データーチェック | |||
1番人気は「4.3.0.2」 |
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内枠がやや有利 | |||
JCで後ろから行ってメンバー中5位以内の上がりを使った馬 |
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天皇賞(秋)からの直行組か穴で前走1着馬 | |||
前走大敗馬の期待値と的中率が高いレース |
2020年12月27日(日曜) 5回中山8日第65回有馬記念 | |
《レース結果》 1 枠5黄 9 クロノジェネシス 牝4 55.0 北村 友一 2:35.0 2 枠7橙 14 サラキア 牝5 55.0 松山 弘平 2:35.0 クビ 3 枠7橙 13 フィエールマン 牡5 57.0 C.ルメール 2:35.1 クビ 4 枠4青 7 ラッキーライラック 牝5 55.0 福永 祐一 2:35.5 2 1/2 5 枠3赤 5 ワールドプレミア 牡4 57.0 武 豊 2:35.6 1/2 《レース内容》1番人気のクロノジェネシスが、宝塚記念に続くグランプリ連勝を飾った。 鞍上の北村友一騎手はこのレース初参戦でV。クビ差の2着に引退レースだった 11番人気のサラキアが入り、史上初の牝馬ワンツーとなった。 3着は2番人気フィエールマン。2着馬と同じくラストランのラッキーライラックは4着だった。 史上最多21万4742票の期待に、堂々と応えてみせた。ファン投票1位、 本番も1番人気のクロノジェネシスが、初の中山コースを攻略。宝塚記念との 同一年グランプリ連覇を達成した。牝馬では昨年のリスグラシューに次ぐ 2頭目の快挙。会心のレースに、有馬初参戦の北村友騎手が左手の拳を小さく握った。 「位置取りなどは深く考えず、馬のリズムを重視して競馬したつもり。いつものクロノらしく、 いつもの自分らしく競馬ができた。20万人以上のファンの期待を背負っていましたし、勝ててよかった」 デビューから13戦、全てでコンビを組んできた人馬の絆が、その手綱さばきから伝わってきた。 ゲート内で少し頭を上下させたパートナーを、ポンポンポンと軽くお尻をたたいて落ち着かせる。 課題のスタートを五分に切り、序盤は“密”な馬群の後ろで、 ソーシャルディスタンスを保ちつつ中団で折り合った。 向こう正面の残り1000メートルから、馬群の外に持ち出して進出。4コーナーを抜群の手応えで回り、 先に抜け出したフィエールマンを残り50メートルでかわすと「外から何かが来ているのは感じた。 でも差されるとは全く思わなかった」とゴール前、サラキアの急襲もクビ差封じた。 この日のクロノはプラス10キロで、迫力満点の体つき。馬体重の2桁増は4度あり、 GI3勝を含めて全勝だ。進化を続ける管理馬に、斉藤崇調教師は「雰囲気はすごく良かった。 体の成長よりも精神的な成長が大きいですね。装鞍所、パドックとおとなしく、 そこがスムーズだったのが大きい」と目を細める。続けて「来年はもっと大きいレースに行きたい。 いろんな夢を見させてもらえれば」。オーナーサイドからは、今後の大目標として、 秋の凱旋門賞などのレースも候補に挙がっている。夢は広がるばかりだ。 アーモンドアイがターフを去り、来年、クロノジェネシスは日本競馬をリードする立場となる。 無論、北村友騎手もそれは承知している。 「未対戦の3冠馬2頭がいますが、負けたくないし、 そこに譲らないよう、引っ張っていくような存在でいてほしい」 コロナ禍に振り回された2020年。最後も大歓声こそなかったが、激戦を制した主役に 3516人の入場者からは惜しみない拍手が送られた。 明るい未来が待っている。クロノジェネシス&北村友一が新たな歴史をつくっていく。 |
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2019年12月22日(日曜) 5回中山8日 第64回 有馬記念 | |
《レース結果》 1 枠3赤 6 リスグラシュー 牝5 55.0 D.レーン 2:30.5 2 枠5黄 10 サートゥルナーリア 牡3 55.0 C.スミヨン 2:31.3 5 3 枠4青 7 ワールドプレミア 牡3 55.0 武 豊 2:31.4 クビ 4 枠3赤 5 フィエールマン 牡4 57.0 池添 謙一 2:31.6 1 1/2 5 枠6緑 11 キセキ 牡5 57.0 R.ムーア 2:31.6 クビ 《レース内容》 2番人気でダミアン・レーン騎乗のリスグラシューが直線で豪快に伸び、 GI3連勝で引退の花道を飾った。矢作芳人調教師は有馬記念初出走でV。 牝馬での春秋グランプリ制覇は史上初で、年度代表馬を当確とした。 1番人気アーモンドアイは自己ワーストの9着に沈んだ。 日本最強馬、いや世界最強馬が、暮れの中山で誕生した。現役最終戦のリスグラシューが、 次元の違う末脚でGI馬11頭の有馬記念史上最強メンバーをなで切り。 GI6勝牝馬アーモンドアイと、最初で最後の直接対決で2着に5馬身差をつける衝撃V。 レーン騎手はゴール直前からガッツポーズを繰り出した。 「宝塚記念からコックスプレートの間に成長を感じましたが、さらに成長していました。 今まで騎乗した中で一番の馬ですし、世界一になれたかもと感じました」 道中は中団のラチ沿いで経済コースを追走。最後の4コーナーで動いたサートゥルナーリアの 後ろを追うように、馬群の外へ進路を取った。「手応えが良すぎたので、 外に出して馬の能力に任せた」好判断。上がり最速の3ハロン34秒7の末脚で、 内で伸びを欠くアーモンドアイなどを丸のみ。牝馬史上初の春秋グランプリ制覇を成し遂げた。 今年、初めてJRAの短期免許を取得した鞍上は、春に規定の期間が終了していた。 しかし宝塚記念、コックスプレート国内で馬券発売を行ったオーストラリアGI) をリスグラシューとのコンビで制したことで基準をクリア。有馬記念当日の1日限定で、 免許交付が認められた。可能性を探り、騎乗を実現させた矢作調教師の執念に最高の形で応えた。 「アーモンドアイを倒してこそ本当の日本一といえる、と思っていました」という トレーナーの勝負仕上げも生きた。1週前に速い時計を出して当週はサラッと…いうパターンを崩し、 11日に坂路4ハロン51秒6、18日に同51秒3と続けて好時計。 「最後の競馬で悔いを残したくないと思い、併せ馬にしました」という細やかな工夫が 結実し「さらに進化していると感じた。自分の目が正しかったことがうれしかった」と目を細めた。 今年のGIを3勝した馬はただ1頭。念願の年度代表馬に当確ランプがともった。 「一生に一度は年度代表馬に選ばれたいと思っていましたし、チャンスは大きくなったかなと思います」。 この後は福島・ノーザンファーム天栄に移動。来年1月19日に京都競馬場で 引退式が行われる予定だ。厩舎開業15年目で初めて挑んだ有馬記念を制した 矢作調教師は「ありがとうという言葉しかありません。史上まれに見る名馬です」と目を潤ませた。 GI3連勝、アーモンドアイ撃破という強烈なインパクトを残して、怪物牝馬がターフに別れを告げた。 |
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2018年12月23日(日曜) 5回中山8日第63回 有馬記念 | |
《レース結果》 1 枠4青 8 ブラストワンピース 牡3 55.0 池添 謙一 2:32.2 2 枠6緑 12 レイデオロ 牡4 57.0 C.ルメール 2:32.2 クビ 3 枠8桃 15 シュヴァルグラン 牡6 57.0 H.ボウマン2:32.4 1 1/4 4 枠6緑 11 ミッキーロケット 牡5 57.0 O.マーフィー 2:32.7 1 1/2 5 枠7橙 14 キセキ 牡4 57.0 川田 将雅 2:32.8 3/4 《レース内容》 池添謙一騎手騎乗の3番人気・ブラストワンピース(牡3、美浦・大竹厩舎)が優勝。 勝ちタイムは2:32.2(稍重)。2着にはクビ差で1番人気・レイデオロ(牡4、美浦・藤沢和厩舎)、 3着には1馬身1/4差で9番人気・シュヴァルグラン(牡6、栗東・友道厩舎)が続いて入線した。 注目の先手争いは最内のオジュウチョウサンを制してキセキがハナを主張して最初のスタンド前へ。 向こう正面へ入るとキセキが徐々に後続を引き離して馬群は縦長に。 オジュウチョウサンは3番手、ブラストワンピースは中団、その後ろにサトノダイヤモンド、 レイデオロ、マカヒキが続く。3〜4馬身のリードを保ってキセキが先頭で直線勝負へ。 キセキが懸命に粘り込みをはかり、ミッキーロケット、オジュウチョウサンも踏ん張るが、 残り50mでブラストワンピースがキセキを捕らえて先頭。更にレイデオロも迫ってくるが、 クビ差振り切ってゴール。平成最後のグランプリを制した。 勝ったブラストワンピースは、重賞3勝目で、悲願のG1初制覇。ダービーが2番人気5着、 菊花賞は1番人気に支持されながら4着と、クラシックではともに惜敗で涙を飲んだが、 マイルCSでステルヴィオ、ジャパンCでアーモンドアイ、チャンピオンズCでルヴァンスレーヴと 3歳馬が次々と古馬を撃破する流れに乗り、メンバー唯一の3歳馬がこの大一番でも古馬を制圧。 池添謙一騎手は4度目のグランプリ制覇、管理する大竹正博調教師は嬉しいG1初制覇となった。 |
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2017年12月24日(日曜) 5回中山8日11R 第62回 有馬記念GT | |
《レース結果》 1 枠1白 2 キタサンブラック 牡5 57.0 武豊 2:33.6 35.2 540 -2 清水久詞 1 2 枠2黒 3 クイーンズリング 牝5 55.0 C.ルメール 2:33.8 1 1/2 35.1 474 0 吉村圭司 8 3 枠5黄 10 シュヴァルグラン 牡5 57.0 H.ボウマン 2:33.8 ハナ 34.8 474 +4 友道康夫 3 4 枠7橙 14 スワーヴリチャード 牡3 55.0 M.デムーロ 2:33.8 クビ 34.5 510 +8 庄野靖志 2 5 枠6緑 11 ルージュバック 牝5 55.0 北村宏司 2:34.0 1 1/4 34.3 460 +6 大竹正博 10 《レース内容》 武豊騎手騎乗の1番人気・キタサンブラック(牡5、栗東・清水久厩舎)が優勝。 勝ちタイムは2:33.6(良)。2着には1馬身半差で8番人気・クイーンズリング(牝5、栗東・吉村厩舎)、 3着にはハナ差で3番人気・シュヴァルグラン(牡5、栗東・友道厩舎)が続いて入線した。 ゲートが開いてシャケトラが行く構えを見せるが、それを制してキタサンブラックが敢然とハナへ。 シャケトラは2番手に控え、ヤマカツエース、クイーンズリングも好位のポジション。 シュヴァルグランは中団の外め、サトノクラウン、スワーヴリチャードが虎視眈々とそれをマークする。 ゆったりとした流れで馬群はほぼ一団。直線に入り、コースロスなく回ったキタサンブラックに 後続勢が差を詰めようとするが、巧みなペースで逃げた武豊&キタサンブラックの脚色は全く衰えない。 クイーンズリング、シュヴァルグラン、スワーヴリチャードの激しい2着争いを尻目に キタサンブラックがゆうゆうとゴールへ入った。 勝ったキタサンブラックは、これがラストランでG1・7勝目。前2年は3着、2着と惜敗し、 どうしても欲しかったタイトルをラストランでゲット。 スタートから1度も他の馬に前を譲らない堂々とした逃げで有終の美を飾った。 また、この勝利で獲得賞金額がテイエムオペラオーを抜いて歴代トップとなった。 |
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2016年12月25日(日) 5回中山9日10R 第61回 有馬記念(GI) | |
レース結果》 11 サトノダイヤモンド 牡3 55.0 C.ルメール 2:32.6 35.5 502 +4 池江泰寿 1 2 1 1 キタサンブラック 牡4 57.0 武豊 2:32.6 クビ 35.8 536 0 清水久詞 2 3 1 2 ゴールドアクター 牡5 57.0 吉田隼人 2:32.7 1/2 35.7 498 -6 中川公成 3 4 2 4 ヤマカツエース 牡4 57.0 池添謙一 2:32.9 1 1/4 35.1 508 +4 池添兼雄 8 5 4 8 ミッキークイーン 牝4 55.0 浜中俊 2:33.0 クビ 35.8 434 -8 池江泰寿 7 《レース内容》 C.ルメール騎手騎乗の1番人気・サトノダイヤモンド(牡3、栗東・池江寿厩舎)が優勝。 勝ちタイムは2:32.6(良)。2着にはクビ差で2番人気・キタサンブラック(牡4、栗東・清水久厩舎)、 3着には半馬身差で3番人気・ゴールドアクター(牡5、美浦・中川厩舎)が続いて入線した。 マルターズアポジーが逃げる。2番手のキタサンブラックを4〜5馬身ほど離しての単独先頭。 3番手にゴールドアクター、その後ろにアドマイヤデウス。外にマリアライト、ミッキークイーンと続き、 中団にサトノダイヤモンド。サウンズオブアースは中団やや後方で、 シュヴァルグランと並んでの追走。1000m通過が1分1秒0と平均ペースで流れる。 2コーナーでサトノダイヤモンドが動き、キタサンブラックの後ろ早め3番手に付ける。 サトノノブレスが3コーナーでマクリ気味に進出、 ペースが速くなる。マルターズアポジーのリードがなくなって、 キタサンブラックが4角で先頭に並びかけて最後の直線へ。 直線に向いて、キタサンブラックとゴールドアクターが並んで叩き合う。 残り200mでキタサンが1馬身ほどのリードをとるが、外から伸びてきたのがサトノダイヤモンド。 1完歩ずつ差を詰めて、最後は2頭並んでゴールイン。 際どい体勢となったがサトノダイヤモンドが捕らえたところがゴール板だった。 勝ったサトノダイヤモンドは皐月賞で3着、日本ダービーでハナ差の2着と 春クラシックでは惜敗が続いた。負けられない秋、神戸新聞杯1着をステップにして 挑んだ菊花賞を2馬身半差で勝利し、悲願のG1タイトルを手に入れた。 今回は古馬との初対戦だったが、並み居る強豪を相手に見事な勝利を収めた。 菊花賞馬が同年の有馬記念を制するのは12年ゴールドシップ以来、4年ぶり8頭目となった。 |
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2015年12月27日(日) 5回中山8日10R 第60回 有馬記念(GI) | |
《レース結果》 1 4 7 ゴールドアクター 牡4 57.0 吉田隼人 2:33.0 34.8 494 +4 中川公成 8 2 5 9 サウンズオブアース 牡4 57.0 M.デムーロ 2:33.0 クビ 34.7 502 0 藤岡健一 5 3 6 11 キタサンブラック 牡3 55.0 横山典弘 2:33.1 3/4 35.1 526 -4 清水久詞 4 4 8 16 マリアライト 牝4 55.0 蛯名正義 2:33.1 アタマ 35.0 434 +4 久保田貴士 12 5 2 4 ラブリーデイ 牡5 57.0 川田将雅 2:33.2 1/2 34.7 488 +2 池江泰寿 2 《レース内容》レースは菊花賞馬キタサンブラックがじわっとハナに立つと、 3番人気リアファルが続き、3歳馬2頭が引っ張る展開。 1番人気ゴールドシップはいつも通り最後方からとなり、2番人気ラブリーデイは好位の位置取り。 1000m通過が1.02.4とゆったり流れると、向こう正面でゴールドシップが動いて 3コーナーからペースアップし、後半1000mが58.9と速い流れでの追い比べとなりました。 勝ったゴールドアクターは、一番良いスタートを決めてハナを窺うも、他に行く馬がいるとスッと控えて3番手を追走。 道中もしっかり折り合い、ペースが上がった3・4コーナーも手応え十分で、直線でしっかり伸びて抜け出し勝利。 展開が向いたのも大きいですが、前は交わして後ろからは差されないしぶとい持ち味を発揮しました。 やや折り合いを欠く馬が多い中でもしっかり落ち着いていましたし、一番上手い競馬が出来たのではないでしょうか。 これで今年に入って休養明けから4連勝で一気にGTまで上り詰めました。 同じスクリーンヒーロー産駒のモーリスも今年に入って休み明けから無傷の6連勝ですし、 ロベルト系らしく勢いに乗ると止まらない感じ。 菊花賞で3着と好走していますけど、あまり3000m以上の長距離戦と言う タイプではないと思いますし、来年は宝塚記念や秋の東京のGTで期待したいところです。 2着のサウンズオブアースは、序盤やや掛かってしまうも、好位で何とか折り合いを付けると、 直線で馬群を縫って鋭く伸びて来ました。 デムーロJでスタートが不安でしたが、上手く出て理想のポジションを取れましたし、 序盤がもう少し落ち着いていればと言ったところです。 メンバー中唯一の重賞未勝利馬で、実に5度目の重賞2着。 こちらは3000m以上でもドンと来いと言うタイプですし、 気性面の成長した来年の天皇賞春で期待できそう。 ただ、勝ち切るとなるとズブさもあってなかなか難しそうで、 むしろ2000m前後でハナへ行けた時に勝ち切ってくれそうな感じ。 3着のキタサンブラックは、スタート決めてじわっとハナに立つと、 ペースを落として落ち着いてゆったりと逃げ、直線もしぶとく粘りました。 道中で折り合いに苦労する馬が多く、有力馬の仕掛けが全体的に遅くなり、 直線を向くまでハナを守り通せたのが大きかったです。 1番人気に支持されたゴールドシップは、スタートは出たものの行き脚付かず 最後方からとなると、向こう正面で一気に仕掛けて先団に取り付くも、 直線で伸び切れませんでした。 ゴールドシップらしい競馬は見せましたけど、このペースで勝ちに行くならもっと早く仕掛けないとダメでしたね。 最後までターフを沸かせてくれた個性派なので引退するのは寂しいですけど、 種牡馬となって同じようにターフを沸かせる馬を出して欲しいです。 2番人気のラブリーデイは、道中やや引っ張り気味で折り合いに苦労し、直線で伸び切れませんでした。 位置取りは悪くなかったのですが、競馬は難しくなりました。 |
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2014年12月28日(日) 4回中山8日10R 第59回 有馬記念(GI) | |
《レース結果》 1 2 4 ジェンティルドンナ 牝5 55.0 戸崎圭太 2:35.3 34.1 470 -2 石坂正 4 2 3 6 トゥザワールド 牡3 55.0 W.ビュイック 2:35.4 3/4 33.8 524 +4 池江泰寿 9 3 7 14 ゴールドシップ 牡5 57.0 岩田康誠 2:35.4 ハナ 33.9 510 前計不 須貝尚介 1 4 8 15 ジャスタウェイ 牡5 57.0 福永祐一 2:35.5 クビ 33.4 504 +6 須貝尚介 3 5 7 13 エピファネイア 牡4 57.0 川田将雅 2:35.5 ハナ 34.6 494 +2 角居勝彦 2 《レース内容》5歳牝馬ジェンティルドンナが、引退レースとなった有馬記念で 7つ目のGIを制し、歴史的なチャンピオン牝馬のまま競走生活を終えた。 牝馬限定の桜花賞、オークス、秋華賞だけでなく、世界でもトップランクの牡馬オルフェーヴル、 ジャスタウェイ、シリュスデゼーグル…などを倒し、JC2回、ドバイ・シーマクラシック、有馬記念を含めて7冠制覇。 すごい記録である。全19戦の獲得総賞金は17億円を超え、テイエムオペラオーに次ぐ史上2位となった。 1番人気で4着に沈んだジャパンCのあと、このまま引退となっては物足りなさが残る。 12月の中山が走りやすいコンディションであること。 馬場改修後の中山の芝は傷んでいなかった。 レースは、まるでジェンティルドンナの勝負強さと無上の切れがすべて生きるような静かな流れに、 戸崎騎手は、もっとエピファネイアとの間隔を詰めてもいいのに、 あえて動かず、さらにジェンティルドンナに合う状況を作った。 ジェンティルドンナの有馬記念は、道中13秒台のラップが3回も生じ、 バランスは、前半1200m1分16秒4-(6秒6)-後半1200m1分12秒3。 前半が4秒以上も遅い超スローとなり、勝ち時計は2分35秒3である。 有馬記念の中山の2500mほど不思議なレースはない。どんな流れだってありえる。 有馬記念レコードは2004年、タップダンスシチーの逃げをゼンノロブロイが交わした2分29秒5。 エース級が勢ぞろいし、同じ良馬場で、年によって5秒も6秒も勝ちタイムが変わるのは、 中山2500mのグランプリだけである。有馬記念は、別次元なのである。 1番人気で3着にとどまったゴールドシップは、数々のビッグレースを勝つようになって以降、 上がり3ハロン33秒9は自身の最高記録である。もっと早くスパートして先頭に立ってしまえば、 そうなれば負けないのがゴールドシップだろうが、残念、岩田騎手はまだ2度目の騎乗だった。 2番人気のエピファネイアは、独走したジャパンCより道中の追走はずっとスムーズで、 3コーナーあたりでは「どうぞ勝ってください」の状況だった。バテたわけではない。 もっと力の競馬にすれば良かったのだろう。結果は、楽すぎたかもしれない。 この馬もゴールドシップと同じで、ゴール寸前に坂のある阪神や中山では、 上がり34秒台中盤は精いっぱいの記録である。しかし、川田騎手はテン乗りだった。 一方、ジャスタウェイは外枠もあって最初から流れに乗れず、外々を回らされる形だった。 直線外から一気に伸びたが上がり33秒4はNO.1、ジャスタウェイはここが引退レースである。 勝って最後を飾りたい。しかし、種牡馬入りの決まっているチャンピオンを大事に乗るのは当たり前のことで、 しいていえば、福永騎手は優しすぎたかもしれない。 ジェンティルドンナの戸崎騎手を、エピファネイアを追いかけない好騎乗と称えたが、それは結果論で、 超スローを分かっていた戸崎騎手も、それでもジェンティルドンナにあまり負担はかけられないから、 大事に、大事に乗っていたという見方だって否定できない。 1000万特別より「1秒5」も遅いレースであり、それがたまたま大正解だったのかもしれない。 若い3歳馬にとっては、ビッグネームと対戦できる有馬記念は飛躍のチャンス。 トゥザワールドは、母トゥザヴィクトリーや、全兄トゥザグローリーが快走したのが有馬記念という適性もあったが、 これまでとは一変のゴール前の伸びだった。来季の展望は開けた。流れや、距離はともかく、 ゴールドシップ、ジャスタウェイ、エピファネイアに見事に先着したのである。 4歳ラストインパクトも同じ。道中もまれて苦しい形になったが、最後の直線は目をひく伸び脚だった。 |
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2013年12月22日(日) 5回中山8日10R 第58回 有馬記念(GI) | |
《レース結果》 1 3 6 オルフェーヴル 牡5 57.0 池添謙一 2:32.3 36.0 466 前計不 池江泰寿 1 2 2 4 ウインバリアシオン 牡5 57.0 岩田康誠 2:33.6 8 37.3 534 -4 松永昌博 4 3 7 14 ゴールドシップ 牡4 57.0 R.ムーア 2:33.8 1 1/2 37.8 498 -2 須貝尚介 2 4 6 11 ラブイズブーシェ 牡4 57.0 武豊 2:34.2 2 1/2 37.6 456 +6 村山明 12 5 4 7 タマモベストプレイ 牡3 55.0 和田竜二 2:34.3 クビ 38.3 496 -6 南井克巳 16 《レース内容》 ファン投票で10位以内にランクされたのはオルフェーヴルとゴールドシップだけ。 グランプリにしては寂しいメンバー構成だけに差が開いたのは当然だが、 03年シンボリクリスエスの9馬身差に次ぐ8馬身差には恐れ入った。 今回がラストランだったが、精神面、体力面双方でオルフェーヴルは 今、1番充実しているかも知れない。 まさに最大の懸念材料がその点でした。昨年と同じ2着でも今年の凱旋門賞は 「ただ走っていただけ」といった見せ場のない内容。 これが能力的な陰りによるものなら付け入る隙もあると思ったのですが・・・。 オルフェーヴル派にとっては申し訳ない大団円でアンチにとっては立つ瀬がありません。 逸走したりとか、もともと意外性というか、怪しさがこの馬のキャラでしたが、 最後の最後で強烈な形でらしさを発揮してくれました。 終わってみれば海外遠征もいい経験になっただろう。 それに日曜日は1鞍だけの騎乗で、この一戦に懸けていた池添の騎乗も立派だった。 前半から折り合いはぴったり、まくりに出るタイミングもどんぴしゃだった。 よくプレッシャーに打ち勝ったものです。例年に比べると2500mで2秒ほど 時計がかかる馬場状態を考慮すると、淀みのない流れと言えます。 能力差が結果に出やすい展開も圧勝の要因でしょう。 これでウインバリアシオンとのワンツーは4回目ですが、8馬身差はもちろん最大 今回が生涯を通じて1番強い勝ちっぷりでした。 そのウインバリアシオンも離されたとはいえ、坂上から伸びていたし、よく頑張っている。 反動がないようなら来年は主役を張れそうだ。 長期休養明けを好走した直後で、難しいローテーションだっただけに誉めていいでしょう。 この馬と今回は不参加だったジェンティルドンナ、フェノーメノ、キズナ、エピファネイアあたりで 来年の競馬を盛り上げてほしいものです。問題は3着と格好はつけたゴールドシップの評価。 能力で4着以下には差をつけたが、まだ半信半疑が正直なところです。 不振は体調面ではなく精神面によるものだけにアテにはしにくいです。 しかし馬場状態、展開ともにぴったりでこの着差は物足りません。明けて5歳。 まだまだ頑張ってもらわないと困ります。ラブイズブーシェが、武豊の腕もあり4着に健闘。 この馬に負けた組はG3レベルと言わざる得ない。トップクラスが集まるG1で これだけ勝者と敗者のコントラストがはっきりするのは珍しいです。 繰り返すが、オルフェーヴルの強さだけが際立ったレース。これからは種牡馬として 頑張ってもらいたい。ディープインパクト、そしてこの子供たちばかりが存在感を増す中で ステイゴールド系を確率してくれそうな予感もします。 |
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2012年12月23日(日) 5回中山8日10R 第57回 有馬記念(GI) | |
《レース結果》 1 13 ゴールドシップ 牡3 55.0 内田博幸 2:31.9 34.9 506 +6 須貝尚介 1 2 6 オーシャンブルー 牡4 57.0 C.ルメール 2:32.1 1 1/2 35.3 438 +2 池江泰寿 10 3 9 ルーラーシップ 牡5 57.0 C.ウィリアムズ 2:32.2 クビ 35.2 512 +6 角居勝彦 2 4 2 エイシンフラッシュ 牡5 57.0 三浦皇成 2:32.4 1 1/2 35.8 488 0 藤原英昭 3 5 3 スカイディグニティ 牡3 55.0 C.スミヨン 2:32.5 1/2 36.0 480 -6 友道康夫 《レース内容》 結論から言えばゴールドシップの強さばかりが際立った有馬記念だった。 大外をマクって快勝だから、800メートルはいい脚が持続した計算になる。 あのディープインパクトでさえ同じようなレースをした3歳時は2着止まりだったのだから恐れ入る。 ミスターシービーもそうだったように、菊花賞ではよく見かけるパターン。 3角の下りを利してスパートし、平坦の直線で粘り込むことは可能です。 ただ直線に急坂のある中山で同じ走りを再現できるとは驚きました。 坂も加味すれば1000m級のロングスパートだから大したもんだ。 古馬に対して2キロのアドバンテージがある55キロとはいえ内容はまさに圧巻。 ただ戦前の時点では追いきりの動きがもうひとつだった点、スタートしても出て行かない脚質など 不安点があったのも確か。今度こそ届かないだろうと見ても、結局はこの馬は届いてしまう。 メンバー的に流れを読むことが難しかった点からも、後方からの組は嫌いたいところ、 ところがフタを開ければ前後半がほぼイーブンの淀みのない流れでした。 実力が反映されやすい競馬になったことが幸いしました。 乗り方そのものは負けたら何を言われるか分からないデタラメ感もあるんですけど、 ジャパンカップの上位2頭が回避、もちろん絶好調ならオルフェーヴルがまだ上位だろうが、 もう並ぶところまできたと断言してもいいだろう。内容はそれぐらいのインパクトがあった。 悪い表現をすればモッコリした馬体ですが、パワーが以前よりもついてきました。 シルエットはメジロマックイーンをほうふつさせます。 急に強さに陰りを見せるタイプではない。というより、まだまだ強くなりそうなだけに来年が楽しみです。 2着のオーシャンブルーは抜け出す際の一瞬の脚に見どころがあった。 10月に準オープンを勝ったばかりでこれからが楽しみな成長株だ。 初めてG1挑戦で立派な内容です、少し時計を要する馬場でステイゴールド産駒の ワンツーは必然的だったのかも知れません。ルーラーシップは大出遅れが響いて 最後まで流れに乗れず3着、負けて強しは間違いないが同じ内容を繰り返してはG1は勝てない。 タイミング悪くゲートが開いて体勢を崩したことが致命的でした。 エイシンフラッシュは直前で乗り替わり(デムーロ→三浦)がどう出るかが注目されました。 うまく乗って力は出せたと思うのですが・・・それでいて4着止まりは結局、力負けということ。 さっきも言った淀みのない流れで力量差が浮き彫りになった。 3着までと4着以下にはおおきな隔たりがある。 |
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2011年12月25日(日) 5回中山8日 10R 第56回 有馬記念(GI) |
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《レース結果》 1 9 オルフェーヴル 牡3 55.0 池添謙一 2:36.0 33.3 462 -4 池江泰寿 1 2 5 エイシンフラッシュ 牡4 57.0 C.ルメール 2:36.1 3/4 33.6 488 -4 藤原英昭 7 3 7 トゥザグローリー 牡4 57.0 福永祐一 2:36.1 クビ 33.3 536 +12 池江泰寿 9 4 14 ルーラーシップ 牡4 57.0 I.メンディザバル 2:36.2 3/4 33.2 504 +6 角居勝彦 11 5 10 トーセンジョーダン 牡5 57.0 C.ウィリアムズ 2:36.3 クビ 33.9 482 +4 池江泰寿 3 《レース回顧》 注目された2強対決はオルフェーヴルに軍配が上がりました。 同じ3冠馬のディープインパクトさえ3歳時の有馬記念は2着止まり。 成績からすれば既にディープ超えを成し遂げたと言える。 菊花賞の内容からディープと互角と見ていましたが さらに上を行く可能性がありますね。 決して完成形ではなく、一戦ごとに階段を駆け上がっている点が底知れません。 見た目は父ステイゴールドを彷彿させますが、成長力はやはり母系からでしょう。 母父メジロマックイーンの戦歴を考えるとまだまだ強くなりそうです。 ゴーザインを出してからの反応の速さ、そして加速してからのスピードの持続が この馬の売り、2分36秒は99年以来の遅い決着だが、 これはスローペースのため、むしろ数字では測れない部分の強さが凝縮されたレースと言えます。 大観衆が押し掛けたパドックでは少しチャカつきましたが、それだけ気性面での伸びシロも期待できます。 あらゆる面が目一杯ではないので本当に来年が楽しみです。 一方、ラストランのブエナビスタは7着止まりでした。 能力からすれば不可解としか言いようがありません。 普段とは違う正攻法の競馬が合わなかったのか?それとも中山が本質的に合わないのか? ただ、それ以上にピークを既に過ぎていたと見るべきだろう。 勝ったジャパンCにしろ、一時期のすごみは感じられなかった。 スローでややリズムを欠く走りとなった今回は何度もピークを迎えた 天才的な牝馬の何とも不思議なラストランでした。 今回の走りだけは物足りなかったけど、これまでの実績と競馬界への貢献度が揺らぐわけではない。 今後は繁殖牝馬として明るい話題を提供してもらいたい。 ブエナに限らず首をひねりたい大敗が多いことが有馬の特色です。 ただ、好走組にはそれなりの理由があるものです。 2着エイシンフラッシュ、3着トゥザグローリーは天皇賞・秋で見せ場があった実力馬 JCを2走ボケと考えれば今回の善戦も驚くことはない。 エイシンはダービーを思い起こしても上がり勝負はお手のもの。 ルメールも2回目の騎乗で持ち味を引き出しました。 一方。有力視されたヴィクトワールピサ、アーネストリーはペースを考えると 3.4着程度には粘れそうでしたが・・・。 ヴィクトワールは体、行きっぷりとも迫力不足に映った。 アーネストリーはハナではなく番手が理想の口 ただこちらも状態がまだ本当ではなかったのだろう。 |
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2010年 12月26日(日) 5回中山8日 10R 第55回 有馬記念(GI) |
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《レース結果》 1 1 ヴィクトワールピサ 牡3 55.0 M.デムーロ 2:32.6 34.6 512 +2 角居勝彦 2 2 7 ブエナビスタ 牝4 55.0 C.スミヨン 2:32.6 ハナ 33.8 464 +2 松田博資 1 3 11 トゥザグローリー 牡3 55.0 C.ウィリアムズ 2:32.6 クビ 34.4 524 -4 池江泰郎 14 4 14 ペルーサ 牡3 55.0 安藤勝己 2:32.7 3/4 34.4 510 0 藤沢和雄 3 5 4 トーセンジョーダン 牡4 57.0 三浦皇成 2:32.9 1 1/2 34.9 490 +10 池江泰寿 7 《レース内容》 ローズキングダムの出走取消は残念だったが、それでも有馬記念(GI)に は“グランプリ”の名にふさわしい顔ぶれが集ったといえるだろう。 ただ、典型的な逃げ馬不在とあってピッチは上がらず、ゆったりとレースは進んだ。 そんな中、「いいポジションだ」と手ごたえを感じていたのがヴィクトワールピサのミルコ・デムーロ騎手だ。 向こう正面の後半でジリジリと進出、早くも先頭に並びかけていったが、 デムーロ騎手は手綱を絞ったまま。余力十分にコーナーを回り切ったヴィクトワールピサは、 詰め寄ってくるトゥザグローリーとペルーサを従えながら直線で抜け出した。 これら3歳勢による決着かと思われた瞬間、矢のような勢いで飛んできたのが女王ブエナビスタだ。 先行勢に有利となった緩やかな展開にもかかわらず、中団からただ1頭、 鋭い脚で迫る。最後は粘るヴィクトワールピサと並んでのゴールとなった。 写真判定の結果が出ると、何度も飛び上がって喜びを爆発させたのはデムーロ騎手。 先行して早めに勝負を仕掛ける騎乗で、先週の朝日杯フューチュリティSに続くGI 制覇を果たし、 ヴィクトワールピサにも2つ目のGI タイトルをもたらしたのである。 敗れたとはいえ、秋シーズンを牽引し、ここでも驚異的な末脚を見せてくれたブエナビスタもまた立派。 3着トゥザグローリーと4着ペルーサはこの世代の強さをあらためて示し、 5着に残ったトーセンジョーダンはキャリアが浅く、まだのびしろを感じさせる素材だ。 |