データーチェック
ダービー馬が強いレース
とにかく堅い重賞レース
前走ダービー3着以内かG1馬
ラジオNIKKEI賞組は善戦止まり
春先のG1やTRでメンバー中、上位の上がりを使っていた馬
菊花賞に向きそうな馬は評価を下げる


2020年9月27日(日曜) 2回中京7日第68回 神戸新聞杯
《レース結果》
1 枠1白 2 コントレイル 牡3 56.0 福永 祐一 2:12.5
2 枠8桃 18 ヴェルトライゼンデ 牡3 56.0 池添 謙一 2:12.8 2
3 枠3赤 5 ロバートソンキー 牡3 56.0 伊藤 工真 2:12.8 クビ
4 枠6緑 11 ディープボンド 牡3 56.0 和田 竜二 2:13.0 1
5 枠7橙 13 マルガイターキッシュパレス 牡3 56.0 富田 暁

《レース内容》
福永騎乗で1番人気のコントレイルが楽に抜け出して無傷の6連勝。
1984年シンボリルドルフ、2005年ディープインパクトに続く史上3頭目の無敗での
3冠制覇をかけて、菊花賞(10月25日、京都、GI、芝3000メートル)へ進む。
2着に3番人気のヴェルトライゼンデ、3着に14番人気のロバートソンキーが入り、
上位3頭に菊花賞への優先出走権が与えられた。
秋も、主役の座は譲らない。無敗の2冠馬コントレイルが無傷の6連勝を達成。
余力十分に2馬身差をつけ、晴れ渡った中京競馬場上空のように視界良好の圧勝だ。
「勝ててホッとしています。負けていない馬なので、休み明けとはいえ
落とすわけにはいかないと思っていた。余力を持って勝つことができて何よりです」
福永騎手は安堵の表情で汗をぬぐった。中団馬群のインを追走し、3コーナーから進出。
直線でもしばらくは包まれた状態だったが、残り300メートルで前があくと、
抜群の瞬発力で先頭に躍り出た。鞍上は軽く促しただけで、
あとは手綱を持ったまま。ノーステッキで後続を突き放した。
「進路を探しながら、慌てないことを肝に銘じて乗っていた。もっと早く進路を確保したかったけど、
手応えはあったから」という冷静な判断で、矢作調教師=円内=も「道中は中団で
囲まれていたのでヒヤヒヤしましたが、折り合いも問題なかったですし、
前哨戦としては満点だったと思います」とうなずいた。
パドック、返し馬での落ち着きこそが成長の証し。「もともと落ち着いていたけど、
春よりさらに精神的にどっしりしていた」とトレーナー。馬体重は460キロで日本ダービーから
増減はなかったが「そのあたりは父にそっくり。これでいいんでしょう」。
着差以上の内容に「春以上のものがあると手応えを感じました」と期待を込めた。
無敗を保ったまま、いざ菊花賞へ。「在厩調整は初めてのパターン。スイッチが入りすぎないよう、
さじ加減に注意してやっていきたい」と指揮官が前を見据えれば、福永騎手も「負けずに行けたので、
ぜひ達成できるよう頑張りたい」と力を込めた。シンボリルドルフ、父ディープインパクト以来、
史上3頭目となる無敗の3冠達成へ。盤石のレースぶりで王手をかけた。
2019年9月22日(日曜) 4回阪神7日第67回 神戸新聞杯
《レース結果》
1 枠3赤 3 サートゥルナーリア 牡3 56.0 C.ルメール 2:26.8
2 枠5黄 5 ヴェロックス 牡3 56.0 川田 将雅 2:27.3 3
3 枠8桃 8 ワールドプレミア 牡3 56.0 武 豊 2:27.5 1 1/4
4 枠4青 4 レッドジェニアル 牡3 56.0 酒井 学 2:27.8 1 3/4
5 枠2黒 2 マルガイユニコーンライオン 牡3 56.0 岩田 康誠 クビ

《レース内容》ルメール騎乗で1番人気のサートゥルナーリアがV。
GI2勝馬が好位追走から早めに抜け出して、貫禄をみせた。
今後は菊花賞に向かわない模様。なお1着馬とともに優先出走権を得た
2着ヴェロックス、3着ワールドプレミアは菊花賞を目指す。
雨中の仁川にどよめきが起こった。最後はサートゥルナーリアの独り舞台。
ほぼ馬なりのまま3馬身差をつけ、ホープフルS、皐月賞とGIを2勝した実力をまざまざと見せつけた。
「強かったですね。きょうは彼の強さを出してくれました。リラックスしていて
スタートもよかったし、(最後も)すごくいい脚を使ってくれました」
出遅れが響き4着に敗れた日本ダービー以来になる秋初戦。スタートを難なく出ると、
2番手をリズムよく追走した。楽な手応えのまま、4コーナーで先頭に立つと、
直線では、あっさりと後続をちぎった。メンバー中、最速タイの上がり32秒3を駆使して、
着差以上のインパクトを残す完勝劇だ。
夏場の休養で心身ともに成長。寂しがって鳴くなどの子供っぽさが解消し、
肉体面でも前走から8キロ増の498キロで出走した。
「向こう正面では冷静に走っていたよ」とジョッキーがいえば、角居調教師も
「ひと夏を越して、体もしっかりしてたし、よくなったと感じます」と目を細める。
父が短距離王のロードカナロアということもあって、2400メートルの距離を不安視する
声もあったが一蹴。「これで、距離も問題ないと思います。我慢さえできれば
、いい上がりを使ってくれますね」とトレーナーはうなずいた。
 このあとは菊花賞に向かわず、天皇賞・秋かジャパンCに向かう可能性が高い。
ひと夏の成長度を加味すれば、年長馬相手でも気後れすることはない。“
現役最強馬”の称号を手に入れるための戦いが、ここから始まった。 
2018年9月23日(日曜) 4回阪神7日 11R 第66回 神戸新聞杯
《レース結果》
1 枠3赤 3 ワグネリアン 牡3 56.0 藤岡康太 2:25.6 34.2 460 +10 友道康夫 2
2 枠2黒 2 エタリオウ 牡3 56.0 M.デムーロ 2:25.7 1/2 33.9 468 +14 友道康夫 3
3 枠6緑 6 メイショウテッコン 牡3 56.0 松山弘平 2:25.7 アタマ 34.7 496 +14 高橋義忠 6
4 枠7橙 8 エポカドーロ 牡3 56.0 戸崎圭太 2:26.1 2 1/2 34.5 486 -4 藤原英昭 1
5 枠4青 4 ステイフーリッシュ 牡3 56.0 川田将雅 2:26.4 1 3/4 35.2 454 +2 矢作芳人 4

《レース内容》
藤岡康太騎手騎乗の1番人気・ワグネリアン(牡3、栗東・友道厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:25.6(良)。2着には半馬身差で3番人気・エタリオウ(牡3、栗東・友道厩舎)、
3着にはアタマ差で6番人気・メイショウテッコン(牡3、栗東・高橋忠厩舎)が続いて入線した。
皐月賞馬エポカドーロが躓いて後方からの競馬。スタンド前でゴチャつくシーンもあったが、
メイショウテッコンが1コーナーでハナを奪って向こう正面へ。
馬群は縦長となり、エポカドーロは中団やや後ろの後方4番手。
エポカドーロはその後ろでエタリオウは最後方。
残り800mを過ぎてワグネリアンが徐々にポジションをアップ、エポカドーロもそれをマークして直線勝負。
マイペースで粘りを見せるメイショウテッコンにワグネリアンが並びかける。
2頭の叩き合いに大外からエタリオウも加わって3頭の激戦となったが、
ワグネリアンが追いすがる内外の2頭をねじ伏せ、ダービー馬の貫禄を見せ付けた。
勝ったワグネリアンは、秋初戦を押し切って重賞3勝目。
今回は主戦の福永祐一騎手が落馬負傷のため、調教でも騎乗していた藤岡康太騎手が
代打騎乗となったが、落ち着いた手綱捌きで期待に応え、
これが自身のJRA通算500勝目のメモリアルゴールとなった。
2017年9月24日(日) 4回阪神7日11R 第65回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 5 8 レイデオロ 牡3 56.0 C.ルメール 2:24.6   34.1 476 -4 藤沢和雄 1
2 4 5 キセキ 牡3 56.0 M.デムーロ 2:24.9 2 33.9 486 -12 角居勝彦 2
3 2 2 サトノアーサー 牡3 56.0 川田将雅 2:25.1 3/4 34.4 480 +14 池江泰寿 3
4 3 3 ダンビュライト 牡3 56.0 武豊 2:25.2 1/2 35.0 480 +16 音無秀孝 4
5 8 14 アドマイヤウイナー 牡3 56.0 秋山真一郎 2:25.3 1/2 34.4 484 -8 須貝尚介 8



《レース内容》
C.ルメール騎手騎乗の1番人気・レイデオロ(牡3、美浦・藤沢和厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:24.6(良)。2着には2馬身差で2番人気・キセキ(牡3、栗東・角居厩舎)、
3着には3/4馬身差で3番人気・サトノアーサー(牡3、栗東・池江寿厩舎)が続いて入線した。
アダムバローズが先手を取り、ゆったりとしたペースを形成。ダービー馬・レイデオロも
好スタートを決めてスッと好位に付ける。キセキは中団よりやや後ろのインでジッと脚を溜め、
馬群は縦長となる。残り800mを過ぎると徐々にペースが上がって馬群が凝縮。
2番手に付けていたダンビュライトがアダムバローズを並びかけて直線へ。
最内で懸命に粘るアダムバローズをダンビュライトが交わすも、
その外には抜群の手応えでレイデオロが構え、あっさりと捕らえて先頭。
キセキが馬群を割って伸びてくるが、最後は流す余裕を見せて
ダービー馬が秋初戦を難なくクリアした。
勝ったレイデオロは、ダービーから連勝で重賞3勝目。馬体重がマイナス4キロと
万全の仕上がりで秋初戦を迎え、レースでも4番手でシッカリと折り合いが付き、
直線も危なげなく押し切る横綱相撲。世代最強を改めて証明してみせた。
馬主は有限会社キャロットファーム、生産者は安平町のノーザンファーム。
馬名の意味由来は「黄金の王(西)。父名、母名より連想」。
2016年9月25日(日) 4回阪神6日11R 第64回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 8 14 サトノダイヤモンド 牡3 56.0 C.ルメール 2:25.7   34.2 500 0 池江泰寿 1
2 8 15 ミッキーロケット 牡3 56.0 和田竜二 2:25.7 クビ 34.0 468 -10 音無秀孝 6
3 7 12 レッドエルディスト 牡3 56.0 四位洋文 2:26.2 3 34.5 506 +2 笹田和秀 4
4 3 5 カフジプリンス 牡3 56.0 岩田康誠 2:26.2 アタマ 34.6 516 -6 矢作芳人 5
5 4 7 エアスピネル 牡3 56.0 武豊 2:26.4 1 1/4 34.5 476 0 笹田和秀 2



《レース内容》
C.ルメール騎手騎乗の1番人気・サトノダイヤモンド(牡3、栗東・池江寿厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:25.7(良)。
2着にはクビ差で6番人気・ミッキーロケット(牡3、栗東・音無厩舎)、
3着には3馬身差で4番人気・レッドエルディスト(牡3、栗東・笹田厩舎)が続いて入線。
上位3頭には10月23日に行われる菊花賞の優先出走権が与えられた。
ロードヴァンドールが押してハナへ。マイネルラフレシア、ヒルノマゼラン、
アグネスフォルテが好位に続き、サトノダイヤモンドはちょうど中団あたりに陣取る。
その前後にはナムラシングン、ミッキーロケットが虎視眈々と構え、
レッドエルディスト、エアスピネルの笹田厩舎2頭は後方3〜4番手で
サトノダイヤモンドより後ろから終い勝負を選択。馬群は縦長に展開する。
3コーナーを迎えると馬群も凝縮。先に動いたナムラシングンをマークしてサトノダイヤモンドも好位へ。
直線を向くと楽な手応えでナムラシングンが先頭に立とうとするが、
追い出してからの伸びがひと息。満を持してサトノダイヤモンドが先頭に立ち、
その内からミッキーロケットが馬体を併せてくるも、1度も前を譲ることなく
サトノダイヤモンドがトップでゴール。際どくなった3着争いはレッドエルディストが
カフジプリンスの追い上げを封じて3着を守り、菊花賞の優先出走権を獲得した。
勝ったサトノダイヤモンドは、デビューから3連勝できさらぎ賞を制し、
皐月賞では1番人気(3着)に支持された世代トップクラスの実力馬。
ダービーではマカヒキと壮絶な叩き合いを演じたが2着と涙を呑み、
春は無冠に終わった。ダービー馬マカヒキがニエル賞、
皐月賞馬ディーマジェスティがセントライト記念と秋初戦をきっちりと勝ったこともあり、
ここは断然の1番人気に支持されたが着差以上に強い内容で
秋初戦を突破。最後の1冠、悲願のG1制覇へ好スタートを切った。
2015年9月27日(日) 4回阪神7日11R 第63回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 4 6 リアファル 牡3 56.0 C.ルメール 2:26.7   34.1 506 +6 音無秀孝 3
2 3 5 リアルスティール 牡3 56.0 福永祐一 2:27.0 2 34.0 504 +6 矢作芳人 1
3 5 9 トーセンバジル 牡3 56.0 四位洋文 2:27.4 2 1/2 34.1 470 +2 藤原英昭 7
4 6 11 バイガエシ 牡3 56.0 古川吉洋 2:27.6 1 34.8 504 -2 作田誠二 8
5 2 3 ジュンスパーヒカル 牡3 56.0 小牧太 2:27.8 1 1/4 34.5 460 +2 友道康夫 14



《レース内容》
C.ルメール騎手騎乗の3番人気・リアファル(牡3、栗東・音無厩舎)が優勝。勝ちタイムは2:26.7(良)。
2着には2馬身差で1番人気・リアルスティール(牡3、栗東・矢作厩舎)、
3着には2馬身半差で7番人気・トーセンバジル(牡3、栗東・藤原英厩舎)が続いて入線した。
ほぼ揃ったスタートからリアファルがハナを主張。
ティルナノーグ、レッドソロモン、ゼンノブレーメン、レッドアルティスタらが先団を形成。
断然人気のリアルスティールはちょうど中団で脚を溜め、
キロハナはそれをマーク。アルバートドックは最後方を追走する。
ゆったりとしたペースで馬群は凝縮。リアファルが14頭を従えて直線に入ると
鞍上のゲキに応えてスパート。外から馬群を捌いたリアルスティールが襲いかかるも、
リアファルの脚は衰えず、2馬身リードを保ってゴール。
菊花賞の権利獲りがかかる3着は、ひと足先に動いたバイガエシを交わしたトーセンバジルが入り、
上位3頭が10月25日に京都競馬場で行われる菊花賞の優先出走権を獲得した。
勝ったリアファルは、兄にジャパンダートダービーを勝ったクリソライト、
母の弟にJCダートを勝ったアロンダイトがいる血統で、
リアファル自身も春は交流重賞の兵庫CSで2着に入るなど、
ダートで実績を積み重ねていたが、初めて芝を使った前走で準オープンながら古馬を撃破。
今回はクラシックの主役を務めたリアルスティールを破っての重賞勝ちで、
最後のクラシック一冠に楽しみな上がり馬が現れた。
2014年9月28日(日) 4回阪神6日11R 第62回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 5 10 ワンアンドオンリー 牡3 56.0 横山典弘 2:24.4   35.1 478 -4 橋口弘次郎 1
2 6 11 サウンズオブアース 牡3 56.0 藤岡佑介 2:24.4 アタマ 34.9 488 -6 藤岡健一 8
3 1 2 トーホウジャッカル 牡3 56.0 酒井学 2:24.4 アタマ 34.8 484 -2 谷潔 9
4 4 8 サトノアラジン 牡3 56.0 浜中俊 2:25.0 3 1/2 35.7 522 0 池江泰寿 2
5 8 16 ヴォルシェーブ 牡3 56.0 岩田康誠 2:25.0 クビ 35.2 484 +4 友道康夫 6



《レース内容》
最後はダービー馬の貫禄勝ちといったところだが、着差的には辛勝。
トーホウジャッカルが直線で詰まっていなければ変わっていたかもしれませんね。
サウンズオブアースに並ばれたのが結果的に良かったな。
道中はサトノアラジンをマークする形でためていくのは予想通り。
ただ、春とは違って強引な進出でしたね。
逆に言えば、強引な競馬でも負けない自信もあったのでしょう。
とにかく苦しくなってからもうひと伸びできるのはこの馬の長所です。
2着馬はダービーで11着に大敗した馬だし、3着馬は小倉の1000万下で2着してきた馬。
相手が楽だった点は否めない。
それにしても4着に沈んだサトノアラジンは直線で思いのほか伸びなかったな。
春はお相撲さんのようなボタボタした感じでしたが、今日はすっきりとした体つき。
ただ、自分でスタミナをロスしてしまう走りは変わらなかったですね。
菊花賞では距離が長いと思っていましたけど、今回ですでに長かった。
全姉のラキシスはオールカマー2着で頑張ったのに弟は根性が足りない。
7着に終わったトーセンスターダムも“お坊ちゃま”が抜け切らない。
ハギノハイブリッドは、けたぐりが決まりませんでした。
京都新聞杯ではサウンズオブアースを負かしているんですけど。
それにしても3000メートルになって前進できそうな馬は見当たらなかったですね。
ワンアンドオンリーは叩いて良くなるタイプだし、2冠達成へ向けて視界良好だな。
ダービー馬だから今日は負けられなかったのかもしれないけど、
久々にしては走り過ぎた点が少しだけ気になりました。
2013年9月22日(日) 4回阪神7日11R 第61回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 5 10 エピファネイア 牡3 56.0 福永祐一 2:24.8   34.3 480 +2 角居勝彦 1
2 7 15 マジェスティハーツ 牡3 56.0 森一馬 2:25.2 2 1/2 33.6 488 0 松永昌博 7
3 2 4 サトノノブレス 牡3 56.0 岩田康誠 2:25.3 3/4 34.8 488 -2 池江泰寿 2
4 7 14 アクションスター 牡3 56.0 秋山真一郎 2:25.5 1 34.8 458 +8 音無秀孝 8
5 7 13 タマモベストプレイ 牡3 56.0 和田竜二 2:25.6 3/4 35.1 480 -8 南井克巳 6

《レース内容》
大方の予想通りエピファネイアの完勝。馬群の外々を走っても我慢できたように
調教から舌を縛ったりした成果がハッキリ見えた。
菊花賞に向けての最大の課題が折り合いでしたが、下見所からすごく落ち着きがあった。
レースでも13秒台のラップが2つありましたが、その地点でも
行きたがるそぶりは見られませんでした。課題クリアと見ていいでしょう。
今後、体が減らないことと、神経過敏にならないことが条件になるけど、
今回の内容なら心配なさそう。他に春の上位勢力が不在で、
絶対能力が抜けてるんだから菊当確と見ていいと思います。
G1となると父シンボリクリスエスがちょっと引っ掛かるんですけど、
この馬の場合は母シーザリオにより似ている印象。
今年の場合は未対決の怖い馬も残っていないですから、ライバルを探すというより
相当ひねくれて2着探しに精を出さないと馬券にはなりませんね。
で、その相手候補だけど、マジェスティハーツ2着は本当にすごい脚を使ったな。
あの脚があれば本番でも無視できない存在となりそうだ。
ただ直線だけの競馬に徹しての好走ですから、折り合えば確かにいい脚を使えますけど
距離に不安を残すタイプ。3着サトノノブレスも今回のレースぶりからすると
連下止まりが精一杯。つまり実力でエピファネイアを負かせる馬はいない。
現時点では間違いなく1強で他馬にチャンスがあるのは自滅した時のみだろう。
慌てなければしっかり脚を使えることが再確認できたわけですから。
自信を持って本番に臨めるのが大きいですね。2着争いは今回の2、3着馬と
セントライト記念組をどう評価するか。
どうもトーンが上がりませんが改めて強さを見せつけられたんですから仕方ないですね。
2012年9月23日(日) 4回阪神7日 11R 第60回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 14 ゴールドシップ 牡3 56.0 内田博幸 2:25.2   34.5 498 -2 須貝尚介 1
2 6 ロードアクレイム 牡3 56.0 福永祐一 2:25.6 2 1/2 34.7 460 +6 藤原英昭 8
3 11 マウントシャスタ 牡3 56.0 川田将雅 2:25.9 1 3/4 35.1 468 +18 池江泰寿 2
4 2 ユウキソルジャー 牡3 56.0 秋山真一郎 2:26.3 2 1/2 36.5 436 -6 服部利之 9
5 10 ローゼンケーニッヒ 牡3 56.0 小牧太 2:26.4 3/4 34.6 458 -4 橋口弘次郎 10

《レース回顧》
ゴールドシップ以外にダービー上位馬は不在
9分の仕上げなら勝って当然の組み合わせではありました。
期待以上のパフォーマンスで皐月賞馬が秋初戦をクリアした。
乗り込みは十分に足りていましたが、それほどいい体調とは見ていませんでした。
それでいて2馬身半差の完勝ですから菊花賞へ向けて百点満天の滑り出しと言えます。
距離に関してもタメさえ利けば3千でもスパッと切れる脚が使えそうなタイプだ。
春の既成勢力はトーセンホマレボシ、ワールドエースがリタイア。
順調なスタートを切ったのはセントライト記念を制したフェノーメノくらいだし、
2冠目奪取の可能性は相当に高まった。
ゴールドシップにとってベストでなくても、距離をより苦にするのはライバルたちの方でしょうから
12ハロンという紛れのない条件で結果を出しましたし、本番でも問題はないでしょう。
2着には伏兵ロードアクレイムが食い込んだ。展開が向いた面はあるにせよ
長くいい脚が使えることを証明した。血統を見返せば母は01年のオークス馬。
菊でも引き続き注意を払った方がいいだろう。
夏場の休養がいい方向に動いた口、同じ休み明けでも期待を裏切ったのがマウントシャスタ
菊花賞に出てきても厳しい評価をせざるを得ません。
プラス18キロで距離もベストでないことは明らか。3着なら上々と見えるが・・・
体はこれくらい増えて当然ですし、距離に関しても十分にこなせる範囲。
そこで結果を出せないことには本番うんぬんは言えないはずです。
ヒストリカルも期待した切れ味が見られなかった。
ここは前哨戦といってもわずか1ヶ月弱でガラリ一変できるかは疑問が残る。
そもそもダービーに至る過程で大きくリズムを崩したことが痛かったです。
そして、外野からすると今回の乗り替わりに不可解さも感じます。
能力が高いのは確かなんですが、距離も短い方がいいかも知れません。
毎日杯の勝ちっぷりからすれば今回の結果が本来の力ではないことは確か。
今後の路線は微妙だが、使った上積みには注意したい。
これで菊花賞の陣容が見えてきました。
土曜、中山九十九里特別を勝ったフェデラルホールあたりの
上がり馬でも食い込む余地はある。
2011年9月25日(日) 5回阪神6日   11R 第59回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 7 オルフェーヴル 牡3 56.0 池添謙一 2:28.3   32.8 460 +16 池江泰寿 1
2 5 ウインバリアシオン 牡3 56.0 安藤勝己 2:28.7 2 1/2 33.2 514 +18 松永昌博 2
3 11 フレールジャック 牡3 56.0 福永祐一 2:29.1 2 1/2 33.3 442 +6 友道康夫 3
4 3 スマートロビン 牡3 56.0 小牧太 2:29.2 1/2 34.5 522 0 松田国英 5
5 6 ショウナンマイティ 牡3 56.0 武豊 2:29.3 1/2 33.5 482 -8 梅田智之 4

《レース回顧》
ダービー1.2着馬が順調に秋のスタートを切った、
特にオルフェーヴルは次元の違う走りだった。
超スローとはいえ、いつもと違う前めの位置取り。
他の人気馬のマークを一手に引き受ける形ながら
この馬だけ上がり32秒台をマークしました。
しかも勝負を決したのは最も速いラスト2ハロン目
前、前の競馬で勝ちに行く競馬、今の菊花賞はそう厳しい流れにはならないし、
距離が伸びて苦しいのはむしろライバルたちの方、
成長度でもこの馬が一番という感じもします。
2着ウインバリアシオンは仕上がり上々で体のバランスが良くなっていました。
オルフェーヴルをぴったりマークする形で、鞍上も相手の脚を測るような競馬でした。
瞬発力の差が出たけどダービー2着馬の力は見せた。
相手が走りすぎたので仕方がないが、この馬の評価が下がるものではありません。
ただ苦しくなってからの強さはやっぱりオルフェーヴルの方が上ですね。
本番ではどこまで肉薄できるかだ。
3着フレールジャックは、このキャリアで頑張っているんだろうけど
体勢が決した後の3着だから、上位2頭との力差は否めない。
ショウナンマイティはあの位置取りでは厳しい。
折り合いに専念したのでしょうが、最後はもっと差を詰めてほしかった。
いずれにせよオルフェーヴルの3冠は視界良好だ。
2010年9月26日(日) 4回阪神6日          10R 第58回 神戸新聞杯(GII)
《レース結果》
1 3 ローズキングダム 牡3 56.0 武豊 2:25.9   33.3 462 +22 橋口弘次郎 2
2 5 エイシンフラッシュ 牡3 56.0 内田博幸 2:25.9 クビ 33.3 486 0 藤原英昭 1
3 1 ビッグウィーク 牡3 56.0 川田将雅 2:26.4 3 34.1 444 -2 長浜博之 5
4 4 タニノエポレット 牡3 56.0 松田大作 2:26.5 3/4 33.7 498 +8 村山明 10
5 10 レーヴドリアン 牡3 56.0 福永祐一 2:26.7 3/4 34.1 470 +14 松田博資 3



《レース内容》
ハイレベルとの声も高かった春の3歳クラシック戦線。
その主力である日本ダービー1、2着馬、エイシンフラッシュとローズキングダム
が早くも秋初戦・神戸新聞杯(GII)で激突することとなった。

まさに“激突”といっていいレースだった。当然のように人気を分け合った両者は、
ローズキングダムが好位の内、エイシンフラッシュがこれを見る位置取りで、
たがいに意識しながら道中を進み、直線へと向かう。
3コーナーでいったんはハナを譲った夏の上り馬ビッグウィークが先頭を奪い返して
ゴールを目指すも、これを目がけて脚を伸ばしてきたのは、
やはりローズキングダムとエイシンフラッシュだ。

内ローズキングダム、外エイシンフラッシュ、激しく叩き合いながら前を捉えた2頭は、
3着ビッグウィークに3馬身差をつけて力の違いを見せつけつつ、
馬体を接しながらゴールする。結果は、1着ローズキングダム、2着エイシンフラッシュ。

日本ダービーの雪辱を果たしたローズキングダムだが、
その差はわずかにクビ、そして、本当の勝負はまだ先。
真の3歳王者を決める戦いは、この秋もエキサイティングなものとなりそうである。