリッタリング 牡6 57.0 藤井 勘一郎 1:47.9 1 1/2
3 枠8桃 18 トーラスジェミニ 牡4 56.0 木幡 育也 1:47.9 ハナ
4 枠8桃 16 アンドラステ 牝4 54.0 岩田 望来 1:47.9 アタマ
5 枠6緑 11 アトミックフォース 牡4 56.0 武藤 雅 1:48.0 クビ

《レース内容》
9番人気のダイワキャグニーが2番手から抜け出して重賞初勝利を飾った。
勝ち星の8勝すべてが東京コースで、秋のGI戦線が楽しみだ。
2着に5番人気のソーグリッタリング。
3着に最低18番人気のトーラスジェミニが逃げ粘り、3連単は421万9320円の大波乱となった。
9番人気のダイワキャグニーが、13回目の挑戦で重賞初勝利。
にこやかな表情で内田騎手は会心の騎乗を振り返った。
「ペースが速かったけど、自分の位置は確保しようと思っていました。
ゴールまで突き抜けてくれと思いながら追っていました。
(勝っても)“オープン特別止まり”といわれていたので、重賞を勝てて良かったです」
好スタートを切ると、大外からハナを主張してきたトーラスジェミニを行かせて2番手につけた。
直線を向いたときの手応えは決して良くなかったが、そこからがファイトあふれる鞍上の真骨頂。
左ステッキの連打で闘志をかき立てて残り1ハロンで先頭に立つと、
後続を尻目にトップで駆け抜け、16年連続JRA重賞勝ちを決めた。
これまでメイS連覇などオープン特別、リステッドで5勝を挙げながら、
重賞では2度の3着が最高。しかし、この日は大仕事をやってのける予兆があった。
「マイナス体重のわりに、ここ数戦のようにカリカリしていなくて落ち着きがあった。
毛ヅヤも雰囲気も良かったね」と内田騎手。16キロ減の思い切ったシェイプアップを施し、
中間に左側だけ深いブリンカーを装着するなど陣営の試行錯誤が実った形だ。
勝ち星の8勝すべてを東京で挙げている“府中マイスター”で、
秋は天皇賞やジャパンCなどの大舞台も視野に入ってくるだろう。
「全レースをコンスタントに走るタイプではないけど、まだ伸びしろはあると思います。
さらにタイトルを取ってほしい」とジョッキーは今後の飛躍を期待する。
6歳の初夏に花開いたキングカメハメハ産駒は、まだまだ大輪を咲かせるはずだ。
2019年6月9日(日曜) 3回東京4日第36回 エプソムカップ
《レース結果》
1 枠6緑 9 レイエンダ 牡4 56.0 C.ルメール 1:49.1
2 枠4青 6 サラキア 牝4 54.0 丸山 元気 1:49.2 3/4
3 枠3赤 4 ソーグリッタリング 牡5 57.0 浜中 俊 1:49.4 1
4 枠1白 1 マルチショウナンバッハ 牡8 56.0 吉田 豊 1:49.6 1 1/4
5 枠7橙 12 ブレスジャーニー 牡5 56.0 戸崎 圭太 1:49.6 クビ


《レース内容》
ルメール騎乗で5番人気のレイエンダが好位から抜け出し重賞初制覇。今後は休養し、
毎日王冠で復帰予定。秋は一昨年の日本ダービー馬レイデオロとの兄弟対決が
見られるかもしれない。7番人気のサラキアが2着、1番人気のソーグリッタリングは3着だった。
雨中の我慢比べで、偉大な兄を持つ超良血が覚醒した。稍重のタフな馬場で行われたエプソムC。
1000メートル通過63秒9と、じれるようなスローペースを
2番手で折り合ったレイエンダが直線、馬場の中央を力強く抜け出した。
「前半、大変だったね」。極端な流れに見事に対応した殊勲のルメール騎手に、
藤沢和調教師が検量室前でねぎらいの言葉をかける。「大丈夫、とても冷静に走ってくれました」と
笑顔で答える鞍上。2年前のダービーを全兄のレイデオロで制した円熟の名コンビに、
ようやく訪れた待望の兄弟重賞V。その背景にはある“秘策”があったと名手が明かす。
「この間のレース(メイS9着)では結果が出ていなかったけど、きょうはチークピースで全然違う馬でした。
すごくいいスタートでいいポジションが取れたし、軟らかい馬場も大丈夫でした。
血統と能力がすごくいい。(GII、GIと)絶対にいけます!」。さらに「お兄さんもドバイで結果が出なかった
(シーマクラシック6着)けど、たぶん大丈夫(笑)」と2週後に控える兄での宝塚記念制覇へ、
ちゃっかり弾みまでつけてしまった。
集中力アップの特効薬も駆使して、トレーナーは実に通算115回目の重賞の表彰台。
「去年の阪神(チャレンジC6着)でスタートで立ち後れて前を横切られてから、
ダッシュがつかなくなっていたからね。スタートも良かったし、良かったんじゃないの」と
ニヤリと笑顔を浮かべつつ「短期間で使わせてもらったからね。この後はお休みで秋に備える。
毎日王冠から行きますよ」と、しっかりと次のステージを見据える。
まだ今回がキャリア8戦目。勝ち馬がのちにGIホースへ出世するケースも少なくない名物GIIIで
“賢兄賢弟”の仲間入りを果たした逸材には、飛躍への伸びしろがたっぷりと残されている。
2018年6月10日(日曜) 3回東京4日11R 第35回 エプソムカップ
《レース結果》
1 枠8桃 16 サトノアーサー 牡4 56.0 戸崎圭太 1:47.4 35.2 480 0 池江泰寿 2
2 枠3赤 6 ハクサンルドルフ 牡5 56.0 川田将雅 1:47.5 1/2 34.7 464 +2 西園正都 4
3 枠3赤 5 グリュイエール 牡6 56.0 福永祐一 1:47.6 3/4 35.1 486 0 藤原英昭 5
4 枠4青 8 サーブルオール 牡5 56.0 C.ルメール 1:47.7 1/2 35.2 488 +2 萩原清 3
5 枠2黒 3 エアアンセム 牡7 56.0 藤岡佑介 1:48.1 2 1/2 35.2 506 0 吉村圭司 8

《レース内容》
戸崎圭太騎手騎乗の2番人気・サトノアーサー(牡4、栗東・池江寿厩舎)が優勝。
勝ちタイムは1:47.4(重)。
2着には半馬身差で4番人気・ハクサンルドルフ(牡5、栗東・西園厩舎)、
3着には3/4馬身差で5番人気・グリュイエール(牡6、栗東・藤原英厩舎)が続いて入線した。
1番人気に支持されたダイワキャグニー(牡4、美浦・菊沢厩舎)は14着に敗れた。
行きたがる馬がいない中で、押さえきれない様子でスマートオーディンがハナへ。
これにマイネルフロスト、ブラックスピネルらが続く。
サトノアーサーやダイワキャグニーも先行集団の一角で運ぶ。
グリュイエールは中団、ハクサンルドルフは後方から。
重馬場ながらペースは流れて、スタミナも求められそうな展開に。
直線では、多くの馬が馬場の真ん中進路を取り、後方の外から差してきた馬が台頭。
丁度坂を上がった辺りでサトノアーサーが一気に詰め寄り、
その外からグリュイエールも一緒に伸びてくる。
残り200m付近で並ぶ間もなく抜け出し、そのまま押し切った。
他の先行馬の脚が鈍ったところから、
ハクサンルドルフがグイグイと伸びて半馬身差の2着に食い込んだ。
勝ったサトノアーサーはこれが重賞初制覇。
3歳時にはきさらぎ賞(G3)と毎日杯(G3)の2着で賞金を加算し、
日本ダービー(G1)にも出走を果たした。クラシックシーズンを終えてからは1600m〜1800mの距離で
安定感ある走りを続け、なかなか手が届かなかった重賞タイトルを手にした。
エプソムCは出世レースとしても知られているだけに、秋以降の走りにも注目が集まる。
管理をする池江泰寿調教師は、先週の鳴尾記念(G3)ストロングタイタンから2週連続重賞勝利。
母キングスローズは2010年ニュージーランド1000ギニー(G1)など重賞6勝を挙げている。
2017年6月11日(日) 3回東京4日11R 第34回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 6 12 マル外ダッシングブレイズ 牡5 56.0 浜中俊 1:45.9   34.2 500 0 吉村圭司 5
2 5 10 アストラエンブレム 牡4 56.0 M.デムーロ 1:46.0 1/2 34.2 470 +4 小島茂之 1
3 4 7 マイネルハニー 牡4 56.0 柴田大知 1:46.0 ハナ 34.6 478 -2 栗田博憲 6
4 7 13 クラリティシチー 牡6 56.0 川田将雅 1:46.1 3/4 34.2 498 0 上原博之 12
5 2 3 バーディーイーグル 牡7 56.0 吉田豊 1:46.2 3/4 33.9 492 +2 国枝栄 17



《レース内容》
浜中俊騎手騎乗の5番人気・ダッシングブレイズ(牡5、栗東・吉村厩舎)が優勝。
勝ちタイムは1:45.9(良)。2着には半馬身差で1番人気・アストラエンブレム(牡4、美浦・小島茂厩舎)
3着にはハナ差で6番人気・マイネルハニー(牡4、美浦・栗田博厩舎)が続いて入線した。
ダッシングブレイズが初の1800mで能力を存分に発揮した。
先手を奪ったのはマイネルハニー。マイネルミラノ、アストラエンブレム、クラリティシチーが追走した。
先行集団を見ながらダッシングブレイズ、タイセイサミット、フルーキーあたりが一団。
ヒストリカル、ベルーフ、ナスノセイカンは後方で待機した。
マイネルの勝負服2頭が後続を引き連れて直線勝負。
内をあけてマイネルハニーが突き放しにかかるが、内からダッシングブレイズ、
外からアストラエンブレムとクラリティシチーが猛追。
最後はダッシングブレイズがアストラエンブレムを振り切った。
勝ったダッシングブレイズは、14年11月に東京芝1600mの新馬戦で3馬身半差をつけて快勝。
3戦目のシンザン記念では1番人気に推された。
プリンシパルS12着後に休養を挟むと急成長。芝1600mの1000万下、1600万下、
オープン特別と3連勝して重賞制覇の期待がかかった。
1番人気で迎えた昨年の東京新聞杯は、直線で狭いところを突いたが内ラチにぶつかって落馬。
浜中騎手も負傷した。その後も重賞タイトルには届かなかったが、
距離延長で絶好位からレースを進め、浜中騎手とのコンビで勝利を手にした。
2016年6月12日(日) 3回東京4日11R 第33回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 8 18 ルージュバック 牝4 54.0 戸崎圭太 1:46.2   32.8 452 -6 大竹正博 1
2 8 16 フルーキー 牡6 58.0 M.デムーロ 1:46.6 2 1/2 33.0 480 -8 角居勝彦 3
3 7 13 マイネルミラノ 牡6 56.0 柴田大知 1:46.6 クビ 34.3 494 +6 相沢郁 6
4 4 7 ロジチャリス 牡4 56.0 福永祐一 1:46.7 1/2 33.5 550 +4 国枝栄 2
5 6 12 レコンダイト 牡6 56.0 石川裕紀人 1:46.8 3/4 33.6 458 -2 音無秀孝 7


《レース内容》
褒め過ぎかもしれないけど、ルージュバックの勝ちっぷりはGTレベルだ。
今日の切れ味はとにかくすごかった。
もともと4歳馬でGT級と呼べるのはこの馬だけでしたから。
道中は2番人気のロジチャリス4着の2〜3馬身後ろ。ロジが33秒5の上がりに対して
こちらは32秒8。瞬発力の差は歴然だった。
斤量差があったとはいえ、今までのうっぷん晴らしをした感じだ。
仕上がりが難しいタイプですけど、今日は素晴らしいデキに映りました。
3コーナーの手応えで勝ってしまうな、と思いました。
完全に本格化した印象だし、中距離がベストだと再確認させられた。
秋は天皇賞が大目標になる。現実的に千八以上の距離も克服していますし、
瞬発力勝負になれば牡馬相手でも楽しみです。
問題は2着以下の評価。ロジチャリスは試金石という状況だったが、
最後までじりじりと伸びていた。これからドンドン強くなっていく。
内容的には完敗ですけど、悲観する必要は全くないです。今日は上がりが速過ぎただけ。
賞金の少ない同じ4歳馬のアルバートドック7着ともども、
夏場のオープン、重賞では注目すべきです。
58キロを背負っていたフルーキーは2着で地力を見せた。
菊花賞の6着以外はすべて掲示板を確保しているのだから大したものだ。
3着のマイネルミラノは大健闘でしたけど、逃げ切るにはペースが遅過ぎました。
ラングレーは9着。マイルが一番いいのかもしれない。
2015年6月14日(日) 3回東京4日11R 第32回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 5 6 エイシンヒカリ 牡4 56.0 武豊 1:45.4   34.6 494 -2 坂口正則 2
2 2 2 サトノアラジン 牡4 56.0 C.ルメール 1:45.4 クビ 34.3 522 -2 池江泰寿 1
3 8 12 ディサイファ 牡6 57.0 四位洋文 1:45.5 クビ 34.1 496 +8 小島太 4
4 7 11 フルーキー 牡5 56.0 北村宏司 1:45.6 3/4 34.0 482 +4 角居勝彦 3
5 4 4 ヒラボクディープ 牡5 56.0 柴山雄一 1:45.9 1 3/4 34.9 506 +6 国枝栄 6


《レース内容》
勝ったエイシンヒカリはこれで8戦7勝。素晴らしい成績です。
一つ気になる点はデビュー戦が1分45秒7、2戦目が1分45秒5.
初のオープン勝ちとなった東京のアイルランドTの9ハロン通過が1分45秒5、
そして今回が1分45秒4.超スローの3戦目は除きますが
エイシンヒカリは結局、この程度の時計でしか走れないの。
見事なまでに同じような時計で走っています。
これまでは一本調子のイメージでしたけど、今週の追い切りでは
しなやかさが出て進化している印象を受けました。ところが実は進化していない。
サトノアラジンが最後に詰め寄ってから抜かせなかったところは立派だったが、
G1で通用するレベルと問われると果してどうか。
スローな流れでも最後に脚を使えることが分かった点は収穫でしたけど、
秋のG1戦線での主役候補という観点では少々物足りない内容でした。
サトノアラジンはそれこそG3でつかずくようではG1なんて言ってられない。
前に行ったから捕まえられなかったというのは言い訳にすぎない。
ただ、今日のパドックではやけにおとなし過ぎましたし、
やや調子が落ちていたのかも。それまでの2戦がすごいレースでしたから。
それを考えれば評価を下げる必要はないかもしれません。
フェスティヴタローがハナを叩かずに案外と落ち着いた流れ。
それを考えれば最後までしっかり脚を伸ばした3着ディサイファや
フルーキーも決して悪い内容ではない。
それでもやはり自分でレースを作れないのは弱みです。
2014年6月15日(日) 3回東京4日11R 第31回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 1 1 ディサイファ 牡5 56.0 四位洋文 1:46.2   33.6 492 +6 小島太 2
2 3 5 マイネルラクリマ 牡6 57.0 川田将雅 1:46.2 アタマ 34.1 480 -4 上原博之 4
3 2 4 ダークシャドウ 牡7 59.0 戸崎圭太 1:46.4 1 1/4 33.7 516 -4 堀宣行 8
4 5 10 タマモベストプレイ 牡4 56.0 内田博幸 1:46.4 クビ 34.2 482 -6 南井克巳 3
5 2 3 ダノンヨーヨー 牡8 57.0 田辺裕信 1:46.5 クビ 33.7 506 0 音無秀孝 9

《レース内容》
ディサイファが待望の重賞制覇、ジワジワと着実に力をつけてきた印象です。
善戦マンというイメージでしたが、少しずつ成長してきました。
コース取りも良かった。ただメンバーを考えると手放しでは喜べないし
秋に向けて明るい見通しというほどではない。
それほど切れる馬ではないので、いくらか時計のかかる今の芝はピッタリだったでしょう。
少し時計の要する馬場となれば、マイネルラクリマの2着好走もそうです。
上がり34秒が一杯の馬だけに、この馬場はハマりました。
スローの2番手で流れも向いた、今回が海外帰りの初戦、これから調子を上げていくだろう。
ダークシャドウは59キロ、休み明けで3着は立派。それでもこの秋にもう一階段アップとなるとどうでしょうか。
それよりも問題は人気を集めた4歳馬の2頭だ。1番人気を裏切ったマジェスティハーツは
決め打ちであの位置から、スパッと切れるタイプではないし、あれでは苦しい。
それでも大きくは崩れていませんが・・・。このスローの流れで
4角では先頭から1秒以上の差だから、今日の内容なら情状酌量の余地はあるけど、
まだG3で主役を張れる存在ではないという見方もできる。
4着タマモベストプレイは一瞬、見せ場は作りました。
それでもマイネルラクリマあたりを物差しにすれば、流れや位置取りなど
理由はあっても2頭とも物足りなさが残ります。
秋に向けて4歳勢の上昇がなかったのは残念です。
2013年6月9日(日) 3回東京4日11R 第30回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 3 クラレント 牡4 56.0 岩田康誠 1:45.7   33.5 490 +10 橋口弘次郎 4
2 13 ジャスタウェイ 牡4 56.0 福永祐一 1:45.7 ハナ 32.7 496 +10 須貝尚介 3
3 1 サンレイレーザー 牡4 56.0 藤岡康太 1:45.8 3/4 33.3 516 -4 高橋義忠 7
4 2 リルダヴァル 牡6 56.0 C.ウィリアムズ 1:45.9 3/4 33.2 502 -4 池江泰寿 6
5 9 ファイナルフォーム 牡4 56.0 戸崎圭太 1:46.0 クビ 33.4 534 +2 堀宣行 2

《レース内容》
マイル組を狙うか中距離組を狙うか、このレースのポイントだったが、
結局はマイル路線のクラレントが接戦を制した。
レース全体を見ると1800でもマイル戦に近い流れでした。
勝ったクラレントは能力はもちろんですが、そんな展開で
1番スムーズな流れに乗れたということが大きいでしょう。
スズジュピターが離して逃げる展開でも、マイル通過が1分34秒2と
クラレントにとっては楽な流れ。東京巧者でもありスンナリ運べました。
もっとも勝ち時計1分45秒7は前日の500万下戦と同じ。
驚くようなタイムではありません。
普通の1800だったら2着ジャスタウェイのほうが上という感じもします。
絶妙なコース取りでしたし、力は見せました。
残り3ハロンでクラレントとは1秒ほどの差がありながらあと数センチ
というところまで迫った。今日は勝ち馬向きの流れだったということだろう。
3着サイレイレーザーも見せ場十分でした。
上がりの速いマイル戦のような競馬は合っているのでしょう。
同じ4歳でもファイナルフォームは案外でした。
1800ではこの馬が有利と見たんだが・・・。
あの位置なら伸びてきていいのだけど
迫力負けという印象もあるし厳しい競馬の経験不足です。
今日の内容では評価を下げざるを得ない。
サトノアポロも今の高速馬場の1800は合わないのか知れない。
実質マイルの流れに対応するスピードはなかったということでしょう。
アドマイヤタイシはレース中に脚元に違和感があったようだ。
今日のような競馬が合っていたかは疑わしいけど、
とりあえずは参考外の一戦です。
2012年6月10日(日) 3回東京4日   11R 第29回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 6 トーセンレーヴ 牡4 56.0 C.ウィリアムズ 1:46.7   35.2 468 0 池江泰寿 1
2 14 ダノンシャーク 牡4 56.0 福永祐一 1:46.7 クビ 33.9 446 +8 大久保龍志 2
3 3 マイネルスターリー 牡7 57.0 柴田大知 1:46.9 1 1/4 35.8 488 -4 加用正 15
4 1 セイクレットレーヴ 牡3 52.0 横山典弘 1:47.3 2 1/2 34.2 468 +4 田中清隆 4
5 17 シルクアーネスト 牡5 56.0 池添謙一 1:47.4 1/2 34.1 500 0 池添兼雄 8


《レース回顧》
良血トーセンレーヴが念願の重賞タイトルを手にした。それにしても、強い内容だった。
スタートを決めてすぐにいいポジションを取った。このあたりはウィリアムズの好騎乗だろう。
最終的な着差はわずかだけど完勝と言っていい。
3歳時はズブさが目立つくらいでしたが、今回は見違えるようなレースぶりでした。

トーセンを含めて先行した3頭が少し後続を離す形になりましたが、
トーセンで1000m通過は60秒くらいですから、決して流れは速くない。鞍上はペース判断も正確でした。

馬体重も安定していよいよ完成されてきた感じ。
それもこれも、ずっと外国人ジョッキーに任せてきたのが良かったのかも。
母ビワハイジの産駒の重賞ウイナーはこれで5頭目。
これはJRA初の快挙です。今後の活躍が本当に楽しみになりました。

2着のダノンシャークも力をつけている。4コーナーで勝ち馬とは10馬身ほどの差があったが、
クビ差まで追い詰めた。上がり3ハロン33秒台はこの馬だけ、すごい脚を使っている。

こちらもディープインパクト産駒ですが、ひ弱さが消えて成長しています。
上位2頭はもうG3レベルから脱したと見ていいでしょう。

対照的にシルクアーネスト、ダイワファルコンはこのあたりが壁なのかな。
もう少しやれると思ったが・・・。
注目を集めた3歳馬のセイクレットレーヴは4着。
52キロを生かして健闘しましたが、惜しいというシーンまではなかったですね。

実績上位のレッドデイヴィスも案外だった。
道中は2着馬の後ろにいたんだが、追い出されても反応がなかった。
まだ本調子にないのかな。

いまひとつ伸び切れなかった人気サイドを尻目に、7歳馬のマイネルスターリーが3着に好走した。
こちらは柴田大知ジョッキーの好騎乗でしょう。
1頭だけ内ラチ沿いを通っていた。
コースの外めを回った分もあるだろうが、勝ちタイムの1分46秒7は先週の500万下と比べて0秒9も遅かった。
2011年6月12日(日) 3回東京8日       11R 第28回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 3 ダークシャドウ 牡4 56.0 福永祐一 1:47.3   35.0 508 +16 堀宣行 1
2 7 エーブチェアマン 牡4 56.0 蛯名正義 1:47.7 2 1/2 34.9 442 -2 清水利章 6
3 6 セイクリッドバレー 牡5 56.0 丸山元気 1:47.8 1/2 34.8 490 -2 高橋裕 2
4 1 キャプテンベガ 牡8 56.0 吉田豊 1:47.8 ハナ 35.3 446 -2 松田博資 10
5 17 ミッキーパンプキン 牡5 56.0 池添謙一 1:47.9 3/4 35.8 452 -2 清水出美 14



《レース回顧》
強豪相手の大阪杯で2着でした実績通りダークシャドウがその強さを見せつけました。
予定レースの変更を強いられて体調ひと息かと思いましたが、
レース運びが上手で絶対能力が違いすぎました。

抜け出す脚が別次元、良馬場でも時計の掛かる馬場状態でしたから
この勝ち時計でも文句なし。G1を狙える馬がまた一頭増えました。

3歳時に無理をしなかった事で、ここに来て一気に花開いた印象
秋が楽しみな4歳馬が関東馬から出て来たことは喜ばしいことです。

2着エーブチェアマンも立派な内容
展開が向いたとはいえ、あのコースを通った馬はほとんど上位にこれない馬場でしたから、
今の充実度は予想以上だし、今後も注目に値する存在までに成長しました。

セイクリッドバレーは3角で下がったのが痛かった。最後は良く伸びて来ましたが
直線も出る場所を探しまくってラスト150mぐらいしか競馬できなかった。
楽に2着はある内容でした。

掲示板外ではアニメイトバイオは2着馬との追い比べであっさり後退
完全なる力負けでした。
牝馬で56キロはキツかったのと状態も良くありませんでしたね。

2010年6月13日(日) 3回東京8日      11R 第27回 エプソムカップ(GIII)
《レース結果》
1 2 セイウンワンダー 牡4 57.0 福永祐一 1:46.1   34.6 524 0 領家政蔵 1
2 8 シルポート 牡5 56.0 蛯名正義 1:46.1 ハナ 35.2 488 +2 西園正都 3
3 4 キャプテンベガ 牡7 56.0 後藤浩輝 1:46.1 ハナ 34.9 446 0 松田博資 9
4 3 セイクリッドバレー 牡4 56.0 松岡正海 1:46.2 1/2 34.7 494 +4 高橋裕 4
5 15 ゴールデンダリア 牡6 57.0 柴田善臣 1:46.2 クビ 34.4 468 -6 二ノ宮敬宇 2



《レース内容》
春の東京開催最終日。ラストを飾る重賞・エプソムC(GIII)では、
JpnI 勝ちのある実績馬セイウンワンダーと、
前走・新潟大賞典を鋭く差し切ったゴールデンダリアが人気を分け合った。
両馬とも直線ではさすがの末脚を繰り出したが、
より勝利を渇望していたセイウンワンダーが、その望みを果たすこととなる。

前々走の都大路Sが5馬身差の逃げ切り勝ち、
前走のメイSではショウワモダンの2着となったシルポートが、
ここでも快調に飛ばし、直線では持ち前の粘りを発揮する。
内からキャプテンベガが食い下がってきたものの、なかなか抜かせようとはしない。

そこへ外から迫ったのがセイウンワンダー、その後ろからはゴールデンダリア。
とりわけセイウンワンダーの伸び脚は力強く、中団から一気に抜け出すと、
内で叩き合うシルポートとキャプテンベガに並びかけてゴールへと飛び込んだ。
写真判定の結果、ハナ差でセイウンワンダーの差し切り勝ち。
朝日杯フューチュリティS以来となる重賞制覇である。

安田記念を除外されたセイウンワンダーだが、復活の差し切りで収得賞金の上積みに成功。
今後は、よりレベルの高い戦いに堂々と挑むことができるだろう。