データーチェック
1番人気馬は信頼できる
フジキセキ牝馬
芝マイルよりも芝2200m以上やダートのランキングが高い種牡馬
1400m以下経験馬、特に新潟芝1400mで差し届かなかった馬が狙い
前走1800m組は人気で危険


2020年8月30日(日曜) 3回新潟6日 第40回 新潟2歳ステークスGV
《レース結果》
1 枠8桃 11 ショックアクション 牡2 54.0 戸崎 圭太 1:34.6
2 枠7橙 9 ブルーシンフォニー 牡2 54.0 田辺 裕信 1:34.9 1 3/4
3 枠5黄 5 フラーズダルム 牝2 54.0 福永 祐一 1:35.0 1/2
4 枠4青 4 ファルヴォーレ 牡2 54.0 岩田 康誠 1:35.6 4
5 枠1白 1 シュヴァリエローズ 牡2 54.0 M.デムーロ 1:35.7 クビ

《レース内容》2番人気のショックアクションが5番手から力強く抜け出し、
未勝利戦から連勝で重賞初制覇を飾った。今後は朝日杯フューチュリティS
が大目標となる。1番人気のブルーシンフォニーは1馬身3/4差の2着。馬主の
ゴドルフィンはワンツーを決めるとともに、昨年のウーマンズハートに続く連覇を飾った。
今年もまた、鮮やかなロイヤルブルーの勝負服が越後路で舞った。
好位を進んだショックアクションが、日本一長い新潟の直線で馬場の真ん中を堂々と
突き抜けて重賞初V。馬主のゴドルフィンは、ブルーシンフォニーとのワンツー、
そして昨年のウーマンズハートに続く連覇を達成した。
「前が流れて、(好位の)いいポジションに収まることができた。直線では馬群がバラけて
馬場のちょうどいいところを通れたし、先頭に立ってからも遊ばずしっかり走ってくれました」
初騎乗で最高の仕事をした戸崎騎手がたたえた。自身、落馬負傷から5月に復帰後、
関屋記念(サトノアーサー)に続く重賞2勝目。夏競馬終盤を迎えてリズムはますます良くなっている。
「本当に真面目に走る馬。引っ掛かるところがないし、物見もしない。まだ体の緩さは残すけど、
現時点で注文がないし、他の馬より完成度は高い」と大久保調教師。その言葉通り、
好位からメンバー最速の上がり3ハロン34秒1をマークしてライバルたちを完封した。
外国産馬によるVは、2003年のダイワバンディット以来17年ぶり。父グレンイーグルスは、
英愛2000ギニーなどGI4勝した欧州のトップマイラーだ。もちろん、
息子も狙うは世代最強マイラーの座。レース後、今後の大目標が朝日杯FSに決まった。
「レースセンスがすごくいい」と鞍上が絶賛すれば、トレーナーも「これだけの
パフォーマンスをしてくれたからね。楽しみ」と期待を膨らませる。
過去には桜花賞馬ハープスターなどが制した出世レースから、大舞台へと羽ばたいていく。
2018年8月26日(日曜) 2回新潟10日11R 第38回 新潟2歳ステークスGV
《レース結果》
1 枠6緑 6 ケイデンスコール 牡2 54.0 石橋脩 1:35.5 33.1 462 +4 安田隆行 1
2 枠7橙 9 アンブロークン 牡2 54.0 石川裕紀人 1:35.5 クビ 33.2 502 +2 手塚貴久 2
3 枠7橙 8 スティルネス 牝2 54.0 三浦皇成 1:35.5 ハナ 33.3 422 +2 小島茂之 8
4 枠8桃 11 ジョディー 牝2 54.0 池添謙一 1:35.8 1 1/2 33.6 480 +16 戸田博文 3
5 枠4青 4 エイシンゾーン 牝2 54.0 幸英明 1:36.0 1 1/4 33.9 428 0 松元茂樹 4



《レース内容》
石橋脩騎手騎乗の1番人気・ケイデンスコール(牡2、栗東・安田隆厩舎)が優勝。
勝ちタイムは1:35.5(稍重)。2着にはクビ差で2番人気・アンブロークン(牡2、美浦・手塚厩舎)、
3着にはハナ差で8番人気・スティルネス(牝2、美浦・小島茂厩舎)が続いて入線した。
ロケットスタートを決めたエルモンストロが逃げる形。ロードアクア、エイシンゾーン、
スティルネス、エイカイキャロルあたりが先行集団。掛かりながらアンブロークンが続き、
ジョディーも先行勢を見ながら運ぶ。中団の最内にエンパイアシュアー、
この後ろにケイデンスコール。最後方にオーパキャマラードとヤサカリベルテ。
直線入り口ではエルモンストロが後続を引き離すが、直線半ばで飲み込まれる。
横に広がっての末脚勝負となり、大外から伸びてきたケイデンスコールがまとめて差し切った。
掛かりながらも最後までしぶとく伸びていたアンブロークンも力を示した。
勝ったケイデンスコールの近親には14,15,18年のダイヤモンドS(G3)を勝利するなど
重賞6勝のフェイムゲーム、G2・6勝を挙げたバランスオブゲームがいる。
2017年8月27日(日) 2回新潟10日11R 第37回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 5 8 フロンティア 牡2 54.0 岩田康誠 1:34.6   32.9 444 -10 中内田充正 3
2 8 15 コーディエライト 牝2 54.0 津村明秀 1:34.7 3/4 33.1 460 +14 佐々木晶三 5
3 2 3 テンクウ 牡2 54.0 北村宏司 1:34.7 アタマ 32.6 446 +2 奥村武 2
4 6 10 エングローサー 牡2 54.0 木幡巧也 1:35.4 4 33.1 468 +4 清水久詞 11
5 7 12 キボウノダイチ 牡2 54.0 高倉稜 1:35.4 ハナ 33.4 480 +2 松元茂樹 14



《レース回顧》
岩田康誠騎手騎乗の3番人気・フロンティア(牡2、栗東・中内田厩舎)が優勝。
好スタートから一旦はハナに立って向正面半ばで3番手に引く形。
3,4コーナーで徐々に動き出し、直線ではコーディエライトとの追い比べを制した。
勝ちタイムは1:34.6(良)。
2着には3/4馬身差で5番人気・コーディエライト(牝2、栗東・佐々晶厩舎)、
3着にはアタマ差で2番人気・テンクウ(牡2、美浦・奥村武厩舎)が続いて入線した。
1番人気に支持されたムスコローソ(牡2、美浦・手塚厩舎)は12着に敗れた。
テンの争いはマイネルサイルーン、コーディエライト、フロンティア、テンクウら。
フロンティアは折り合いを重視するような素振りをみせると、
コーディエライトがハナへ。人気のプレトリアは好位、ムスコローソは中団から。
オーデットエールは追走に苦労するように、後方へ。隊列はほぼ一団で直線を向くと、
コーディエライトが抜け出し、そこにフロンティアも追随。
空いたインからテンクウも脚を伸ばして来たが、3頭の争いをしぶとくフロンティアが制した。
勝ったフロンティアの半兄にはG1で4度馬券に絡んでいるドリームパスポートがいる。
近親にはステイゴールド、ショウナンパンドラ、バランスオブゲームなど活躍馬が勢揃い。
2016年8月28日(日) 2回新潟10日11R 第36回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 6 10 ヴゼットジョリー 牝2 54.0 福永祐一 1:34.3   33.2 470 +4 中内田充正 3
2 7 12 オーバースペック 牡2 54.0 岩部純二 1:34.5 1 1/4 32.9 462 +2 南田美知雄 6
3 2 3 イブキ 牡2 54.0 田辺裕信 1:34.5 クビ 33.7 466 +4 奥村武 2
4 5 8 アピールバイオ 牝2 54.0 木幡巧也 1:34.6 クビ 33.9 442 +4 牧光二 8
5 6 11 キャスパリーグ 牝2 54.0 藤岡佑介 1:34.8 1 1/4 33.7 438 +6 浅見秀一 4

《レース内容》
福永祐一騎手騎乗の3番人気・ヴゼットジョリー(牝2、栗東・中内田厩舎)が優勝。
勝ちタイムは1:34.3(良)。2着には1馬身1/4差で6番人気・オーバースペック(牡2、美浦・南田厩舎)、
3着にはクビ差で2番人気・イブキ(牡2、美浦・奥村武厩舎)が続いて入線した。
1番人気に支持されたモーヴサファイア(牝2、栗東・池添学厩舎)は8着に敗れた。
マイネルバールマン、イブキが好スタート。ハナを切っていったのはアピールバイオ。
イブキ、サンライズソア、マイネルバールマンが好位を形成。
ヴゼットジョリーはやや行きたがるところを見せる。
モーヴサファイアは後方の内目を追走、オーバースペックは更に後ろで運ぶ形。
ややスローペースでレースは直線へ。
逃げるアピールバイオのリードがなくなり、替わってサンライズソアが内目を抜け出しにかかる。
更にその内からイブキが上がってきて、一気に先頭に立つ勢い。
押し切り態勢に見えたが、外から一気に伸びてきたのがヴゼットジョリー。
イブキを捕えて先頭に立ち、ゴール前で手綱を抑える余裕のゴールインで1着。
2着には大外からオーバースペックが鬼脚で追いこんだ。
勝ったヴゼットジョリーは半姉に短距離で活躍しているベルルミエールがいる血統。
父ローエングリンは2年目の産駒からロゴタイプを輩出、
13年には種付け料が50万円とリーズナブルなことも相まって種付け頭数が176頭に増え、
一躍人気種牡馬に。前述のロゴタイプは今年の安田記念で
復活の勝利を挙げており、父の名声を更に高めた。
年末の阪神JF、来年の牝馬クラシックへ大きく前進する勝利となった
2015年8月30日(日) 2回新潟10日11R 第35回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 1 2 ロードクエスト 牡2 54.0 田辺裕信 1:33.8   32.8 448 +4 小島茂之 1
2 7 13 ウインファビラス 牝2 54.0 松岡正海 1:34.5 4 34.2 452 +8 畠山吉宏 12
3 4 7 マコトルーメン 牡2 54.0 勝浦正樹 1:34.8 2 33.5 472 -10 水野貴広 8
4 7 14 ペルソナリテ 牝2 54.0 柴田大知 1:34.8 ハナ 34.3 410 +10 相沢郁 5
5 4 8 キャプテンペリー 牡2 54.0 大野拓弥 1:35.0 1 1/2 34.5 462 +6 岩戸孝樹 10

《レース回顧》
とにかくロードクエスト一頭だけが際立っていた印象。
馬場とか展開とか関係なく、今回のメンバーでは次元が違っていた。
東京の新馬戦の勝ちっぷりは良かったですけど、
馬体とかが目立つタイプではないので…。正直、今日は思った以上の強さでした。
見ていて特別なオーラがあるタイプではない。でも走らせると全然違う。
何かがすごいというより、走りにムダがない印象です。
数字的にも文句なし。稍重馬場でしたが、例年と変わらないラップや走破時計。
それを楽勝ということはハープスターのようにこのレースを足掛かりに
飛躍した過去の馬たちと並べていいということです。
それもほとんど無理せず、少し仕掛けた程度だから。
来年はともかく、とりあえず年末の朝日杯FSまでは間違いないと断言できる。
勝ち馬のインパクトが強過ぎて2着以下の印象が薄れてしまいますが、
2着ウインファビラスも1分34秒5とよく頑張っています。
差し馬が上位を占めた展開で、正攻法の競馬で粘ったんだから。
馬場が向いたのかもしれないが、漁夫の利的な競馬で3着のマコトルーメンより大きく評価していい。
問題は4着以下に沈んだ他の人気馬です。ヒプノティストとかルグランフリソンとか…。
馬場とか展開とか言い訳はあるんだろうが、それでも掲示板は確保しないとな。
1度使って馬が良くなり、新馬戦よりもいいパフォーマンスを発揮できれば、
1着はともかく2〜3着のゾーンには食い込めたはず。
今回は人気になりましたが、実は大したことなかったのかもしれません。
最後にタニセンビクトリーは9着。多少イレ込みは気になったが、内容的には完敗だった。
道中、直後にいたロードにあっさり抜かれて突き放されて…。ぐうの音も出ません。
2014年8月31日(日) 2回新潟10日11R 第34回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 2 4 ミュゼスルタン 牡2 54.0 柴田善臣 1:33.4 レコード 33.4 474 +8 大江原哲 3
2 4 7 アヴニールマルシェ 牡2 54.0 北村宏司 1:33.4 ハナ 33.0 494 +6 藤沢和雄 1
3 1 2 ニシノラッシュ 牡2 54.0 田辺裕信 1:33.6 1 1/4 33.9 464 0 田村康仁 6
4 5 10 コメート 牡2 54.0 嘉藤貴行 1:33.8 1 1/4 34.0 478 0 土田稔 12
5 1 1 ブリクスト 牡2 54.0 岩田康誠 1:34.0 1 1/2 34.2 472 +16 吉田直弘 5

《レース内容》午前の3歳未勝利戦で1分34秒4の好タイムが出ていたから
33秒台は間違いないと思っていたけど、レコードタイムとは立派。
中身も濃かったですね。5ハロン通過は59秒1。このレースにありがちな
スローの直線だけの競馬ではなかったですから。
なかでも評価したいのは、やはり上位の2頭。ミュゼスルタンは直線で
他馬がふらついたあおりを受けていたけど、ひるまずに盛り返したのは立派だった。
個人的には中2週で見えない疲れを心配していたんだが、むしろ上積みがあったみたいだ。
初戦とは全く違ったペースを追走しながら、同じように速い上がりを使ったのだから大したものです。
ふっくらとした馬体や柔らかなフットワークから、距離も2000メートルまでは
全然心配いらないでしょう。イスラボニータ級の評価も可能なのでは。
2着アヴニールマルシェも相当な器。ひと息入っていた影響か出脚は鈍かったが、
直線は最速の伸び。ディープ産駒にしては追わせる感じだけど、
ラスト1ハロンで一気に勝ち馬に迫った脚は鋭かった。個人的にはミュゼ以上の素材と見ている。
初戦とは全く違う流れで、あれだけの脚を使えるのは能力の高さの証明ですからね。
将来性ならこちらが一枚上でしょう。
正攻法で1分33秒6のニシノラッシュも褒めていいんじゃないか。
サクラバクシンオー産駒だから距離はぎりぎりだと思うが力はある。
ただスケール感では上位2頭と差を感じました。
ナヴィオンは上位2頭と違って初戦と違う流れに置かれてしまいましたが、
みんなが器用に能力を出せるものではありません。仕方ないでしょう。
初戦とはメンバーが違うんだから、最後方追走から大外一気では厳しい。
それでも最後まで脚は使っていたし、次走は狙い目だと思います。
2013年8月25日(日) 2回新潟10日11R 第33回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 8 17 ハープスター 牝2 54.0 川田将雅 1:34.5   32.5 474 0 松田博資 1
2 2 3 イスラボニータ 牡2 54.0 蛯名正義 1:35.0 3 33.7 458 -4 栗田博憲 4
3 8 18 ピークトラム 牡2 54.0 小牧太 1:35.0 ハナ 33.8 462 -4 橋口弘次郎 6
4 7 13 ウインフェニックス 牡2 54.0 石橋脩 1:35.0 クビ 33.3 448 -2 奥平雅士 14
5 4 8 マーブルカテドラル 牝2 54.0 田辺裕信 1:35.0 ハナ 34.2 430 -2 上原博之 5

《レース内容》
いやぁ〜驚いた。まさに次元が違うハープスターの完勝劇。
正直、3〜4角ではどうなるかと心配したけど。
ためていたと言うよりもついていけず、ラスト2F地点でも、まだ後方。
ここから連続10秒台のラップを刻んでの3馬身差Xですからハンパではない。
しかも、他馬が止まったわけでもなく2〜4着馬も上がり33秒台なんですから
恐れ入ります。見事な瞬発力で超A級ランクであることは間違いないでしょう。
今後、順調に成長すればクラシック争いができる器です。
問題はハロン10秒台連続というのは腱に負担がかかりやすい、
とにかく無事に無理せず大事に育ててほしいです。
ただ、ここ2年の1分33秒台という高速決着ではなく、
全体時計が1分34秒台だった点は救いじゃないでしょうか。
しばらくぶりに見たすごい競馬でしたから。
絶対にクラシックで走る姿を見たい。
2着に負けはしたけどイスラボニータもいい勝負根性をしている。
スタートのタイミングが合わず、道中は窮屈な位置。
直線も狭いところを割ってよく伸びてきた。
今後を考えるといい経験ができたとも思う。
走破時計は遅いですが、2〜5着馬も例年なら勝負圏
これらの馬の今後も明るいと思います。
今回、気が付いたのは新潟戦開催の日程が繰り上がり、
新潟デビュー組だけでなく、東京や中京、阪神などのデビュー馬も
顔を揃えて結果を残したこと。今後はそういう傾向に変わっていきそうな感じがする。
展開面を考えると年々スロー傾向が定着しているのに、
やっぱり前に行ってはダメなんですね。不思議な現象ですが、
スローになればなるほどハープスターみたいな脚を使う馬が出てくる。
流れに左右されない珍しい2歳重賞だと、今年も強く感じさせられました。
2012年8月26日(日) 3回新潟6日      11R 第32回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 16 ザラストロ 牡2 54.0 松岡正海 1:33.5 レコード 33.4 480 +2 武藤善則 3
2 7 ノウレッジ 牡2 54.0 蛯名正義 1:33.5 アタマ 33.7 478 -10 二ノ宮敬宇 10
3 1 サウンドリアーナ 牝2 54.0 和田竜二 1:33.6 1/2 34.2 474 +20 佐藤正雄 9
4 17 メイショウオオゼキ 牡2 54.0 木幡初広 1:34.0 2 1/2 34.2 478 0 池添兼雄 1
5 2 カラフルブラッサム 牝2 54.0 内田博幸 1:34.1 クビ 34.5 446 +2 鈴木孝志 2

《レース回顧》
東西の若駒が集結した新潟2歳Sは3番人気のザラストロが大外から差し切り勝ち。
内に切れ込みながらも、最後は先に抜け出したノウレッジを頭差で捕らえた。

この日は3歳500万下でレコ−ドが飛び出し後半に入って高速決着が続出、
距離ロスもお構いなしに外から差し切るのは容易なことではない。
着差は頭でも、ザラストロの脚力が抜けているのは明らかだ。

脅威の勝ちタイムに加え、本格派のコースで豪快な勝ちっぷり
来春のクラシックに向かって、夢の広がる重賞ウイナーが誕生した。

惜敗だったノウレッジは、ダート1200mの新馬を勝ってここが2戦目。
ゴール寸前、差し返す勢いをみせアタマ差の2着。
イメージはダート巧者であったり、ダーレーの生産馬であることや、
血統背景からドバイワールドCのヴィクトワールピサを思わせたりするが、
ダート1200mを直線一気の追い込み勝ちを決めたあと、一転、
芝1600mを1分33秒5だからすごい。
秘める可能性は勝ったザラストロに一歩もヒケを取らないだろう。

一度は先頭に並んだ小差3着の牝馬サウンドリアーナも
1分33秒6だから従来のレコードを上回っている。
7月14日のデビュー戦に比べプラス20kgの馬体重だったが、
少しも太めになど映らなかった。
レース全体の流れを考えれば、1〜2着馬と遜色ない中身の濃い内容でした。


2011年9月4日(日) 4回新潟8日    11R 第31回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 10 モンストール 牡2 54.0 柴田善臣 1:33.8   32.7 464 0 尾関知人 4
2 11 ジャスタウェイ 牡2 54.0 福永祐一 1:33.9 3/4 32.6 490 -4 須貝尚介 1
3 14 クイーンアルタミラ 牝2 54.0 北村宏司 1:34.7 5 33.2 460 +2 鈴木康弘 9
4 1 ダローネガ 牡2 54.0 佐藤哲三 1:34.9 1 1/2 34.0 496 +4 佐々木晶三 2
5 17 クリッピングエリア 牝2 54.0 木幡初広 1:35.1 3/4 33.8 514 +2 宗像義忠 8



《レース回顧》
舞台設定は来春に直結する直線の長い左回りですから
レベルアップしたメンバー構成は1分33秒8のワナが勝ったときに並ぶレコードだ。
今年の上位2頭はクラシック路線に乗れる好素材と見て良いだろう。

5ハロン通過が60秒台、レース上がり33秒台は想定した流れですが、
自身32秒台を駆使した2頭は本物です。
2回はハロン10秒台の脚を使ったわけですから。

勝ったモントールはレースセンスと完成度が光った。
早めに進路を決めて残り1ハロンで先頭、そこから11秒6でまとめた。
一方、ジャスタウェイは断然の1番人気を裏切る形の2着
器という点ではこちらが上の見立てですが
勝負所でどこに出して行くのか悩んだ分、モントールを捕らえ切れなかった。
残り1ハロンで3〜4馬身あった差を3/4馬身まで詰めたのだから
悲観する必要は全くない。
スローの流れを3着以下に5馬身差をつけたのは決定的です。

問題はその負け組から巻き返す馬がいるかどうか
前日の2歳未勝利が1.34.6秒ですから時計面では苦しい評価になります。
いくらスローでも逃げ切りは難しい距離、コース
だから前半から行きたがったニンジャは見限るには早いのかも。
2010年9月5日(日) 3回新潟8日     11R 第30回 新潟2歳ステークス(GIII)
《レース結果》
1 10 エピセアローム 牝2 54.0 浜中俊 1:08.8   35.0 462 +4 石坂正 2
2 11 マコトリヴァーサル 牡2 54.0 武豊 1:09.0 1 1/2 34.8 490 0 須貝尚介 1
3 13 ハギノコメント 牡2 54.0 小牧太 1:09.2 1 1/4 34.6 470 -4 松永幹夫 12
4 12 ヴェアデイロス 牡2 54.0 酒井学 1:09.3 3/4 35.3 422 +6 佐々木晶三 8
5 5 ゴーイングパワー 牡2 54.0 和田竜二 1:09.7 2 1/2 36.2 480 +8 岩元市三 4



《レース内容》
1番枠から好スタートを切り、序盤の隊列を先導したのはマイネルラクリマ。
途中でクリーンエコロジーにハナを譲り、直線での追い比べでも
サイレントソニックらに遅れを取ったように見えたが、
そこからしぶとく差し返しての2着確保となる。

後方馬群の中で追走していたレッドセインツは、3〜4コーナーで内に潜り込み、
効率よく位置取りを上げて直線へ。先行勢を交わし去り、
マイネルラクリマとの叩き合いを経て3着に食い込んでみせた。

そして、勝ち馬マイネイサベル。スタートは速く好位の外に付けたが、
鞍上・松岡正海騎手はその位置にこだわらず、
愛馬のペースを守る。結果、中団馬群の真ん中まで下げることになったが、
直線ではそこから外へ持ち出してのスパートでグイグイと末脚を伸ばしてきた。
遂にはマイネルラクリマをクビ差捉えての1着ゴール。
父テレグノシス譲りといえる息の長い差し脚で、
新潟2歳チャンピオンの座をもぎ取ったのである。