データーチェック
ジャングルポケットやグラスワンダーなどスタミナ豊富な血統
2000m前後の条件戦でしっかりとした末脚を使っている馬
3コーナーでひと桁位置取りにいる馬
サンデー系の苦手な重賞
京都大賞典組は近年不振
人気馬も来れば極端な人気薄が来ることがある難解な重賞


2020年11月8日(日曜) 5回東京2日 第58回 アルゼンチン共和国杯
《レース結果》
1 枠8桃 18 オーソリティ 牡3 54.0 C.ルメール 2:31.6
2 枠1白 2 ラストドラフト 牡4 56.0 戸崎 圭太 2:31.8 1 1/2
3 枠5黄 10 サンアップルトン 牡4 55.0 柴田 善臣 2:31.9 クビ
4 枠3赤 5 ユーキャンスマイル 牡5 58.0 岩田 康誠 2:32.0 3/4
5 枠7橙 13 タイセイトレイル 牡5 55.0 坂井 瑠星 2:32.0 クビ

《レース内容》
3番人気のオーソリティが、青葉賞から骨折による休養を挟んで重賞連勝を飾った。
手綱を取ったルメール騎手は天皇賞・秋、京王杯2歳Sから、東京で開催日3日連続の重賞制覇。
2着には6番人気のラストドラフト、1番人気ユーキャンスマイルは4着に敗れた。
GI8連戦を前に、名手が“確変状態”に突入だ。穏やかな秋空の下、
5月の青葉賞1着以来となる3歳馬オーソリティが初対戦の年長馬たちを一蹴。
初コンビながら、タンゴの熟練者のごとく息ぴったりの手綱さばきを見せたルメール騎手は、
天皇賞・秋、京王杯2歳Sから東京の開催日3日連続で重賞制覇を決めた。
「休み明けでコンディションが心配だったけど、木村厩舎がいい仕事をしてくれました」
前週、同じ勝負服((有)シルクレーシング)で臨んだ天皇賞の勝利騎手インタビューでは、
重圧から解放されて思わず涙をこぼしたが、この日は笑顔。直線半ばであっさり抜け出す
横綱相撲での快勝に「長く脚を使う馬だからちょっとずつ加速した。
坂を上がってトップスピードだったけど、ゴールまで止まらなかった。
休み明けで本当にすごい」とその持久力をたたえた。
3歳馬の勝利は、スワーヴリチャード以来3年ぶりだ。青葉賞を勝った後に骨折が判明。
日本ダービー、菊花賞を見送りながら見事に立て直してのGII連勝に、
木村調教師は「骨折箇所への不安はなかったけど、蹄(ひづめ)が弱い馬で、
2戦目(芙蓉S)もホープフルSも本当に苦労した。ダービーに出られなかったのは残念だったが、
蹄が伸びる意味ではやりやすかったかもしれません」としんみり。
「調教も本当に難しい馬。今回も判断に悩みましたが、結果的にはよかった」と
“攻め”の調教でつかんだタイトルに笑みを浮かべた。
今後は未定だが、トレーナーは「GIに使わせてほしい気持ちはあります。
皆さんの後押しがあれば」とファン投票で選ばれる有馬記念も選択肢に入れる
考えがあることを明かす。挫折を乗り越えた大器。
念願の大舞台に立つ日も、そう遠くはなさそうだ。
2019年11月3日(日曜) 5回東京2日第57回 アルゼンチン共和国杯
《レース結果》
1 枠5黄 7 ムイトオブリガード 牡5 56.0 横山 典弘 2:31.5
2 枠2黒 2 タイセイトレイル 牡4 55.0 戸崎 圭太 2:31.7 1 1/4
3 枠1白 1 アフリカンゴールド せん4 55.0 C.ルメール 2:31.7 アタマ
4 枠4青 5 ルックトゥワイス 牡6 57.0 福永 祐一 2:31.8 1/2
5 枠7橙 10 トラストケンシン 牡4 53.0 三浦 皇成 2:31.8 クビ

《レース内容》
横山典騎乗で2番人気のムイトオブリガードが優勝し、昨年2着の雪辱を果たした。
中2週でジャパンCを目指す。5番人気のタイセイトレイルが2着、
1番人気のアフリカンゴールドが3着。障害界の王者オジュウチョウサンは12着に終わった。
照明に照らされたゴール前を1頭だけ悠々と駆け抜けていった。2番人気のムイトオブリガードが、
昨年2着の雪辱を果たして重賞初V。ジャパンCへ弾みをつけた。
「思い描いた通りのレースができたね。1頭になるとフワフワするところがあるけど、
きょうはけっこう一生懸命走ってくれた」
後続が大混戦になる中で1馬身1/4突き放す完勝に、横山典騎手の表情も緩んだ。
スタートを決めて3番手を追走。オジュウチョウサンのスローの逃げでペースは上がらず、
直線での瞬発力勝負になったが、上がり3ハロン33秒8の脚を使われては、
他馬はなすすべがなかった。「我が強いところがあって、厩務員さんをてこずらせたり、
乗り手の指示に頑固だったりしたけど、(厩舎が)うまくなだめてくれていたし、
成長していましたね」と、ジョッキーは気性面の成長を評価した。
それでも「まだゲートで遊んだりしていたけどね」と笑う角田調教師。
「その辺りも含めてジョッキーが分かってくれているし、乗り方もポジショニングも完璧でした」と、
ベテランジョッキーの腕に感謝だ。
スクリーンヒーロー、その産駒ゴールドアクターなどがこのレースを勝ってGI馬に上り詰めた出世レース。
当然、次の目標はジャパンCになる。「何ともなければ行きます。休み明けでも仕上げていたけど、
この涼しくなる時期に良くなる馬。次はさらにいいと思いますよ」と、
調教師は大舞台へ自信を深めた様子だ。
 5歳の秋に本格化の気配。ムイトオブリガードの進撃は、ここから始まる。
2018年11月4日(日曜) 5回東京2日11R 第56回 アルゼンチン共和国杯
《レース結果》
1 枠5黄 6 パフォーマプロミス 牡6 56.0 C.オドノヒュー 2:33.7 32.6 454 +6 藤原英昭 3
2 枠6緑 7 ムイトオブリガード 牡4 55.0 四位洋文 2:33.8 3/4 32.5 486 +2 角田晃一 1
3 枠5黄 5 マルチマコトガラハッド せん5 51.0 石川裕紀人 2:33.9 1/2 33.0 490 +4 鮫島一歩 11
4 枠7橙 10 ウインテンダネス 牡5 56.0 松岡正海 2:34.0 1/2 33.6 504 0 杉山晴紀 4
5 枠1白 1 エンジニア 牡5 54.0 北村宏司 2:34.2 1 1/4 33.2 482 +2 牧光二 8

《レース内容》
C.オドノヒュー騎手騎乗の3番人気・パフォーマプロミス(牡6、栗東・藤原英厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:33.7(良)。2着には3/4馬身差で1番人気・ムイトオブリガード(牡4、栗東・角田厩舎)、
3着には半馬身差で11番人気・マコトガラハッド(セ5、栗東・鮫島厩舎)が続いて入線した。
ルックトゥワイスやアルバートは出負け気味。先行勢が譲り合う形で、
押し出されるようにウインテンダネスがハナに立つ。
先行集団は少し離れてヴォージュ、ノーブルマーズ、また少し離れてエンジニア、マコトガラハッド。
中団にはパフォーマプロミス、ガンコ、ムイトオブリガード、トウシンモンステラ。
後方にルックトゥワイス、アルバート、最後方にホウオウドリーム。
ウインテンダネスがスローペースに落とし、どの馬も動く様子もなくそのまま直線へ入ると、
中団、外目に位置していた末脚自慢たちの勝負に。
その中でパフォーマプロミスが一気に伸びて差し切り勝ち。
更に外から伸びたムイトオブリガード、内のマコトガラハッドもしぶとく伸びた。
勝ったパフォーマプロミスは18年日経新春杯(G2)に続いて重賞2勝目。
近親には2000年オークス(G1)を制したシルクプリマドンナや04年北海道2歳優駿(Jpn3)を制した
モエレアドミラルなどがいる。馬主は有限会社サンデーレーシング、
生産者は安平町のノーザンファーム。オドノヒュー騎手はJRA重賞初勝利。
2017年11月5日(日) 5回東京2日11R 第55回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 2 4 スワーヴリチャード 牡3 56.0 M.デムーロ 2:30.0   35.0 502 +10 庄野靖志 1
2 4 7 ソールインパクト 牡5 53.0 福永祐一 2:30.4 2 1/2 35.5 490 0 戸田博文 7
3 1 1 セダブリランテス 牡3 54.0 戸崎圭太 2:30.6 1 1/4 35.8 514 -10 手塚貴久 3
4 6 11 アルバート 牡6 58.5 A.シュタルケ 2:30.7 1/2 35.6 476 -6 堀宣行 2
5 4 8 カレンミロティック せん9 57.0 池添謙一 2:30.7 クビ 36.2 456 -4 平田修 8

《レース内容》
M.デムーロ騎手騎乗の1番人気・スワーヴリチャード(牡3、栗東・庄野厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:30.0(良)。
2着には2馬身半差で7番人気・ソールインパクト(牡5、美浦・戸田厩舎)、
3着には1馬身1/4差で3番人気・セダブリランテス(牡3、美浦・手塚厩舎)が続いて入線した。
何が何でも逃げたい馬はおらず、押し出されるようにマイネルサージュがハナに立ち、
その直後にカレンミロティック、セダブリランテス、ハッピーモーメント、ソールインパクト、
サラトガスピリット、スワーヴリチャードが先行集団を形成、そう差がなく
シホウ、アルバート、レコンダイト、トウシンモンステラ、ヒットザターゲット、
トルークマクト、プレストウィックが後方集団。少し離れてカムフィー、デニムアンドルビー。
直線を向くと、内のスワーヴリチャードが手応え良く前との差を詰めて、
余裕を持って追い出す。外からはソールインパクトも渋太く脚を伸ばし、
内からセダブリランテスも食い下がった。
アルバートは斤量差が響いたのか3着まで届く勢いはなかった。
勝ったスワーヴリチャードは半兄に14年きさらぎ賞(G3)で2着のバンドワゴンがおり、
14年当歳セレクトセールで1億6740万円で取り引きされている。
17年の日本ダービーでレイデオロと3/4馬身差の2着があり、
東京コースでは安定していて重賞4戦で2勝2着2回。
3歳馬のアルゼンチン共和国杯勝利は97年タイキエルドラド以来となる。
2016年11月6日(日) 5回東京2日11R 第54回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 6 11 シュヴァルグラン 牡4 58.0 福永祐一 2:33.4   33.7 474 +6 友道康夫 2
2 3 5 アルバート 牡5 57.0 戸崎圭太 2:33.5 1/2 33.6 474 +12 堀宣行 4
3 7 13 ヴォルシェーブ 牡5 55.0 M.デムーロ 2:33.5 アタマ 33.5 496 +4 友道康夫 3
4 1 1 モンドインテロ 牡4 56.5 C.ルメール 2:33.6 1/2 33.9 484 +4 手塚貴久 1
5 5 8 フェイムゲーム せん6 58.0 北村宏司 2:33.8 1 1/4 33.7 454 -4 宗像義忠 5

《レース内容》
福永祐一騎手騎乗の2番人気・シュヴァルグラン(牡4、栗東・友道厩舎)が優勝。
勝ちタイムは2:33.4(良)。2着には半馬身差で4番人気・アルバート(牡5、美浦・堀厩舎)、
3着にはアタマ差で3番人気・ヴォルシェーブ(牡5、栗東・友道厩舎)が続いて入線した。
1番人気に支持されたモンドインテロ(牡4、美浦・手塚厩舎)は4着に敗れた。
クリールカイザーが好スタートを切り、そのままハナへ。
シュヴァルグランも良い飛び出しを見せるが、福永騎手が手綱を絞って控える。
モンドインテロは中団のインコースを追走、アルバートは馬群の中で脚を溜める。
ヴォルシェーブは幾分後方からの競馬となった。スローペースのままレースは進み、
一団のまま直線へ。 クリールカイザーが内で粘るところ、空いたスペースから
モンドインテロが抜け出すが、外からシュヴァルグラン、ヴォルシェーブと
同じ勝負服の2頭が追い込んでくる。残り200mでシュヴァルグランが前を交わして先頭、
外からヴォルシェーブが迫るが、間からアルバートも突っ込んでくる。
しかし、先に抜けだしたシュヴァルグランは最後まで伸び続けて先頭でゴールを駆け抜けた。
勝ったシュヴァルグランはこれで今年3月の阪神大賞典に続いての重賞2勝目。
天皇賞(春)でも3着に入っており、今回は地力の違いを見せつけた格好だ。
半姉にヴィクトリアマイル連覇のヴィルシーナがおり、半妹のヴィブロスは今年の秋華賞を制した。
産駒は全て佐々木主浩オーナーが所有しており、姉、妹に続いてのG1勝利に大きな期待がかかる
2015年11月8日(日) 5回東京2日11R 第53回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 7 15 ゴールドアクター 牡4 56.0 吉田隼人 2:34.0   34.1 490 +2 中川公成 1
2 7 14 メイショウカドマツ 牡6 55.0 蛯名正義 2:34.0 アタマ 34.2 538 +14 藤岡健一 4
3 8 18 レーヴミストラル 牡3 55.0 川田将雅 2:34.4 2 1/2 33.8 488 +8 松田博資 3
4 5 9 サトノノブレス 牡5 58.0 和田竜二 2:34.6 1 1/2 34.4 514 -6 池江泰寿 7
5 1 1 スーパームーン 牡6 55.0 内田博幸 2:34.7 3/4 34.7 514 -2 藤沢和雄 8

《レース内容》
田隼人騎手騎乗の1番人気・ゴールドアクター(牡4、美浦・中川厩舎)が優勝。勝ちタイムは2:34.0(重)。
2着にはアタマ差で4番人気・メイショウカドマツ(牡6、栗東・藤岡健厩舎)、
3着には2馬身半差で3番人気・レーヴミストラル(牡3、栗東・松田博厩舎)が続いて入線した。
フラガラッハがゲートで立ち上がって出遅れ。スタンド前の先行争いを制して
最初に1コーナーを回ったのはスズカデヴィアス。メイショウカドマツが2番手に付け、
人気のゴールドアクターもスーパームーン、マイネルフロストとともに好位の一角を陣取る。
以下、サトノノブレス、プランスペスカ、ニューダイナスティ、プロモントーリオと続き、
レーヴミストラルは中団やや後ろから終いにかける構え。
ゆったりとした流れでレースは進み、3コーナーでペースが上がるとグッと馬群が凝縮。
メイショウカドマツがスズカデヴィアスを交わして先頭に立つと、一気に押し切りの態勢を作るが、
外からゴールドアクターがジリジリと差を詰め、直線半ばからは一進一退の攻防。
粘るメイショウカドマツをゴール寸前で捕らえたゴールドアクターが悲願の重賞初制覇を達成した。
勝ったゴールドアクターは昨年の菊花賞3着馬で、このレース史上初となる父子制覇を達成。
菊花賞のあと長い休養に入ったが、1000万、準オープンを力の違いで快勝。
その勢いで一気に重賞ウイナーの仲間入りを果たした。
また、管理する中川公成調教師も開業10年目で嬉しい重賞初制覇となった。
2014年11月9日(日) 5回東京2日11R 第52回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 2 3 フェイムゲーム 牡4 57.0 北村宏司 2:30.5   34.0 458 +2 宗像義忠 2
2 5 9 クリールカイザー 牡5 56.0 吉田豊 2:30.9 2 1/2 35.1 486 0 相沢郁 4
3 6 11 スーパームーン 牡5 55.0 内田博幸 2:31.0 3/4 34.7 510 +4 藤沢和雄 3
4 7 14 アドマイヤケルソ 牡6 52.0 柴田善臣 2:31.0 ハナ 34.3 484 0 橋田満 9
5 8 17 ラブリーデイ 牡4 57.0 R.ムーア 2:31.3 1 3/4 35.4 482 +2 池江泰寿 6

《レース内容》デスペラードが大逃げをうつ展開の中、序盤は後方を追走したフェイムゲーム。
もともとスタートは悪くないのですが、二の脚は速くないので
3コーナー過ぎから馬群が凝縮すると、満を持してスルスルとポジションを押し上げる。
直線では外に切り返すロスもあったが、先に抜け出したクリールカイザーを目掛けて一気のスパート。
ライバルを交わすと、力の違いをみせつけるように突き放してみせた。
勝負どころで行く場所がなく、目標があった方がいいタイプ。
前の馬を目標にしながら、いい脚をつかいました。
気持ちを前に向けることが難しい馬ですが、
ここまでの実績とは裏腹に、実戦、調教を含め、あらゆる馬具を試すなど、
潜在能力を引き出すために試行錯誤を続けてきた苦労が報われる勝利でした。
新潟内回り(オールカマー)では不発だったフェイムゲームが
ダイヤモンドS勝ちの東京で力を発揮した。
今後も東京の長距離では常に圏内だろう。
クリールカイザーがブリンカー再着用で先行策から粘った。
スローでもなかったので、集中すればこのぐらいは走るということだろう。
3着スーパームーンはブライアンズタイム×サドラーズウェルズ。
スローではない2500Mは最適。今後もスタミナ勝負の距離と流れなら
 番人気ホッコーブレーヴは14着。外枠で壁を作れず距離損もあったとはいえ、
ここまで負けたら言い訳にもならない。春ほどの状態ではなかったか。
2013年11月3日(日) 5回東京2日11R 第51回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 6 12 アスカクリチャン 牡6 56.0 戸崎圭太 2:30.9   34.7 496 +2 須貝尚介 7
2 8 16 アドマイヤラクティ 牡5 57.5 I.メンディザバル 2:31.1 1 1/2 34.8 482 -6 梅田智之 4
3 2 3 ルルーシュ 牡5 57.5 北村宏司 2:31.1 クビ 35.2 504 -2 藤沢和雄 3
4 7 13 コスモロビン 牡5 56.0 柴田大知 2:31.3 1 1/4 34.8 534 -8 清水英克 10
5 8 18 ホッコーブレーヴ 牡5 54.0 三浦皇成 2:31.4 クビ 34.8 484 0 松永康利 6

《レース内容》
アスカクリチャンが勝ったのには正直、びっくり。後付けになるけど
夏の函館記念3着→札幌記念2着で距離を2000mを克服。
そこで差のない競馬だったアンコイルド函館記念2着→札幌記念3着が
天皇賞・秋で4着に好走したことを考えればってことかな。
それにしても今年すでに8戦目。元気な馬です。
戸崎圭騎手は長い距離で馬をなだめて乗るのが本当に上手だなと感じました。
能力が抜けていたわけでもなければ、距離も決していいわけではありません。
経験を積んで強くなったのは間違いない、レース内容は完璧でした。
56キロのハンデも軽くはない。それに肌母父がダイナレターというのも・
もう誉めるしかありませんね。
57.5キロを背負った3頭はムスカテールが8着に脱落し、
アドマイヤラクティ、ルルーシュの2頭は2.3着に踏ん張った。
アドマイヤラクティは勝てはしませんでしたけど東京巧者。
誉めるのが難しいタイプですが、勢いに乗っているハーツクライ産駒で
距離適正もある。高速決着だとひと息ですが、今回はスタミナが生きました。
ルルーシュは仕掛けがワンテンポ早かったけど、斤量を背負っていただけに
仕方がない。東京で初めて連対を外したが、クビ差の3着なら悪くない。
能力は出し切っています、ルルーシュに先着した馬を誉めるべきでしょう。
それにしてもムスカテールはだらしがなかった。
リスポリの騎乗でメリハリがなかったというか、なし崩しに脚を使ってしまった。
長丁場の流れはヨーロッパとは全然違うから、仕方のない面もありますが。
メイショウナルトは全然ダメでした。
この後ジャパンCに参戦しても面白そうな馬はいなかった。
どの馬もハンデ戦って感じで、G1戦線に乗るには注文の多いメンバーです。
2012年11月4日(日) 5回東京2日11R 第50回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 4 ルルーシュ 牡4 56.0 横山典弘 2:29.9   34.5 502 -16 藤沢和雄 2
2 7 ムスカテール 牡4 55.0 内田博幸 2:30.1 1 1/2 34.2 482 -4 友道康夫 3
3 3 マイネルマーク 牡4 52.0 丹内祐次 2:30.5 2 1/2 34.4 458 -2 国枝栄 6
4 1 ビートブラック 牡5 59.0 石橋脩 2:30.6 クビ 34.8 512 -4 中村均 7
5 11 オーシャンブルー 牡4 55.0 三浦皇成 2:30.7 3/4 34.2 436 -4 池江泰寿 5

《レース内容》
菊花賞馬に天皇賞馬も参戦してきたが、昔の名前が幅を利かすようだと
まさにG1の谷間らしく収穫なしとなるところだった。
伸び盛りの4歳馬が1〜3着を独占しました。
世代交代を告げる中身のあるレースだったと言えるでしょう。
中でもG1級の評価をしていいのが勝ったルルーシュ。
これまで重賞未勝利ゆえ、56キロ止まりで済んだハンデは確かに有利。
それでも残り400mからのロングスパートを押し切って1馬身半差は本当に強い内容だ。
ここまで完勝だと4着止まりだった前走のオールカマーは何だったんでしょうか。
今回の馬体重がマイナス16キロの502キロ。前回は太かったのかも知れません。
これまでも好走時は500キロ台だし、今回は絞れたとみていい。
それに前回は道悪も響いたのだろう。
今回はレコードに0秒1差の決着、良馬場で能力が引き出された面は大きいですね。
12ハロンに換算しても2分24秒台を楽にマークしたことになるので
出世レースにふさわしい勝ち馬といえるでしょう。
久々に藤沢厩舎にエース格と呼べる逸材が出てきました。
器が大きいだけではなくレース運びが上手な点も大きな武器になりそうだ。
すんなりと流れに乗れるクチなので2000でも十分にこなせるでしょう。
2着のムスカテールも目下の充実ぶりが目立っている4歳馬だ。
前走オクトーバーS快勝の東京でハンデ55キロを生かした好走だった。
置かれることなく追走して、きっちりしまいの脚を伸ばしました。
ルルーシュにこそ完敗でしたが、十分にオープンで通用するレベルと判断できます。
全体的に4歳馬はハンデに恵まれた印象だが、その筆頭が3着マイネルマークだ。
59キロの天皇賞馬ビートブラックに先着できたのは52キロの恩恵に他ならない。
5歳以上のベテラン勢はいいところがありませんでした。
オウケンブルースリはいいデキに映りましたが・・・。往年の力はもう望めないかも。
故障したギュスターヴクライは残念だったが、4歳馬の充実ばかりが目立ったレースでした。
2011年10月30日(日) 4回東京9日  11R 第49回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 11 トレイルブレイザー 牡4 55.0 安藤勝己 2:31.5   35.5 490 +4 池江泰寿 3
2 12 オウケンブルースリ 牡6 58.5 田辺裕信 2:31.7 1 1/4 35.1 488 0 音無秀孝 1
3 7 カワキタコマンド 牡4 55.0 柴田善臣 2:32.2 3 36.3 480 +8 小桧山悟 8
4 6 カリバーン 牡4 56.0 蛯名正義 2:32.5 1 3/4 36.3 498 +14 鹿戸雄一 4
5 18 ビートブラック 牡4 57.0 松岡正海 2:32.5 ハナ 36.1 508 +2 中村均 2

《レース回顧》

長丁場らしい淡々とした流れになったが
結果的には力を持った馬がしっかり上位に来た。

トレイルブレイザーは先行して理想的に運べていました。
実質オープン馬と言って良い実績がありながら1600万の身だったことが
ハンデ55キロでとどまった要因、この斤量も勝因の一つに挙げられる。が
ブルースリとは3.5キロの斤量差があったにせよ
同じくハンデ戦だった目黒記念より1キロ増
同世代牡馬オープン勝ちのある4着カリバーンと1キロ差なら
ハンデに恵まれた印象も少ない。

近年は長丁場向きの4歳馬が飛躍するレースになっていますけども
今年も4歳馬が勝利、例年より決着時計はやや遅かったですが
春はもう一歩足りませんでしたが、今後の展望が開けた勝利と思います。

2着オウケンブルースリは流れ、位置取り、ハンデ差を考えれば
復調といえる中身でした。叩き良化型でもあるし
今後に向けていいムードになってきた印象がする。

ほかでは地味ながら力をつけているカワキタコマンドにカリバーン
ビートブラックと55〜57キロの4歳馬が上位にきました。
これらも注目できる存在です。



2010年11月7日(日) 5回東京2日   11R 第48回 アルゼンチン共和国杯(GII)
《レース結果》
1 2 トーセンジョーダン 牡4 57.0 三浦皇成 2:30.0   35.2 480 +2 池江泰寿 1
2 9 ジャミール 牡4 56.0 大庭和弥 2:30.3 1 3/4 35.4 452 +8 松元茂樹 2
3 7 コスモヘレノス 牡3 51.0 中谷雄太 2:30.3 クビ 35.7 514 +10 菊川正達 9
4 1 スリーオリオン 牡5 55.0 内田博幸 2:30.6 1 3/4 36.2 456 -4 村山明 3
5 5 エアジパング せん7 56.0 柴山雄一 2:31.0 2 1/2 35.8 444 0 藤原英昭 13

《レース内容》

アルゼンチン共和国杯(GII)は、将来性あふれる
スター候補の誕生を実感する一戦となった。
いや、「帰ってきた」といったほうがいいだろうか。
勝ったのは、2年前の2歳秋に3連勝を飾り、3歳春には共同通信杯で2着、
クラシック候補にも名前の挙がった素質馬トーセンジョーダンである。

直線、緩みのないペースで逃げたドリームフライトを交わしながら
後続各馬が一斉にスパートをかける。
中でも力強かったのが1番人気トーセンジョーダンの脚色だ。
中団の外からグイグイと伸び、内を追い込んだジャミールと
軽ハンデを利してしぶとく食い下がるコスモヘレノスの2着争いを突き放していく。
最後は1馬身4分の3差、コースレコードに0秒2差と迫る
2分30秒0の好タイムもマークして堂々とゴールを駆け抜けた。

裂蹄のため二度の長期休養を余儀なくされたトーセンジョーダンだが、
今季は順調に使われ、1600万下の漁火S、オープン特別のアイルランドT、
そしてこのレースと3連勝、一気に重賞ウィナーへと駆け上がってきた。
いったんは遠ざかったGI の頂へ、ふたたび自らの力で近づいてきたといえる。
まさに、帰ってきたスター候補である。