データーチェック | |||
ダンスインザダーク産駒やロベルト系とサンデー系を両方を持つスタミナ血統 | |||
4コーナーで二桁の位置取りの馬は届きにくい | |||
神戸新聞杯で3,4着で斬れ負けしているような馬 | |||
セントライト記念組は良くて2,3着まで | |||
3着以内馬では7番人気以下の人気薄が大活躍 | |||
神戸新聞杯を少し捻った結果になる事が多い |
2020年10月25日(日曜) 4回京都6日 第81回 菊花賞 | |
《レース結果》 1 枠2黒 3 コントレイル 牡3 57.0 福永 祐一 3:05.5 2 枠5黄 9 アリストテレス 牡3 57.0 C.ルメール 3:05.5 クビ 3 枠5黄 10 サトノフラッグ 牡3 57.0 戸崎 圭太 3:06.1 3 1/2 4 枠4青 8 ディープボンド 牡3 57.0 和田 竜二 3:06.2 クビ 5 枠7橙 15 ブラックホール 牡3 57.0 藤岡 佑介 3:06.2 クビ 《レース内容》 1番人気コントレイル(栗・矢作、牡3歳)がクビ差の接戦を制し、 史上8頭目のクラシック3冠を達成した。矢作調教師は感無量の表情で「日本競馬の宝」と絶賛。 今後は状態次第でジャパンC(11月29日、東京、GI、芝2400メートル)を視野に入れる。 2着はアリストテレス、3着はサトノフラッグだった。 息が詰まるような直線のデッドヒート。400メートルに渡る壮絶なたたき合いでも、 無敗の2冠馬は先頭を譲らなかった。コントレイルが無傷の7連勝で史上3頭目の無敗3冠馬に輝き、 父ディープインパクトに肩を並べた。淀の場内からは大きな拍手が鳴り響いた。 「競馬の道を志したときから、夢のまた夢でした。幸せです」 3冠トレーナーの称号を手にした矢作調教師は感無量の表情だ。神戸新聞杯から中3週の今回は、 初の在厩調整が課題だった。リフレッシュの期間がないぶん、テンションを上げないように 徹底した陣営の努力で「完全に(福永)祐一くんとコンタクトを取れていましたし、 何も不安には思っていませんでした」。昨年のホープフルS以来となる有観客での競馬でも 落ち着いていた2冠馬。未知の3000メートルで道中はやや力む場面こそあったものの、 消耗を抑えて勝利をつかんだ。 「やっぱり、負けないということはすごいですね。今まで手掛けたことのない 神様からの授かりものだと思っています」 大一番が近づくにつれてプレッシャーが襲ってきたが、馬への信頼感で開き直った。 「俺が率先して楽しまないと、スタッフも緊張するばかりでかわいそう」。 レース前週のミーティングでは、スタッフに『楽しもう』と号令をかけた。 自然体で大一番に臨んだつもりだったが「疲れました。こんなに疲れた経験は 今までなかったですね。きょう一日は緊張していました」と大仕事を終えて安堵の笑みを浮かべた。 国内では史上初となるディープインパクトとの父子3冠制覇。 「姿や形はすごくディープの子だなと。競馬としては非常に優等生で、シンボリルドルフだよね」。 令和の怪物は、偉大な過去2頭の無敗3冠馬の“血とセンス”を併せ持っている。 今後は馬の状態次第だが、ジャパンCを視野。 無敗3冠牝馬デアリングタクトや年長馬との戦いが現実味を帯びてきた。 「結構厳しいレースだったので、馬の状態を慎重に見極めて判断していきたい。 絶対無理はさせたくないし、させられる馬ではない。日本競馬の宝だと思っているので、 もっともっと成長させられるように、もっとファンの皆さんに応援してもらえるように、頑張っていきたい」 JRA・GI13勝目、1984年のグレード制導入以降では初となる2年連続GI4勝を達成した 調教師が時折、言葉を詰まらせながら熱い思いを口にした。コロナ禍の中で誕生した 日本競馬界の至宝。馬名の『飛行機雲』のように、無敗街道はどこまでも続いていく。 |
|
2019年10月20日(日曜) 4回京都7日第80回 菊花賞 | |
《レース結果》 1 枠3赤 5 ワールドプレミア 牡3 57.0 武 豊 3:06.0 2 枠7橙 14 サトノルークス 牡3 57.0 福永 祐一 3:06.0 クビ 3 枠7橙 13 ヴェロックス 牡3 57.0 川田 将雅 3:06.2 1 4 枠3赤 6 ディバインフォース 牡3 57.0 横山 典弘 3:06.3 3/4 5 枠4青 8 メロディーレーン 牝3 55.0 坂井 瑠星 3:06.4 クビ 《レース内容》 3番人気のワールドプレミアがGI初制覇。鞍上の武豊騎手は史上最多記録を 更新する5度目のVで、「50歳7カ月6日」の史上最年長V、 『昭和、平成、令和』と史上初の3元号GI制覇と、記録ずくめの勝利となった。 1番人気のヴェロックスは直線で伸びを欠いて3着に終わった。 大歓声に迎えられ、千両役者が先頭でゴールに飛び込んだ。不遇の春を乗り越え、 菊の大輪を咲かせたのはワールドプレミア。手綱をとった 競馬界のレジェンド・武豊騎手は、馬をたたえた。 「枠もよく、勝てるレースをしようと思っていましたし、いいレースができました。 一生懸命走ってくれましたね」 ポンと好スタートを決めると、〔3〕枠(5)番を生かしてラチ沿いを追走。スタミナを温存しつつ、 中団前めを進んだ。2周目の3、4コーナーでもグッと我慢し、勝負の直線へ。 内めを突いてラスト1ハロン手前で先頭に立つと、2着サトノルークスの猛追を クビ差でしのぎきった。検量室に引き揚げる直前、馬上の名手は右手で小さくガッツポーズ。 6戦全てでコンビを組んできた相棒をVに導き、喜びもひとしおだ。 同騎手にとってはディープインパクトで無敗の3冠を成し遂げた2005年以来14年ぶりで、 最多記録を更新する5勝目。1988年にスーパークリークで最年少V(19歳7カ月23日)を決め、 今回は50歳7カ月6日の最年長記録を樹立した。「決められてうれしかった」。 『昭和・平成・令和』と3元号でのGI制覇という空前絶後の記録も、令和元年で成し遂げた。 コンビを組んでGIを7勝したディープインパクトが7月に急死。 “喪中”ともいえる同じ年に、ディープの子で菊を制覇。 「そういう意識はありました。ディープの後押しもあったと思います」と感慨にふけった。 春は皐月賞の優先出走権をつかみながら、ソエなどでGIを断念。全ては秋の実りのためだった。 前走から12キロ増の馬体重も成長の証し。名手は「走りが良くなって、 全身を使えるようになっています。稽古をしっかりやれての馬体重(増)。 ようやく本格化したかな」と目を細めた。 これまで皐月賞、日本ダービーを制している 友道調教師にとって、菊花賞は13頭目の出走で初V。 史上13人目の3歳クラシック3冠完全制覇に「ジョッキーがうまかったですね」と最敬礼だ。 ちょうど1年前。菊花賞当日の新馬戦で勝利を収め、競走馬のキャリアをスタートさせた。 回り道はしたが、やっとたどり着いた栄光。“世界規模での上映会”で 描かれる夢は、果てしなく広がっていく。 |
|
2018年10月21日(日曜) 4回京都7日11R 第79回 菊花賞 | |
《レース結果》 1 枠6緑 12 フィエールマン 牡3 57.0 C.ルメール 3:06.1 33.9 480 +4 手塚貴久 7 2 枠5黄 9 エタリオウ 牡3 57.0 M.デムーロ 3:06.1 ハナ 33.9 472 +4 友道康夫 2 3 枠4青 7 ユーキャンスマイル 牡3 57.0 武豊 3:06.3 1 1/2 33.9 488 -2 友道康夫 10 4 枠2黒 3 ブラストワンピース 牡3 57.0 池添謙一 3:06.5 3/4 34.1 530 0 大竹正博 1 5 枠8桃 18 グローリーヴェイズ 牡3 57.0 福永祐一 3:06.6 1/2 33.9 448 +2 尾関知人 12 《レース内容》 C.ルメール騎手騎乗の7番人気・フィエールマン(牡3、美浦・手塚厩舎)が優勝。 勝ちタイムは3:06.1(良)。2着にはハナ差で2番人気・エタリオウ(牡3、栗東・友道厩舎)、 3着には1馬身半差で10番人気・ユーキャンスマイル(牡3、栗東・友道厩舎)が続いて入線した。 1番人気に支持されたブラストワンピース(牡3、美浦・大竹厩舎)は4着に敗れた。 どの馬がハナを切るか注目されたが、好スタートを決めたジェネラーレウーノが敢然とハナを切る。 その直後にエポカドーロ、先手争いに加わると見られていたアイトーン、メイショウテッコンは控える形で、 レースは淡々とした流れで進む。向こう正面ではやや縦長となり、 フィエールマンは7〜8番手、その後ろにエタリオウ、ブラストワンピース。 その内にユーキャンスマイルがジッと脚を溜める。坂の下りで先団がギュッと凝縮し最後の脚比べへ。 逃げたジェネラーレウーノは余力なく後退。代わって馬場の真ん中から エタリオウが一気に先頭に立って後続を離しかかる。 そこへ馬群を割って内を突くフィエールマンが猛追。エタリオウも差し返して2頭が並んでゴール。 写真判定の結果、ハナ差フィエールマンが差し切って重賞初勝利をG1で飾った。 勝ったフィエールマンは、史上最少のキャリア4戦目での菊花賞制覇。 前走のラジオNIKKEI賞2着のあとはトライアルをパスして菊花賞本番一本に絞っての調整。 先週の秋華賞(アーモンドアイ)に続いて C.ルメール騎手騎乗の関東馬がぶっつけ本番で3冠最終戦を制した。 関東馬の勝利は2001年マンハッタンカフェ以来17年ぶり。 C.ルメール騎手は開催4日連続重賞勝利で、10月だけで重賞5勝目となった。 |
|
2017年10月22日(日) 4回京都7日11R 第78回 菊花賞(GI) | |
《レース結果》 1 7 13 キセキ 牡3 57.0 M.デムーロ 3:18.9 39.6 488 +2 角居勝彦 1 2 2 4 クリンチャー 牡3 57.0 藤岡佑介 3:19.2 2 40.2 482 -8 宮本博 10 3 7 14 ポポカテペトル 牡3 57.0 和田竜二 3:19.2 ハナ 40.1 478 -4 友道康夫 13 4 3 6 マイネルヴンシュ 牡3 57.0 柴田大知 3:19.5 1 1/2 40.0 458 +6 水野貴広 11 5 7 15 ダンビュライト 牡3 57.0 武豊 3:19.7 1 40.8 478 -2 音無秀孝 4 《レース内容》 M.デムーロ騎手騎乗の1番人気・キセキ(牡3、栗東・角居厩舎)が優勝。 勝ちタイムは3:18.9(不良)。 2着には2馬身差で10番人気・クリンチャー(牡3、栗東・宮本厩舎)、 3着にはハナ差で13番人気・ポポカテペトル(牡3、栗東・友道厩舎)が続いて入線した。 ダッシュ良くウインガナドルがハナを奪うが、1周目の坂の下りでマイスタイルが 大外から競りかけて、スタンド前ではマイスタイルが主導権を奪う。 皐月賞馬アルアインは中団を追走。その直後にミッキースワローが構え、 それらを見るようにキセキが追走。2周目の向こう正面で早くもマイスタイルが後退。 坂の上りでは先団がひと塊となってダンビュライト、クリンチャーが先頭に立って直線へ。 クリンチャーが抜け出したところに外からミッキースワロー、キセキ、内からポポカテペトルも迫るが、 最も脚色がいい大外のキセキが残り100mで一気に突き放し 2馬身差でゴール。見事にクラシック最後の1冠を制した。 勝ったキセキは馬主は、昨年12月のデビュー戦を快勝。 一躍クラシック候補に名乗りを上げるが、春はすみれS、毎日杯とともに3着で 賞金を上積み出来ずクラシックを断念。休養後に500万、1000万を連勝し、 前走の神戸新聞杯ではダービー馬・レイデオロに続く2着に入って菊花賞の優先出走権を獲得。 レイデオロが不在となったこの菊花賞では堂々1番人気に支持され、 その期待に応える快勝。初重賞制覇が菊花賞のビッグタイトルとなった。 |
|
2016年10月23日(日) 4回京都7日11R 第77回 菊花賞(GI) | |
《レース結果》 1 2 3 サトノダイヤモンド 牡3 57.0 C.ルメール 3:03.3 34.1 498 -2 池江泰寿 1 2 6 11 レインボーライン 牡3 57.0 福永祐一 3:03.7 2 1/2 34.2 444 +2 浅見秀一 9 3 7 13 エアスピネル 牡3 57.0 武豊 3:03.7 ハナ 34.6 478 +2 笹田和秀 6 4 3 6 ディーマジェスティ 牡3 57.0 蛯名正義 3:03.8 クビ 34.5 482 +6 二ノ宮敬宇 2 5 4 8 ミッキーロケット 牡3 57.0 和田竜二 3:04.0 1 1/2 34.6 472 +4 音無秀孝 4 《レース内容》 C.ルメール騎手騎乗の1番人気・サトノダイヤモンド(牡3、栗東・池江寿厩舎)が優勝。 勝ちタイムは3:03.3(良)。2着には2馬身半差で9番人気・レインボーライン(牡3、栗東・浅見厩舎)、 3着にはハナ差で6番人気・エアスピネル(牡3、栗東・笹田厩舎)が続いて入線した。 ミライヘノツバサとサトノエトワールが後続を離して1周目のスタンド前へ。 行きたがる馬も多い中、サトノダイヤモンドは7番手のインで脚を溜める。カフジプリンス、 レッドエルディスト、ディーマジェスティはその直後に付けて中団からの追走。 向こう正面半ばで後方にいたシュペルミエールが馬場の内をするするとスパート。 コスモジャーベ、プロディガルサンらもポジションを上げていくが、 サトノダイヤモンドはジッとマイペース。坂の下りから徐々にポジションを上げると、 ディーマジェスティ、レインボーラインも好位まで上がっていく。 ミライヘノツバサが17頭を引き連れて直線に向くと、抜群の手応えでサトノダイヤモンドが ミライヘノツバサを交わし去って一気に先頭。内を突いてエアスピネル、 外からディーマジェスティ、レインボーラインも脚を伸ばすが、 サトノダイヤモンドはそれらを全く寄せ付けず、 2着レインボーラインに2馬身半差の完勝。クラシック最後の1冠を制した。 勝ったサトノダイヤモンドは、皐月賞3着、ダービーはハナ差の2着。 あと一歩のところでビッグタイトルを逃してきたが、クラシック最後の一戦で悲願のG1初制覇。 里見治オーナーにとっても嬉しいG1初制覇で、鞍上のC.ルメール騎手は初のクラシック制覇。 そして父のディープインパクトは初の菊花賞制覇で、 史上初となる異なる産駒による同一年の牡馬クラシック3冠を制した。 |
|
2015年10月25日(日) 4回京都7日11R 第76回 菊花賞(GI) | |
《レース結果》 1 2 4 キタサンブラック 牡3 57.0 北村宏司 3:03.9 35.0 530 -2 清水久詞 5 2 6 11 リアルスティール 牡3 57.0 福永祐一 3:03.9 クビ 35.1 500 -4 矢作芳人 2 3 8 17 リアファル 牡3 57.0 C.ルメール 3:04.0 1/2 35.3 506 0 音無秀孝 1 4 2 3 タンタアレグリア 牡3 57.0 蛯名正義 3:04.2 1 1/4 35.3 478 +6 国枝栄 6 5 1 2 サトノラーゼン 牡3 57.0 岩田康誠 3:04.4 1 1/4 35.3 460 -2 池江泰寿 3 《レース内容》 皐月賞、ダービーを勝ったドゥラメンテが出なくてどんなレースになるかが焦点だったが、 結果的にはトライアルで好走した馬が1〜3着。能力的に荒れたレースということはないけど、 勝ったキタサンブラックはどうしても距離が引っかかった。 結局1〜7着は上位人気馬ですから。近年の菊花賞は一昨年こそ不良馬場でしたが、 時計の速い傾向になって積極的に運ぶ馬が増えました。 北村君と福永君は流れを読んでうまく乗ったと思います。 北村は本当にファインプレー。距離も意識したんだろうけど、 強引な逃げは避けて巧妙にインにへばりついた。 リアルスティールとのクビ差はそのアドバンテージが大きかった。 3コーナーまで13秒台のラップが続いた後、下り坂でずいぶんとゴチャつきましたが、 2頭ともここで我慢しましたからね。あそこで一緒に動いていたらダメだったでしょう。 オルフェーヴル(11年=3分02秒8)やゴールドシップ(12年=3分02秒9)の年に比べると 時計はちょっと劣るけど、そんなにレースレベルが低い印象はない。 勝ち馬以外も立派なものだと思います。リアルスティールは肝心なところで 口向きが悪いところを見せていましたし、3着のリアファルにしても 3角まで鞍上がなだめながらの追走でしたからね。 4着のタンタアレグリアだって、これからどんどん強くなりそうなイメージがある。 5着のサトノラーゼンは3〜4角で行きそびれた。岩田はイン狙いだったんだろうけど。 そのスペースを北村君に取られました。ほんの一瞬の差で、2頭分は開きませんでしたから。 それに心配した通り、距離もありました。 この先、3200メートルの天皇賞(春)のグループではないかもしれません。 11着のスティーグリッツは出遅れが大きかった。 まともな競馬でどれくらいやれるか見てみたかったけど、 これまで厳しい競馬を経験していなかった差が出た。 それでも11着まで押し上げたのはむしろえらい。 トライアルで順調に走った馬が上位に来て、春の勢力がそのままって感じはある。 もっともレースとしては面白かったな。 |
|
2014年10月26日(日) 4回京都7日11R 第75回 菊花賞(GI) | |
《レース結果》 1 6 ビッグウィーク 牡3 57.0 川田将雅 3:06.1 34.4 450 +6 長浜博之 7 2 10 ローズキングダム 牡3 57.0 武豊 3:06.3 1 1/4 33.9 464 +2 橋口弘次郎 1 3 12 ビートブラック 牡3 57.0 幸英明 3:06.3 クビ 34.4 510 0 中村均 13 4 2 レーヴドリアン 牡3 57.0 福永祐一 3:06.4 3/4 34.1 460 -10 松田博資 5 5 14 コスモラピュタ 牡3 57.0 津村明秀 3:06.4 クビ 35.9 478 +2 高橋祥泰 11 《レース内容》 菊花賞は3番人気のトーホウジャッカルが勝利。 神戸新聞杯がスムーズだったら、と思わせる内容でしたから, 今回は2番枠だったので好位で息を潜めていれば、という 酒井騎手は馬の力を信じて勝ちに行く競馬で4コーナーは2番手。動いて正解でした。 それにしても従来のレコードを1秒7も更新する3分01秒0には驚かされた。 先週の秋華賞が1分57秒0だから高速馬場なのは間違いないが、ここまで速いとは。 勝ち時計、レース内容を含めてトーホウジャッカルは想像以上に強かった。 馬には失礼ですが、ローテはメチャクチャだし、母系から3000メートルは 決して褒められたものではありません。本当に型破りの勝利。 ただ、ひとつ言えるのは神戸新聞杯は中身が濃かったということです。 2着サウンズオブアースとワンツーだから。蛯名も内にこだわる完璧なレース運び。 直線で一度はトーホウジャッカルに並ぶところまで来ている。 それだけにダービー馬ワンアンドオンリーの9着をどう評価するか。 経験則のようなものだが、神戸新聞杯は走り過ぎたように感じた。 ダービー馬だけに秋初戦でもある程度、仕上げて臨まなければなりませんから。 今日はパドックで普段より発汗がきつかったように見えました。 道中は外めからトゥザワールドを見ながらの競馬。 高速馬場でなし崩しに脚を使わされる展開も向かなかった。 ワンアンドオンリーはラジオNIKKEI杯2歳S1着のように時計を要した競馬のほうがいいのは確かでしょう。 3着ゴールドアクターはこの時計で走破は立派。 もう少し積極的に運んでいれば際どかった。6着サトノアラジンは直線の不利が大きかった。 距離を克服すべく、道中は死んだフリで直線インを狙った浜中の作戦はばっちりだったが…。 跳びの大きい馬ですし、全馬が一番苦しいところでしたからね。 あの不利がなければ3着はあったでしょう。16着トゥザワールドはやはり距離の壁。 ダービーも直線で伸びなかったし、行きたがる気性が災いした。 ダービー週の京都でデビューした馬が菊花賞を勝つなんて。 平均点は高くはありませんが、大物を輩出するスペシャルウィーク産駒はものすごい成長力です。 一気に上り詰めた勝ち馬はどこまで強くなるかな。菊花賞が3分を切る時代もそのうち来るかもしれない。 |
|
2013年10月20日(日) 4回京都7日11R 第74回 菊花賞(GI) | |
《レース結果》 1 3 エピファネイア 牡3 57.0 福永祐一 3:05.2 35.9 486 +6 角居勝彦 1 2 14 サトノノブレス 牡3 57.0 岩田康誠 3:06.0 5 36.2 494 +6 池江泰寿 5 3 10 マル外バンデ 牡3 57.0 松田大作 3:06.0 クビ 36.9 490 +2 矢作芳人 3 4 17 ラストインパクト 牡3 57.0 川田将雅 3:06.3 2 36.9 486 +4 松田博資 8 5 1 ケイアイチョウサン 牡3 57.0 横山典弘 3:06.3 ハナ 35.8 442 +2 小笠倫弘 7 《レース内容》 断然の1番人気に推されたエピファネイアが危なげないレース運びで楽勝。 最後の一冠を制した。スタート直後は少しかかり気味でしたが、 うまく福永ジョッキーがなだめました。バンデがいいペースで逃げてくれたし、 全体的に折り合いはスムーズでした。 それさえクリアすれば、やっぱり絶対能力が違う、結果的に3番手で きっちり折り合えたことが、5馬身差の圧勝につながった。 1000mごとのラップは61秒2→63秒0→61秒0。バンデの逃げは まさに菊花賞のお手本になるようなペースでした。 この流れだと紛れは生じにくい。総合力が問われるレースになりました。 そんな中で4コーナーを回って直線を向くとすぐ先頭に立ちました。 正攻法で押し切るのはまさに強い菊花賞馬の勝ちパターンです。 ジョッキーも前にいい目標がいたからレースはしやすかっただろう。 キズナがいないのだから勝って当然と言えばそれまでだが、 この内容なら能力的にキズナに並んだと見ていいと思う。 ダービーでもほとんど着差はなかったわけだから。 この勝利で大きく展望が開けました。今年の3歳世代は古馬相手に なかなか勝てないと言われてましたが、トップクラスの2〜3頭に限ってはレベルが高い。 エピファネイアは今後も楽しみです。2着には最後の最後でサトノノブレスが上がった。 ディープインパクト産駒だけど、切れるというよりはジリジリと伸びるタイプ。 そういう意味ではこの条件が合っていたんだろう。 ジョッキーも前回の神戸新聞杯(3着)の教訓を生かして あまり前に行き過ぎないような位置取りでした。時計がかかる馬場も この馬には味方しました。バンデは公言通りに逃げて差のない2着争いを演じた。 勝ち馬には大きく離されたが内容的には立派。持ち味のスタミナを生かして 力は出し切った。いい流れを作ったようにこの馬の果した役割は大きい。 自分でレースを作れる強みがあるし、厳しいペースに持ち込んでもバテないスタミナもある。 長距離戦なら、どこかで大仕事をやってくれそうな雰囲気があります。 一方で2番人気のマジェスティハーツは後方のままで見せ場がなかった。 馬場に決め手を殺されてしまった感じです。それにハーツクライ産駒といっても、 母の父は短距離向きのボストンハーバー。あの瞬発力は母系のスプリントに 由来するものでしょう。もともとこの距離は無理だったのかもしれません。 関東馬はケイアイチョウサン以外、2桁着順ばかり。今年のメンバーなら 例年劣勢のセントライト記念組に出番があると思っていたのですが・・・。 ケイアイは横山典ジョッキーらしくソツのない騎乗でうまく流れに乗りましたが、 あとは惨敗。敗因は何とも言えませんが、ダービーフィズに限ってはやっぱり距離でしょう。 近親にマンハッタンカフェがいるといっても、兄姉は中距離が多い。 この馬も1800〜2000mなら見直せると思います。 |
|
2012年10月21日(日) 4回京都7日11R 第73回 菊花賞(GI) | |
《レース結果》 1 1 ゴールドシップ 牡3 57.0 内田博幸 3:02.9 35.9 500 +2 須貝尚介 1 2 16 スカイディグニティ 牡3 57.0 I.メンディザバル 3:03.2 1 3/4 36.1 486 +2 友道康夫 5 3 15 ユウキソルジャー 牡3 57.0 秋山真一郎 3:03.5 2 36.0 436 0 服部利之 7 4 3 ベールドインパクト 牡3 57.0 四位洋文 3:03.5 アタマ 36.2 488 -4 大久保龍志 10 5 4 ラニカイツヨシ 牡3 57.0 佐藤哲三 3:03.6 1/2 36.4 478 -10 山内研二 11 《レース内容》 直前になってディープブリランテが回避、結局、ダービー上位5頭で このラスト一冠に駒を進めたのは皐月賞馬ゴールドシップだけだった。 サバイラルレースを勝ち抜いてきた、いわば1人横綱が力の違いを見せつける形の完勝。 秋になって一番強くなった馬であることも確かでしょう。 2周目向正面から動いたのは早仕掛けに見えるが、 当事者にとっては自信があるからこそのゴーサインであって どう乗っても負けないと思っていたに違いない。 ラップを細かく見ていくと、その強さがより際立ちます。 最初の1ハロン目の13秒を除くと、最も遅いラップが12秒6 1000mごとに分割しても60秒9→61.2秒→60秒8ですから 落差は0秒4しかありません。チャンスありと踏んだ伏兵馬が積極的に動いたため、 菊花賞にしては珍しく一貫して厳しい流れになりました。 ラストでバッタリ止まった組とて責められません。 その展開を自分から動いて1馬身3/4差だから本当に強い。 この馬ほど1戦ごとに強くなっていった馬はそうそう記憶にない。 びっしり追い切って馬体重はプラス2キロですから充実ぶりも目立ちました。 いわゆる黄金配合が注目されていますが、 ここにきて母父のメジロマックイーンの良さが出たように思います。 2着スカイディグニティがブライアンズタイム産駒で、3着ユウキソルジャーは トーセンダンス産駒、距離適正とここにきての成長力を生かした善戦だった。 ディープインパクト産駒はベールドインパクトの4着が最高。 抜群の手応えで伸びて来て一瞬はゴールドシップを捕らえるかに見えましたが バタッと止まってしまった。ディープ産駒は総じて3000mは不向きとみていいかも知れない。 2400mまでは問題ないでしょうが、スタミナ型が少ないことは間違いないでしょう。 ディープブリランテやワールドエースが不在、どうなることかと心配したが 中身の濃い菊花賞となってひと安心。他の路線も含めて3歳勢の躍進は頼もしい限りだ。 これからは他世代の強敵と戦うことになりますが、 このレースが3歳の真の王者の出発点のレース、という事になるかも知れませんね。 |
|
2011年10月23日(日) 5回京都6日 11R 第72回 菊花賞(GI) |
|
《レース結果》 1 14 オルフェーヴル 牡3 57.0 池添謙一 3:02.8 34.6 466 +6 池江泰寿 1 2 13 ウインバリアシオン 牡3 57.0 安藤勝己 3:03.2 2 1/2 34.3 516 +2 松永昌博 2 3 1 トーセンラー 牡3 57.0 蛯名正義 3:03.5 1 3/4 35.2 436 +8 藤原英昭 3 4 12 ハーバーコマンド 牡3 57.0 木村健 3:03.6 クビ 35.5 466 -10 加用正 14 5 11 サダムパテック 牡3 57.0 岩田康誠 3:03.8 1 1/2 35.9 502 -4 西園正都 7 《レース回顧》 オルフェーヴルが見事、史上7頭目の3冠馬に輝いた。 強かったです、単勝1.4倍が示す通り、3冠達成はほとんど確実視されていましたが 今回の勝ち方はダービ−以上、自分の予想をはるかに上回りました。 勝ちタイム3.02.8秒はレコードに0.1秒差、余力十分のものだから 一杯に追えば間違いなくレコードを更新していた。 数字的にも3冠にふさわしい決着だ。 池添騎手の手綱捌きも見事でした。 今年の菊花賞は1ハロン13秒台のラップが一度もありませんでした。 これは非常に珍しく、一貫した流れの中で途中少しポジションを下げて タメを作りました。あのあたりの騎乗は絶妙でした。 1週目のスタンド前で少し掛かったくらいで、すぐに落ち着きましたから 後は危なげないレース運びで最後の直線は独走でした。 菊花賞における強さのインパクトなら、ディープに匹敵するといっても過言ではない。 高速馬場のアシストもありましたが文句なしの内容、時計、そして強さでした。 馬体から受けるイメージのせいか、少し華や品に欠ける気がするが バネや筋力は半端ではない、それがこの馬の強さの源だろう。 春は440キロ台だった馬体がこの日は466キロ、落ち着きが出て 見た目も中身も成長を感じさせます。 オルフェーヴルの強さだけが際立っていたから、他の馬は完全に引き立て役 ただ2着ウインバリアシオンは前半の位置取り次第では、もう少し抵抗できた。 負かす可能性を探った結果の注文相撲で神戸新聞杯と同じ乗り方では勝てないでしょうし、 レースもハマっていい流れになった訳ですから。 対照的に3着トーセンラーはオルフェーヴルをマークする形 最終的には突き放されたましたが、内容は良かったと思います。 ディープ産駒としてスタミナも証明できました。 サダムパテック、フェイトフルウォーは完敗、ベストは尽くしたが 現時点ではこれが実力差だ。 フレールジャックはキャリアの浅さがモロに出てしまいました。 |
|
2010年 10月24日(日) 5回京都6日 11R 第71回 菊花賞(GI) | |
《レース結果》 1 6 ビッグウィーク 牡3 57.0 川田将雅 3:06.1 34.4 450 +6 長浜博之 7 2 10 ローズキングダム 牡3 57.0 武豊 3:06.3 1 1/4 33.9 464 +2 橋口弘次郎 1 3 12 ビートブラック 牡3 57.0 幸英明 3:06.3 クビ 34.4 510 0 中村均 13 4 2 レーヴドリアン 牡3 57.0 福永祐一 3:06.4 3/4 34.1 460 -10 松田博資 5 5 14 コスモラピュタ 牡3 57.0 津村明秀 3:06.4 クビ 35.9 478 +2 高橋祥泰 11 《レース内容》 これまで一度もハナを譲ったことのないコスモラピュタが好スタートからグイグイと飛ばし、 2番手以下を引き離していく。これを見て、皐月賞2着のヒルノダムール、 古馬相手にオープン特別を連勝してきたトウカイメロディらは中団、 その直後にはダービー2着、トライアル・神戸新聞杯快勝の実績と経緯から 1番人気に推されたローズキングダム、後方にセントライト記念の勝ち馬クォークスターと、 有力どころはそれぞれの位置に控えた。向こう正面に入って途端にペースは落ちたものの、 いったんポジションを決めた各馬が前との差を詰めていく気配はない。 そんな流れの中、「思い通りのリズムで走れている」と感じていたのは、 3番手ビッグウィークの鞍上・川田将雅騎手だ。 昨年秋のデビューから今夏の初勝利まで6戦を要したビッグウィークだったが、 未勝利を脱出するや500万下と1000万下も連勝。 前走・神戸新聞杯で3着に粘っての菊花賞出走だった。 持ち味は、凱旋門賞馬の父バゴから譲り受けたスタミナと、先行策からのしぶとい粘り腰。 その強みと上り馬の勢いを最大限に活かそうと、3コーナー過ぎの下り坂からピッチを上げ、 スピードに乗ったロングスパートでビッグウィークは直線へと向かう。 「前は捕まえられる」という感触通りコスモラピュタを交わすと、 川田騎手は全身全霊をこめてビッグウィークを押し出した。 「あとは、後ろの馬を押さえられるかどうか」。 ここで大外からローズキングダムがさすがの切れ味で伸びてきたものの、 好位で粘るビートブラックを差し切って2着になるのが精一杯。 これに1馬身4分の1差をつけて、ビッグウィークは堂々の先頭ゴールを果たす。 ハイレベルと言われ続けた今年の3歳牡馬。 その精鋭たちが春の二冠を戦っていた頃にはまだ1勝もしていなかった “最後にやって来た馬”ビッグウィークが、最後の一冠を勝ち取ったのであった。 |