データーチェック
人気で信用するならG1馬
宝塚記念組では中団より前で競馬をしていた馬
前走条件戦だった上がり馬は厳しい
末脚のしっかりしたサンデー系やグレイソウリン系が強い
マイルというよりも2000m以上で走っている馬が良い


2020年10月11日(日曜) 4回東京2日 第71回 毎日王冠
《レース結果》
1 枠7橙 9 サリオス 牡3 54.0 C.ルメール 1:45.5
2 枠5黄 5ダイワキャグニー せん6 56.0 内田 博幸 1:46.0 3
3 枠6緑 7 サンレイポケット 牡5 56.0 荻野 極 1:46.0 ハナ
4 枠8桃 10 カデナ 牡6 56.0 三浦 皇成 1:46.1 1/2
5 枠4青 4 ザダル 牡4 56.0 田辺 裕信 1:46.2 クビ

《レース内容》宿敵のいないGIIで、強さを見せつけた。朝日杯FS勝ちで、
メンバー中ただ1頭のGI馬サリオスが、単勝1・3倍の人気に応えるV。
日本ダービー2着以来の実戦で、初対戦の年長馬たちをあっさり蹴散らした。
「完璧なレースでした。いい競馬ができてうれしく思います」
初コンビで一発回答のルメール騎手も大満足の内容だ。前半1000メートル通過が58秒0。
前日までの大雨から馬場は回復したとはいえ、稍重の緩い状態を考えると
かなり速い流れになった。スタートを決めてすんなり4番手の好位置を取ると、
直線は追い出しをギリギリまで我慢させる。先に抜け出しを図る
ダイワキャグニーに並びかけるところでムチ一発、ゴール前で
気を抜かせないようにもう一発。それだけで楽々と3馬身差をつけた。
「いいスタートをしたので、すぐに内田さんの後ろが取れました。
冷静に走って息も入っていたし、勝つ自信がありましたね」
道中から勝利を確信していたジョッキーの思いに応えるパフォーマンス。
今年の3歳世代は古馬混合の重賞でなかなか勝てず、レベルを疑問視する声も
聞かれたが、本当に強い馬にはそんな雑音も関係なかった。
京都のグローリーヴェイズと同日重賞Vとなったシルクレーシングの米本昌史代表は
「サリオスはクラブの3歳世代のエース格だと思っていたので、この結果は最高」と語り、
次走について「マイルCSか香港マイルになるのでは」と明かした。
最大のライバル・コントレイルとの再戦が年内に実現する可能性は、ほぼないだろう。
帰ってきた強いサリオスが、これからはマイル路線の中心に君臨する。
2019年10月6日(日曜) 4回東京2日第70回 毎日王冠
《レース結果》
1 枠8桃 9 ダノンキングリー 牡3 54.0 戸崎 圭太 1:44.4
2 枠3赤 3 アエロリット 牝5 55.0 津村 明秀 1:44.6 1 1/4
3 枠4青 4 インディチャンプ 牡4 58.0 福永 祐一 1:44.8 1 1/4
4 枠6緑 6 ペルシアンナイト 牡5 57.0 A.シュタルケ 1:44.9 1/2
5 枠5黄 5 ランフォザローゼス 牡3 54.0 北村 宏司 1:45.0 1/2

《レース内容》1番人気の3歳馬ダノンキングリーが出遅れて道中最後方の位置取りから差し切り、
重賞2勝目を挙げた。次走は優先出走権を得た天皇賞・秋ではなくマイルCSに向かう。
スタート直後のスタンドの悲鳴が、直線では大歓声に変わった。
出遅れを挽回して、1番人気の3歳馬ダノンキングリーが
年長のGIホース5頭を一蹴。秋初戦で素質の高さをアピールした。
「きょうは馬の力で勝たせてもらいました」
まさかの出遅れで冷や汗をかいた戸崎騎手が、馬の能力をたたえた。
昨年の覇者アエロリットがマイペースで逃げる流れを、最後方で追走。
直線に入るとアエロリットとインディチャンプのGI馬2頭が叩き合いを繰り広げるなか、
外からグイグイと追い上げ、最後は余裕の手応えで差し切り。まさに完勝だった。
「馬場がいいし、時計も速いから、いいところにつけていきたかったんですが、後手に回ってしまって…。
そこからはリズムよく運んで手応えもあったし、この馬の切れ味を出せました」
デビューから手綱を取り続けている馬で、「大きなタイトルを」と話していた鞍上も喜びを隠せない。
春は皐月賞3着、日本ダービー2着と惜しいところで取れなかったGIの勲章だが、
「夏を越えて心身とも成長したと感じましたし、GIでも活躍してくれると思います」と。
これが節目のJRA通算600勝となった萩原調教師は「出遅れてしまったりしましたが、
強い勝ち方をしてくれました」と胸をなで下ろし、馬主が同じダノンプレミアムがいる
天皇賞・秋ではなく「この後はマイルCSを考えています」と見通しを語った。
春に取り損ねたぶんを取り返す秋が“開幕”。「僕もわくわくしていますよ」と
戸崎騎手が話すダノンキングリーが、頂点に立つ日は近い。
2018年10月7日(日曜) 4回東京2日11R 第69回 毎日王冠
《レース結果》
1 枠6緑 9 アエロリット 牝4 55.0 J.モレイラ 1:44.5 33.8 508 +6 菊沢隆徳 1
2 枠4青 5 ステルヴィオ 牡3 55.0 C.ルメール 1:44.7 1 1/4 33.2 468 +6 木村哲也 3
3 枠1白 1 キセキ 牡4 58.0 川田将雅 1:44.7 クビ 33.9 504 +10 中竹和也 6
4 枠3赤 3 ステファノス 牡7 56.0 福永祐一 1:44.7 ハナ 33.7 482 -4 藤原英昭 8
5 枠2黒 2 ケイアイノーテック 牡3 56.0 藤岡佑介 1:44.9 1 33.6 466 +10 平田修 4

《レース内容》
J.モレイラ騎手騎乗の1番人気・アエロリット(牝4、美浦・菊沢厩舎)が優勝。
勝ちタイムは1:44.5(良)。2着には1馬身1/4差で3番人気・ステルヴィオ(牡3、美浦・木村厩舎)
3着にはクビ差で6番人気・キセキ(牡4、栗東・中竹厩舎)が続いて入線した。
好スタートを決めたアエロリットがハナを伺う。内のステファノス、キセキも先行策に出てきたが、
それを押さえてアエロリットがハナに立つ。これに勢い良くレアリスタも2番手集団に取り付く。
中団にケイアイノーテック、ダイワキャグニー、カツジ、ステルヴィオが続く。
やや後ろにサトノアーサー、サンマルティン、スズカデヴィアス、
後方にアクションスター、サウンズオブアースという隊列。
マイペースで運ぶアエロリットが楽な手応えのまま直線へ。
直後のキセキとステファノスが遅れまいと続き、後方からは外目のステルヴィオが急追。
坂を上がってからもアエロリットの末脚は衰えずゴールイン。
外から伸びたステルヴィオが2着、しぶとく粘ったキセキが3着。
勝ったアエロリットは17年NHKマイルC(G1)、クイーンS(G3)に続いて重賞3勝目。
近親にはG1・2勝のミッキーアイル、17年阪神JF(G1)を制したラッキーライラックなどがいる。
馬主は有限会社サンデーレーシング、生産者は安平町のノーザンファーム。
2017年10月8日(日) 4回東京2日11R 第68回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 6 8 リアルスティール 牡5 57.0 M.デムーロ 1:45.6   32.8 506 +4 矢作芳人 3
2 8 12 サトノアラジン 牡6 58.0 川田将雅 1:45.6 クビ 32.6 532 +4 池江泰寿 5
3 6 7 グレーターロンドン 牡5 56.0 田辺裕信 1:45.8 1 1/2 32.6 474 0 大竹正博 4
4 3 3 ダイワキャグニー 牡3 54.0 北村宏司 1:45.8 ハナ 33.7 486 +2 菊沢隆徳 7
5 7 9 ヤングマンパワー 牡5 56.0 石橋脩 1:45.9 クビ 33.7 524 -8 手塚貴久 8

《レース内容》
M.デムーロ騎手騎乗の3番人気・リアルスティール(牡5、栗東・矢作厩舎)が優勝。
勝ちタイムは1:45.6(良)。
2着にはクビ差で5番人気・サトノアラジン(牡6、栗東・池江寿厩舎)、
3着には1馬身半差で4番人気・グレーターロンドン(牡5、美浦・大竹厩舎)が続いて入線した。
主導権を握ったのは、最内枠からソウルスターリング。
そこからダイワキャグニー、マッチレスヒーロー、ヤングマンパワー、ウインブライトまでが先行集団。
少し離れてリアルスティール、ワンアンドオンリー、サトノアラジン、グレーターロンドンが中団待機組。
そこから更に後ろにヒストリカルとスタートで出遅れたアストラエンブレムという隊列。
直線に向くと、ソウルスターリングの真横にダイワキャグニーが手応え十分に並びかけ、
2頭で押し切ろうかという状況だったが、中団に控えていたリアルスティールとサトノアラジンが
併せ馬で猛追、更に外からグレーターロンドンが追い込んできて決着。
勝ったリアルスティールは15年共同通信杯(G3)で重賞初勝利を挙げ、
同年のクラシック戦線でも好走し、16年ドバイターフ(G1)でG1タイトルを獲得した。
17年は中山記念(G2)8着以降、実戦から遠ざかっていたが、復帰戦でいきなり好結果を残した。
2016年10月9日(日) 4回東京2日11R 第67回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 7 10 ルージュバック 牝4 54.0 戸崎圭太 1:46.6   33.4 454 +2 大竹正博 1
2 6 7 アンビシャス 牡4 57.0 C.ルメール 1:46.6 クビ 33.6 474 +4 音無秀孝 3
3 1 1 ヒストリカル 牡7 56.0 横山典弘 1:47.1 3 33.6 452 -10 音無秀孝 11
4 4 4 ロンギングダンサー 牡7 56.0 吉田豊 1:47.3 1 1/4 34.3 486 -4 勢司和浩 12
5 2 2 ステファノス 牡5 56.0 川田将雅 1:47.4 1/2 34.6 486 +2 藤原英昭 2

《レース内容》
戸崎圭太騎手騎乗の1番人気・ルージュバック(牝4、美浦・大竹厩舎)が優勝。
勝ちタイムは1:46.6(稍重)。2着にはクビ差で3番人気・アンビシャス(牡4、栗東・音無厩舎)、
3着には3馬身差で11番人気・ヒストリカル(牡7、栗東・音無厩舎)が続いて入線した。
好スタートはディサイファ。しかしそれを制してマイネルミラノがハナへ。
2番手にウインフルブルーム、3番手にロゴタイプが上がる。
中団にアンビシャスがいて、ルージュバックはその更に後ろ、後方グループを追走。
1000m通過が60秒3の淡々としたペースで4コーナーから最後の直線へ向く。
逃げるマイネルミラノの外から差を詰めるロゴタイプ。ジワリジワリと差してくるが、
残り200mで一気に外からアンビシャスとルージュバックが追い込んで来て先頭に立つ。
内がアンビシャス、外がルージュバック。ゴールまで火花散る叩き合いとなったが、
最後はルージュバックがクビ差競り落として1着でゴールを駆け抜けた。
勝ったルージュバックはデビュー3連勝できさらぎ賞を制し、
牝馬クラシック最有力候補に挙げられながら、
最高着順はオークスの2着と他馬の後塵を拝していたが、
前走のエプソムCを牡馬相手に上がり3F32.8秒の末脚を披露して勝利。
今回はそれに続く重賞連勝で、重要な秋初戦を制し、
秋のG1シリーズに向けて弾みをつけた。なお、
牝馬の優勝は93年シンコウラブリイ以来、実に23年ぶりとなった。
2015年10月11日(日) 4回東京2日11R 第66回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 8 13 エイシンヒカリ 牡4 56.0 武豊 1:45.6   34.0 500 +6 坂口正則 1
2 4 4 ディサイファ 牡6 57.0 四位洋文 1:45.8 1 1/4 33.6 500 +4 小島太 4
3 5 6 イスラボニータ 牡4 57.0 蛯名正義 1:45.8 クビ 33.7 480 -2 栗田博憲 7
4 6 9 ダノンシャーク 牡7 58.0 岩田康誠 1:45.9 3/4 33.6 446 -8 大久保龍志 10
5 6 8 トーセンスターダム 牡4 56.0 内田博幸 1:46.0 1/2 33.4 492 -10 池江泰寿 11

《レース内容》G1馬4頭含む全13頭が重賞ウィナーという並み居るメンバーを抑え、
1番人気に支持されたエイシンヒカリが重賞連勝。天皇賞(秋)への優先出走権を手にした。
重賞初制覇となったエプソムCから約4ヶ月。昨秋のアイルランドTでは
大外に大逸走を見せた東京コースに、現役屈指の個性派エイシンヒカリが帰ってきた。
しかし、逃げ馬にとっては厳しい大外枠。単騎逃げ濃厚なメンバー構成とはいえ、
決して楽な条件ではなかったが、やはり人馬が選んだのは逃げの手。
好スタートを決めると、労せずハナに立った。
今までとは違うメンバーでどこまでやれるかと思ったけど、いい感じで馬が進んでくれた。
楽に先手を取ることが出来て、道中も思ったより折り合いがつきましたね」と武豊騎手。
前半5F通過が59秒9とG1級ともいえる、このメンバー構成からすれば楽なペースに持ち込むと、
直線でも早目のスパートをかけるライバルたちを尻目に、
残り300m付近から鞍上のステッキが入る。ゴール前ではイスラボニータ、ディサイファらも
猛追をみせたが、最後まで粘り通し、またしても後続を封じてみせた。
しかし、主戦は「レースに関しては思ったほどムキにならなかったけど、
レースに行くまでのイレ込みはいつもよりもキツかったし、気性面はまだまだだ。
今日もゴールしてから、右に行っていましたからね。天皇賞は1F距離も延びますし、
楽な戦いにはなりませんよ。もう一段強くならないといけないです」とジャッジ。
期待の裏返しとも言うべきか、辛口の評価を下した。
それでも、これで9戦8勝。類まれなる実績を誇ってのG1初挑戦となる。
「脚力は上がってきているし、春とは肉体面が変わってきましたからね。
胸を張って(天皇賞へ)いける成績でしょう」と力強く締めくくった。
奇しくも、武豊騎手が主戦を務め、天皇賞に出走が予定されていたキズナがターフを去ったばかりだが、
父ディープインパクト、母父ストームキャットの同じ血統馬で盾獲へ挑むことになる。
先日、JRA重賞通算300勝の金字塔を打ち立てたばかりの名手は、
ゆかりある血統で新たな歴史を刻んでいくのか。興味は尽きない。
2014年10月12日(日) 4回東京2日11R 第65回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 2 2 エアソミュール 牡5 56.0 武豊 1:45.2   33.3 490 -4 角居勝彦 8
2 4 6 マル地サンレイレーザー 牡5 56.0 田辺裕信 1:45.2 クビ 34.3 526 0 高橋義忠 11
3 5 8 スピルバーグ 牡5 56.0 北村宏司 1:45.3 クビ 33.2 508 +10 藤沢和雄 5
4 1 1 ディサイファ 牡5 56.0 四位洋文 1:45.3 ハナ 33.8 494 +2 小島太 7
5 5 9 グランデッツァ 牡5 56.0 秋山真一郎 1:45.5 1 1/2 34.3 498 -12 平田修 2

《レース内容》今年から勝ち馬に天皇賞・秋の優先出走権が与えられるレース。
エアソミュールがいの一番に名乗りを上げたことになる。
これまでに鳴尾記念勝ちを含めてオープン5勝。それでも8番人気とは盲点だった。
実績がある割には地味な存在ですからね。それにしても外を回らず、
馬群を割った(武)豊ジョッキーの巧みな手綱さばきが光った。
馬自身も鳴尾記念と同様の接戦を制したように混戦向きなんでしょうね。
記録ほどインパクトがないあたりがクビ差の勝利にも出ているけど、一番の勝因は騎手だろう。
接戦に強いのが馬のいいところであり、ジョッキーのポジション取りも最高でした。
ジョッキーといえば、2着のサンレイレーザーが逃げるとは思わなかった。
これも田辺のファインプレーだろう。自在型で穴に一考ですけど、
田辺騎手はメイショウナルトで1着だった七夕賞の時と同じく
大駆け狙いで逃げたわけですからね。
事実上勝ちに等しい内容。褒めていいと思います。
マイルの方が良かったイメージだけど、スピード能力の高さを再確認させられた。
1分32秒7の持ち時計昨年のマイラーズC2着があって、マイルCS6着でも
0秒6しか負けていなかった。決してフロックではないということです。
ただ内容で言えば3着のスピルバーグが一番強かった。
位置取りが悪い分、しまい伸びているとはいえ、スケールの大きさを感じさせる走り。
トーセンラーの下ですけど、兄と同じくらいの能力はあるんでしょうね。
戦犯と言えるのがワールドエース13着とグランデッツァ5着の2頭。
ワールドはスピルバーグとほぼ同じ位置にいて伸びなかったのは明らかにおかしい。
2頭ともに馬体減。グランデッツァは迫力のあるスピードタイプですから、
馬体をスッキリ見せていたのが嫌でしたね。
馬場や展開など条件は申し分なかったわけですから、内面の弱さがまだあるんでしょうか。
ワールドエースしかりだな。東京のパンパン馬場で負けたんだから、過信したということかもしれん。
ともにクラシックで1番人気になった2頭ですが、ガッカリさせられました。
4着のディサイファは勝ち負けに持ち込んだんだから力はつけた。
あとはロゴタイプ6着は大負けはしていないけど、どうも不安定で…。
グランデッツァと同じで全く不利もなく流れに乗っていましたからね。
1、2着馬を除けば期待した馬が揃ってダメ。負け組で褒めたい馬が正直、見当たりません。
2013年10月6日(日) 4回東京2日11R 第64回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 6 6 エイシンフラッシュ 牡6 58.0 福永祐一 1:46.7   32.8 484 +3 藤原英昭 4
2 8 10 ジャスタウェイ 牡4 56.0 柴田善臣 1:46.8 1/2 32.7 498 -8 須貝尚介 6
3 6 7 クラレント 牡4 56.0 川田将雅 1:46.8 クビ 33.4 490 0 橋口弘次郎 5
4 8 11 レッドスパーダ 牡7 56.0 北村宏司 1:46.9 クビ 33.3 534 -6 藤沢和雄 7
5 1 1 ダークシャドウ 牡6 56.0 戸崎圭太 1:47.1 1 1/4 32.8 514 +2 堀宣行 3

《レース内容》
天皇賞・秋のステップレースといえば、7年連続で連対馬を送り出しているG2毎日王冠が王道。
エイシンフラッシュは昨年がこのレースを9着から本番を制覇。今年は貫禄の違いを
見せ付けて前哨戦から快勝だから連覇へ向けて幸先のいいスタートを切った。
春の香港以来の実戦でしたが、素晴らしいデキに映りました。ダービーが典型ですが、
上がりの速い競馬でツボにハマった時がこの馬の勝ちパターンです。
折り合いを損ねると凡走もありますが、今日は実にスムーズでした。
1分46秒7と平凡なタイム決着、先行したクラレントとレッドスパーダが自身の上がりを
33秒台にまとめたことからもペースはスローだ。この流れを見越して福永が好位4番手を
確保した時点で勝負は決したといっても過言ではない。今回はワンポイントの
代打騎乗のようですが、スパートのタイミング、コース取りともに申し分ない手綱さばきでした。
以前より折り合い面が良化したことで乗りやすくなった側面もあるでしょう。
メンバー構成からも連覇の可能性は高いですね。
エイシンの内容は文句ないが毎日王冠にしてはレースの中身は食い足りない気もする。
やはり人気を集めた組の凡走が印象を悪くさせている。
1番人気のショウナンマイティはマイナス18キロの馬体で6着止まり。中間からは陣営は
弱気モードだったが、やはり本調子ではなかったのだろう。
最終追い切りは時計こそ出していましたが動きは迫力を欠いていました。
2番人気のコディーノはデキそのものは万全に見えた。それでいて見せ場のない結果は
心身ともに成長不足と言わざるを得ない。古馬に比べて有利な54キロだけに物の足りない
もちろん前哨戦だけにどの陣営もメイチの仕上げではありません。
それでも内容のある負け方ではないと次ぎの天皇賞で勝ち負けは厳しいでしょう。
らしい切れ味を発揮したジャスタウェイ、不向きな上がり勝負でも粘りを見せたクラレントあたりは
誉めてもいいが、全体的に2着以下はインパクトに欠けた。
負け組は総じて情けない、という印象ばかりが残ってしまいました。
2012年10月7日(日) 4回東京2日 11R 第63回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 4 カレンブラックヒル 牡3 56.0 秋山真一郎 1:45.0   34.3 468 +8 平田修 1
2 7 ジャスタウェイ 牡3 54.0 柴田善臣 1:45.0 クビ 33.0 490 +8 須貝尚介 12
3 8 タッチミーノット 牡6 56.0 横山典弘 1:45.1 クビ 33.1 504 +8 柴崎勇 9
4 10 リアルインパクト 牡4 57.0 岩田康誠 1:45.3 1 1/4 34.2 516 +8 堀宣行 7
5 11 ダノンシャーク 牡4 56.0 浜中俊 1:45.3 クビ 33.8 438 -8 大久保龍志 6

《レース内容》
古馬G1ホースは秋初戦だけに言い訳はあるだろうが、
3歳馬にワンツーを決められた事実は重く受け止めるべき。
昨今は菊花賞が必ずしも魅力ある目標ではないだけに、レベルの高い3歳馬の参戦は当然の流れ
しかも斤量の恩恵もあるので好結果を出して不思議ではありません。
ただ勝ったカレンブラックヒルはともかく2着もジャスタウェイですから・・・
1600m〜2000m路線は3歳馬のレベルが高いとしか説明がつきません。
前2年も3歳馬が連に絡んだが1分46秒台の決着、今年は1分45秒0で走り切ったのだから立派です。
カレンブラックヒルはG1、1着馬2キロ増の56キロがどうかと思ったが・・・
坂上からもうひと伸びして押し切った内容は強い。
天皇賞秋も今回と同じ56キロ反動さえなければ好勝負が期待できる。
NHKマイルCや離れた3番手で実質は単騎逃げの今回も自身のラップは前後半ほぼイーブン
マイル戦らしい厳しい流れより中距離の展開の方が合うと見てよいでしょう。
その意味では天皇賞はピッタリ。古馬のライバル勢は58キロを背負いますから有力視できます。
ジャスタウェイはNHKマイルC6着で4番人気の評価を受けていた。
ダービーは11着惨敗だったが、1800mならもう少し注目してもよかった。
持ち前の切れ味を存分に生かし切った好走だ。
タッチミーノットも流れを読んだ横山典がサッと位置を下げて能力をフルに引き出す好騎乗
それでも3着までですから仕方ありません。
問題は結果を出せなかった4着リアルインパクト、いずれも休み明けだったし
陣営がどれだけ立て直せるかだが・・・
天皇賞に関して評価を下げたいのがエイシンフラッシュ
ダービー、去年の有馬記念2着など好走は追走に脚を使わずに済む流れだった時です。
2000mでもペース次第で好勝負も可能ですが、今回同様の淀みない展開になると苦しいでしょう。
2011年10月9日(日) 4回東京2日  11R 第62回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 8 ダークシャドウ 牡4 57.0 福永祐一 1:46.7   32.7 506 -2 堀宣行 1
2 7 リアルインパクト 牡3 57.0 岩田康誠 1:46.7 クビ 33.2 508 +14 堀宣行 2
3 10 ミッキードリーム 牡4 57.0 和田竜二 1:46.8 クビ 32.9 478 -2 音無秀孝 5
4 1 エイシンアポロン 牡4 57.0 田辺裕信 1:46.8 アタマ 33.2 504 +2 松永昌博 10
5 5 セイクリッドバレー 牡5 57.0 丸山元気 1:46.9 3/4 32.8 494 +4 高橋裕 9

《レース回顧》
思いのほかシルポートが仕上がっておらず、予想よりも遅い流れ
本当の勝負はラスト1ハロンだけになった。
開幕週の馬場で5ハロン通過61秒1は超スロー
そのため勝ち時計も直後の500万より0.4秒遅く、G2としては極めて凡戦となりました。

ただ、その中で後方2番手から差し切ったダークシャドウはすごいの一言
この馬が春からどれほど強くなっているかが最大の焦点でしたが
想像以上の成長をみせつけられた印象です。

ラスト2ハロン地点でまだ先頭とは5〜6馬身差あったのに
きっちり捕らえ切った点は褒められる。
楽過ぎた中身が本番でどう出るかで心配は残るが、これで東京は5戦5勝
改めて強さを証明したことになる。
上がりの競馬で一番悪い所に入ったのがダーク、ちょっと隙間を突いた鋭脚は
数字、着差以上に素晴らしく、G1で堂々と印が付く位置に躍進してきた。

同厩リアルインパクトも積極策が実を結んだとはいえ、G1馬らしい力を示した。
斤量の利はあった安田記念だけでは信頼し切れませんでしたが、
成功法でダーク以外の追撃をしのいだのは立派
力強さを増した印象で、これも今後の見通しは明るい。

3着以下では地力強化のミッキードリーム、
本番で変わる余地を感じさせたダノンヨーヨーもレースぶりは悪くなかった。

地味ですけどミッキードリームや久々好走のエイシンアポロン
若い世代が上位を占めたのもいい傾向です。

2010年 10月10日(日) 4回東京2日        11R 第61回 毎日王冠(GII)
《レース結果》
1 4 アリゼオ 牡3 56.0 福永祐一 1:46.4   34.5 520 +8 堀宣行 6
2 3 エイシンアポロン 牡3 55.0 蛯名正義 1:46.4 ハナ 34.8 502 +8 岡田稲男 8
3 1 ネヴァブション 牡7 58.0 田中勝春 1:46.6 1 1/2 34.4 486 +4 伊藤正徳 9
4 9 スマイルジャック 牡5 57.0 三浦皇成 1:46.8 1 1/4 35.3 488 0 小桧山悟 3
5 2 ペルーサ 牡3 56.0 安藤勝己 1:46.9 1/2 34.3 506 +6 藤沢和雄 1

《レース内容》
今年の3歳牡馬はハイレベル。春からささやかれるその評価に偽りはなかったことが、
3歳3騎が参戦した毎日王冠(GII)で明らかとなった。
1番人気に推されたペルーサは5着にとどまったものの、
後手を踏んだスタートから猛然と追い込んで素質をアピール。
そして残る2頭、アリゼオとエイシンアポロンはアッサリと古馬を打ち破り、
ワン・ツー・フィニッシュを決めてみせたのである。

直線、シルポートとスマイルジャックを内からエイシンアポロンが交わし去る。
その直後から伸びるアリゼオ。最後はアリゼオとエイシンアポロンの叩き合いだ。
内ラチ沿いを追い込んだネヴァブションに1馬身半差をつけて2頭並んでのゴールとなり、
わずかにハナ差だけ先んじたアリゼオが1着、スプリングSに続く重賞2勝目をマークした。

道中は中団馬群の内を追走し、直線でもインを突いてのスパート。
春に見せた先行押し切りとは一味違う差し脚で追い比べを制したアリゼオ。
最後まで競り合ったエイシンアポロンとともに新しい力の台頭を示し、
やはり、今年の3歳は強い」と感じさせる一戦になったといえそうだ。